北村匠海、「仲間探し」を続けてきた主体性こそが大きな武器【てれびのスキマ】

北村匠海/※ザテレビジョン撮影

北村匠海、「仲間探し」を続けてきた主体性こそが大きな武器【てれびのスキマ】

3月24日(火) 7:00

■9歳で子役デビュー。将来の夢は“アクション俳優”

「アクション俳優をやりたいです。小栗さんみたいに、『クローズ』みたいなものもやってみたい」
小学3年生の頃にスカウトされ事務所に所属し、9歳で子役デビューを果たした北村匠海は、小学校の卒業文集にそんな夢をしたためていた(「日曜日の初耳学」2025年10月26日TBS系)。

同世代の有望な若手俳優が集まった漫画原作の映画を制作するというのは、日本映画界の昨今の定番だが、小栗旬世代ではそれが「クローズZERO」(2007年)であり、菅田将暉世代でいえば「帝一の國」(2017年)だろう。そして、北村たちの世代でそれを実現させたのが「東京リベンジャーズ」(2021年)だ。

北村は主人公タケミチを演じ、2021年公開の実写邦画でトップの興行収入を記録。小栗からも激賞され「俺にドラケンやらせろ!」とも言われたという(「CREA」2022年冬号)。見事に前の世代からバトンを受け取ったのだ。

■「DISH//」結成

そんな北村だが、その俳優人生は決して順風満帆だったわけではない。そもそも初めて事務所に所属するための面接では、一言も発することができなかったという。「この面接で一言もしゃべらなかったのはあなただけです」と言われながらも合格したというから、事務所側の慧眼もスゴい。毎日のようにオーディションを受けたが、最初は勝手がわからず、所属事務所と名前を言うべきところで、自分の住所を言ってしまったりもしていた(「rockin’on.com」2023年2月1日)。

中学になると、「暗黒期」に突入したと振り返る(同前)。周囲とは違う社会に身を置いて孤立し、暗くなった。その頃に始まったのが「DISH//」の活動だ。きっかけは、事務所の若手俳優たちで結成した演劇集団「恵比寿学園男子部」。結成時、知名度がなかった彼らは集客のため、路上ライブをすることになった。そこで生まれたのが「DISH//」や「超特急」だった。

■目標は「バンドになる」こと

事務所からは「ダンスロックバンド」と言われたが、当時メンバーは誰も楽器を触ったことがなかった。結果、しばらくの間、「ダンスロック・エアーバンド」として活動していた。やがて舞台のチケットを売るという名目が消え、普通のグループ活動が始まり、北海道から鹿児島まで車一つで移動しながらライブをおこなっていた。

そして高校2年生のときに日本武道館にたどり着く。しかし、まだ楽器は満足に弾けない。ほとんどの曲をエアーバンドとして“演奏”するしかなかった。そこでバンドとしての“自我”が芽生えてきた。ずっと「バンドじゃないコンプレックス」を抱えていた彼らは、「DISH//はこれからどうならなきゃいけないのか、自分たちはどうなりたいのかっていうことに悩み始めた」(同前)。そうして「バンドになる」ことを目指し、自分たちで演奏、作詞や作曲もするようになっていった。

■俳優と音楽活動、二足のわらじ

俳優として北村は2017年の映画「君の膵臓をたべたい」で日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ数々の新人賞を受賞し、一躍注目された。さらに、DISH//としても、この映画にインスパイアされてあいみょんが作詞作曲した「猫」が大ヒットした。

子供の頃から、水泳、サッカー、バスケットボール、絵画、パソコンなど習い事をたくさんし、ひとつのことだけをやれない人間だった。「同時にやってないと自分が正せない性格」(「日曜日の初耳学」前出)だという。だから、役者と音楽活動を同時にしているのは、合っているのだと自己分析する。
「これはやっぱり地味だからだと思うんです。ポジティブな意味で。地味だからひとつの道にしがみつかなくていいのかなって」(同前)

■“出会い直す”人たちが多かった朝ドラ

そんな北村にとって、役者人生20周年を迎えた2025年に出演した朝ドラ「あんぱん」(NHK総合ほか)は、「総決算」のような作品だった。主題歌は、「暗黒期」でバンドを始めた中学の頃に聴きまくり、MVにも出演したRADWIMPSが担当し、共演経験のある今田美桜や妻夫木聡を始めとして“出会い直す”人たちが多かったという。

北村は、自分の好きなところは「いい仲間に囲まれていること」(「MAQUIA ONLINE」2024年5月23日)だと語る。企画・脚本・監督を手掛け、オリジナル映画「世界征服やめた」も制作。それを北村は「仲間探し」だと評している(「GQ JAPAN」2025年2月16日)。ひとつの道にしがみつかず「仲間探し」を続けてきた。その主体性こそが北村の大きな武器だ。

文=てれびのスキマ
1978年生まれ。テレビっ子。ライター。雑誌やWEBでテレビに関する連載多数。著書に「1989年のテレビっ子」、「タモリ学」など。近著に「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」

※『月刊ザテレビジョン』2025年1月号


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