高石あかりが語る『ばけばけ』への愛「すべてが私にとって完璧だったと言える作品」トミー・バストウと築いた絆も

連続テレビ小説「ばけばけ」主演の高石あかりにインタビューを実施/※提供写真

高石あかりが語る『ばけばけ』への愛「すべてが私にとって完璧だったと言える作品」トミー・バストウと築いた絆も

3月23日(月) 7:00

連続テレビ小説「ばけばけ」主演の高石あかりにインタビューを実施
【写真】しあわせそうなトキ(高石あかり)とヘブン(トミー・バストウ)

高石あかりが主演を務める連続テレビ小説「ばけばけ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。同作は、松江の没落士族の娘・小泉セツをモデルに、外国人の夫ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心に光を当て、代弁者として語り紡いだ夫婦の物語だ。主人公・松野トキを高石が、夫・ヘブンをトミー・バストウが演じる。

第24週ではトキとヘブンによる『怪談』執筆が描かれ、「ばけばけ」の物語もいよいよ最終週を迎える。WEBザテレビジョンでは主人公・トキを演じた高石あかりにインタビューを実施。クランクアップの瞬間について、そして「ばけばけ」という作品への思いを語ってもらった。

■こんなに幸せなことがあっていいのかなと思いました

――約1年間の撮影を終えた今、改めてどのようなお気持ちですか?

一番に出てくるのは、『ばけばけ』でよかった、という思いです。この作品だったからこそ、今こうして「楽しかった」と言えているのだと思います。スタッフの皆さん、キャストの方々、この題材、物語、そして脚本…そのすべてが私にとって完璧だったと言える作品です。夢だった“朝ドラ”ヒロインをこの大好きな作品で務められたことは、もはや奇跡だと思っています。お互いに尊敬し合える関係性が築かれていた現場に携わらせていただけたことは、本当に貴重な経験でした。

――今作に参加されて、何か変化を感じていることはありますか?

せりふ覚えが確実に、それこそ200倍くらい速くなりました(笑)。以前はものによっては覚えにくいせりふもあったのですが、“朝ドラ”は毎日の撮影なので、もう「覚えにくい」と言っている時間もなくて。一言一句しっかりと頭に叩き込むのが前日になるなど、まさに“朝ドラ”の洗礼だなと実感しました。

――大阪に長期滞在しての撮影だったと思いますが、いかがでしたか?

自炊が習慣化しました。以前もしていましたが、どこか「自分、料理してるぞ」という、ちょっとしたハードルを感じていたんです。でも“朝ドラ”の主人公として、この1年間、絶対に健康でいなければいけないということが何よりの任務だと思っていたので、食事だけは疎かにしないよう徹底しました。夜に時間があれば作り、お弁当を持参することも。今も自炊を続けているので、そこは私の中での変化かなと思います。

――クランクアップの瞬間は、どのような心境でしたか?

最後のシーンを撮り終えた直後、「少し待っていてください」というふうに言われて。スタッフの皆さんが待ち構えてくれているのかなと思っていたのですが、バンっと扉が開いたら、共演させていただいたキャストの方々が、わざわざ大阪までたくさん駆け付けてくださっていたんです。 もう、その時の皆さんの表情が本当に温かくて…。やり遂げたという充実感よりも、こんなに幸せなことがあっていいのかなという、フワフワした感覚でした。隣にはトミーさんがいて、皆さんが私たち二人に拍手を送ってくださったあの光景は、今思い出しても信じられないくらいうれしい瞬間でした。

――その時は、やはり涙が?

扉が開いてすぐ、泣いてしまいました(笑)。またクランクアップ時に、スタッフさんとキャストの皆さんからのメッセージが書かれた手作りのプレゼントを頂いて。これは私の一生の宝物です。

■お互いの支えになっていく感覚がありました

――第23週では錦織友一を演じた吉沢亮さんが、役作りのために1カ月で約13kg減量したことも話題になりました。現場でお会いした印象はいかがでしたか?

減量するというお話は伺っていたのですが、1カ月ぶりに現場でお会いした際、あまりにも以前の見た目と違っていて本当に驚きました。役に対する熱量はもちろんですが、役の体に合わせるというのはすごく難しいことですし、自分の体の形を変えるということは相当な覚悟が必要なことだと思うんです。 1カ月で13kgという数字だけではない大変さがあったはずですが、吉沢さんは現場で「全然大丈夫です」とおっしゃっていて。その強さと役に対する熱量を間近で感じられたことは、一人の役者として得られるものがすごく大きかったです。

――ヘブン役のトミー・バストウさんの印象や、共演から得たものを教えてください。

トミーさんはすごく自由で、かつ周囲をよく見ていて優しい方です。その優しさとチャーミングな部分が、そのままヘブンというキャラクターに溢れているなと。トミーさんだったからこそ、ヘブンはあんなにかわいらしく、でも怒ると怖くて…そんな説得力のある人物になったのだと思いますし、その自由さに引っ張っていただくこともたくさんありました。

私は元々、“こうでなければいけない”という自分の中にある凝り固まったものを外していきたいタイプなのですが、トミーさんは最初からそれが全部外れているような方。せりふもせりふとしてではなく、生きているからこそ出る言葉として発せられるので、すごく憧れましたし学びになりました。

――お二人の関係性も、撮影を通じて変化しましたか?

