
『野良猫を尊敬した日』(講談社)著者:穂村 弘
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◆歌人の少しヘンテコな日常
人気歌人の最新エッセイ集。一つひとつは短いが、ちょっとヘンテコな日常が鮮明に浮かび上がる。
この人の基本的なトーンは「めんどくさい」。たとえばインターネット。自分の家ですぐに接続できる状態なのに、繋(つな)ぐ・設定することが面倒なので、やらない。「片道約十分」かかる漫画喫茶に、多い日だと一日三回も通って、原稿を送り続けた。漫画喫茶に通うほうが面倒だと思うのだが、この人は面倒の尺度が人と少しズレている。
でも、失った時間がもったいない。だから、シャワーを出してから水がお湯に変わるまでの間の時間を利用してスクワットをする。それで時間を少し取り戻す。うーん、ま、いいか。面白いし。
【書き手】
陣野 俊史
1961年長崎生まれ。文芸評論家、フランス文学者。ロック、ラップなどの音楽・文化論、現代日本文学をめぐる批評活動を行う。最新作に『戦争へ、文学へ 「その後」の戦争小説論』(集英社)。その他の著書に『フランス暴動 - 移民法とラップ・フランセ』『じゃがたら』(共に河出書房新社)、『フットボール・エクスプロージョン』(白水社)、『フットボール都市論』(青土社)など。
【初出メディア】
日本経済新聞 2017年3月9日
【書誌情報】
野良猫を尊敬した日
著者:穂村 弘
出版社:講談社
装丁:文庫(272ページ)
発売日:2021-02-16
ISBN-10:4065219426
ISBN-13:978-4065219423
