2026年1月期ドラマの中でも、毎週火曜よる9時放送の2作品に熱視線が注がれている。フジテレビ系の『東京P.D. 警視庁広報2係』とテレビ朝日系の『再会〜Silent Truth〜』。いずれも刑事ドラマだ。
主演は福士蒼汰と竹内涼真。それぞれの持ち味が第1話冒頭場面から豊かに薫る。この二人には共通点が多く、ネット上では両作を比較する視点が盛り上がっている。
平成から令和へ、同世代俳優として歩んできた福士蒼汰と竹内涼真に、共通するキャリアとは? “イケメン研究家”加賀谷健が解説する。
福士蒼汰と竹内涼真の共通点とは?
福士蒼汰と竹内涼真には、多くの共通点がある。まず第一に彼らはライダー俳優出身であること。仮面ライダー40周年作品『仮面ライダーフォーゼ』(テレビ朝日系、2011〜2012年)で、福士はリーゼントと単ランが特徴的な、異色のライダーを演じた。同作はシリーズ初の学園物でもあった。
こちらも異色中の異色。竹内は2014〜2015年放送の『仮面ライダードライブ』(テレビ朝日系)で、シリーズ初の警察官ライダーを演じた。
仮面ライダーを演じたことで、平成を代表する人気若手俳優になっていく二人はその後、少女漫画を原作とする実写化映画(いわゆる“きらきら映画”)へと軸足を移した。これが第二の共通点。
「実写化王子」の異名を取った山﨑賢人主演作『オオカミ少女と黒王子』が、きらきら映画の金字塔を打ち立てた2016年、福士と竹内はいずれも三木孝浩監督による傑作『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』と『青空エール』で、実写化スター俳優に躍り出た。
同クール主演ドラマに熱視線?
その前年公開の『ストロボ・エッジ』も福士主演作。『オオカミ少女と黒王子』と同じ廣木隆一監督作で、これまた大傑作だった。少し下って2018年、竹内が教師役を演じた『センセイ君主』もまた忘れがたい。
ちなみに、2014年公開の『L♡DK』が元祖壁ドン作品とされるが、同年放送の『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系)で視聴者を圧倒した福士も壁ドンの名手だった。興行収入も絶好調で、ラブコメ映画の全盛期を駆け抜けた福士と竹内は、1993年生まれの同学年俳優でもある。
この同学年俳優は2026年同クール(1月期)でも、同じ曜日・放送時間に主演ドラマが放送されている。何やらネット上ではドラマ対決とばかりに囃したて、熱視線を注いでいるようなのだ。毎週火曜よる9時に放送されている、福士主演作『東京P.D. 警視庁広報2係』(以下、『東京P.D.』)と竹内主演作『再会〜Silent Truth〜』(以下、『再会』)だ。
それぞれの持ち味薫る冒頭場面
両作とも冒頭場面から、福士と竹内の魅力が粒立ち、それぞれの持ち味が実に豊かに薫ってくる。そしてここでも共通点。両者ともに刑事を演じている(正確には福士は、第1話途中から元刑事になったが)。
『東京P.D.』第1話冒頭、刑事の花形である捜査一課への異動を夢見る今泉麟太郎(福士蒼汰)が、犯人の逃走を制圧。場面は「この街のことは隅々まで知ってんだよ」と涼しい決め台詞で締めくくられ、俊敏な壁ドンを思い起こす迅速なアクションが華やいだ。その後、まさかの広報課へ異動になり、慣れない事務仕事に馴染んでいく様子がいいコントラスト。
竹内の方は、正真正銘の刑事。だが、今泉のように必ずしも熱血な雰囲気というわけではない。『再会』第1話冒頭、休日に麻雀をしていた飛奈淳一(竹内涼真)に上司から電話がきて、通報先に急行してくれと頼まれる。
雀荘の階段下。通話中の飛奈が「えっ」と思わず呆れ笑い。ねっとりした独特の間合いが、2025年に大きな話題になった主演ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)で、「筑前煮」と連呼する時代錯誤男・海老原勝男(竹内涼真)の言い方と激似だった。
同じようなキャリアを歩んできた同年代俳優が、その持ち味を冒頭場面からパッと提示できる。
撮影現場にとっては心強い存在だろう。そして何だか感慨深い。平成から令和へ、二人のトップランナーが時代に合わせた作品を支えている。
<文/加賀谷健>
【加賀谷健】
イケメン研究家 / (株)KKミュージック取締役“イケメン研究家”として大学時代からイケメン俳優に関するコラムを多くの媒体で執筆。アーティストマネジメント、ダイナマイトボートレース等のCM作品やコンサートでのクラシック音楽監修、大手ディベロッパーの映像キャスティング・演出、アジア映画宣伝プロデュースを手掛ける。他に、LDHアーティストのオフィシャルレポート担当や特典映像の聞き手など。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。X:@1895cu
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