全寮制の高校に通う息子のユウトが帰省することになり、私は嬉しくて張り切って準備しました。できるだけおいしいものを食べさせたい親心……ユウトの好きな食材を選びながら、「アレを作ったら喜ぶかな」と想像するだけで楽しくなります。ようやく準備が整い、あとは帰りを待つだけ……そんなタイミングでユウトが予定より早く帰宅しました。元気そうな姿にほっとします。ところが、テーブルに置いてあったスナック菓子に夢中になってしまい、私はちょっと拍子抜け。それでも、ここからが本番。心を込めた料理を、ゆっくり味わってほしいと思いながらふるまいました。
私は気持ちを切り替えて、ユウトのために時間をかけて作った料理をテーブルいっぱいに並べました。久しぶりの帰省だからこそ、できる限り喜んでほしいという思いが強く、つい張り切ってしまったのです。ユウトの驚いた顔を見て、少しだけ安心しました。
ユウトは家で暮らしていた頃と変わらず、とくに感想を言うこともなく静かに食べ終えました。褒められたわけではないけれど、残さず食べてくれたことが何より嬉しくて、私はほっと息をつきました。けれど、どこか物足りない気持ちも少しだけ残りました。
夕食後、私は楽しみにしていたケーキを取り出しました。ユウトが喜ぶ顔を想像して予約までしたものです。でも、お腹いっぱいのようで、少し困ったような表情を浮かべていました。無理をさせたくない気持ちと、少し残念な気持ちが入り混じりました。
翌朝も私は張り切って旅館のような朝食を用意しました。久しぶりの帰省だからこそ、できる限りのことをしてあげたいという気持ちが止まりません。
ところがそのあと、ユウトから「今日の夕飯はもっと普通でいいよ」と言われてしまいました。私はその言葉の意味がすぐには理解できませんでした。張り切りすぎていたのかもしれないと思う一方で、何が普通なのかがわからなくなってしまいました。
普通ってなんだろう……と、私は考えてしまいました。
久しぶりの帰省に向けていろいろ頑張ってきたけれど、ユウトが言った普通は、私が思っていたものとは少し違っていたのかもしれません。
ユウトの言う普通がどんなことなのか、まだよくわかりません。
でも、せっかくの帰省です。
残りの時間は、ユウトが気をつかわずにリラックスして過ごせるように、私なりにできることをしてあげたいなと思いました。
原案・ママスタ作画・かちこ編集・横内みか
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