最初からトミーさんとは「1年間やっていけるんだろうな」という気の合う感覚はありましたが、時間が経つにつれて、よりお互いの支えになっている感覚が強まりました。お芝居を通じて相手の心を知ることで、トキがヘブンに抱く「守りたい、支えたい」という気持ちに近い部分が、私の中にも自然と積み重なっていった気がします。
連続テレビ小説「ばけばけ」より

高石あかり


■まさにトキそのものだったような気がします

――トキという役は、今後のキャリアの中でどのような存在になりそうですか?

トキというキャラクターは、ヒロイン発表の時に脚本のふじき(みつ彦)さんから「高石あかりさんのままでやってください」というふうに言われたんです。最初は“私って何だろう”と自問自答していましたが、いざ現場に立つと、違和感なく自分でありトキである人格が出てきました。自分の過去の経験や感情が不意に蘇って重なることがあり、それは役をしっかり作ってからその役で生きるというこれまでの役作りでは経験したことのない、初めての感覚でした。そこで得られた感情の沸く瞬間や瞬発力は、これから先のお芝居につなげていきたいと思っています。

――具体的にトキが自分と似ていると感じたシーンはありますか?

物語の序盤、傳さん(堤真一)から「私の子供ではない」と告げられた際、トキが「知っちょります」と一言返す場面です。その言葉選びや、強さと優しさが入り混じった感覚が、私だったらこう言うなという思いと合致していて驚きました。

そしてシーンを重ね、途中からは何も考えずにただ現場に臨めば勝手にトキが湧き出てくるようになったので、それに従ってお芝居しようという気持ちでした。大切なクライマックスのシーンでは、テストもほぼせずに本番だったのですが、そこで出たものは自分でもどこかコントロールしきれない、まさにトキそのものだったような気がします。

――私生活でも不意にトキが出てくることはありましたか?

それはないです。カットがかかれば自分に戻っている感覚でした。スタッフの皆さんが前室で一人になれる空間を作ってくださるなど、良い意味で役との線を引かせてくれたおかげだと思います。ただ、方言だけは残っていて、「なして?」はつい今でも言っちゃいます(笑)。
連続テレビ小説「ばけばけ」より


■「ばけばけ」らしいなと感じました

――最終週の台本を読んだ際のお気持ちをお聞かせください。

“いつかは来るであろう瞬間”がどう描かれるのだろうとずっと考えていたのですが、その描かれ方が想像と違っていて。壮大なストーリーではない日常を描いたこの作品だからこそ残せる寂しさがあり、それがすごく「ばけばけ」らしいなと感じたんです。トキであり、モデルのセツさんをも感じながら読み進めた時間になりました。

――第24週では「怪談」を語るシーンも登場しました。

この作品で怪談をしっかり語らせていただくのは2度目ですが、今回は前回よりも深まったものをお見せしたいと思いました。何より、怪談に触れているトキの楽しそうな、キラキラした姿を見ていただきたいと思い、私自身がとにかく楽しもうと意識しました。

特にお気に入りは「耳なし芳一」のシーンです。ヘブンさんの顔に般若心経が書き綴られているのを間近で見ることができたのは、すごく貴重な経験だったなと思います。映像ではあまり映っていないかもしれませんが、光が当たったその姿は近くで見ると結構怖くて(笑)、面白い時間でした。

■皆さんに驚いていただけるように

――「ばけばけ」後の高石さんを楽しみにしている視聴者も多いかと思います。今後は、どうありたいですか?

皆さんに驚いてもらえたらうれしいです。「トキだ」と気付かないくらいに違う役や、「あ、トキだったんだ!」と後から驚いていただけるような、トキというイメージがいい意味で変わるような作品にも出ていけたらと。面白いなと思ってもらえる役者でありたいと思います。

――最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

ここまで長い間見ていただき、本当にありがとうございました。こんなにも愛していただけて、すごくうれしいです。最後にようやく、モデルである小泉八雲さんが綴られた「怪談」が出てきましたが、それが二人にとってどのような形になるのか。そしていつか訪れるであろうその時間を、ぜひ最後までリアルタイムで見届けていただけたらうれしいです。

※高石あかりの「高」はハシゴダカが正式表記


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