アカデミー賞追悼コーナーにブリジット・バルドーが取り上げられなかった――フランスで波紋

ブリジット・バルドー

アカデミー賞追悼コーナーにブリジット・バルドーが取り上げられなかった――フランスで波紋

3月18日(水) 21:00

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今年のアカデミー賞授賞式の追悼コーナー(イン・メモリアム)で、昨年12月に91歳で亡くなったフランスの大女優ブリジット・バルドーが取り上げられなかったことが、フランスのメディアで大きな議論を呼んでいると、米ハリウッド・リポーターが報じている。

バルドーは「素直な悪女」(1956)で世界的スターとなり、ヌーベルバーグを象徴する存在として映画史に名を刻んだ。しかし1970年代半ばに女優業を引退した後は、極右政党・国民戦線(現・国民連合)を支持し、反移民・反イスラム的な発言を繰り返したことでも知られる。人種差別の扇動で5度の有罪判決を受けており、今年のセザール賞でバルドーへの追悼映像が流れた際には、会場から「レイシスト(人種差別主義者)!」というブーイングが起きていた。

フランスの主要メディアはバルドーの除外に衝撃を示しつつも、その理由への言及には慎重だ。仏大衆誌パリ・マッチは「許しがたい」と表現し、「これほどの映画界のアイコンがなぜ見落とされるのか」と問いかけた。仏映画誌プレミエールは「遺憾」とし、選考プロセスの不透明さが「映画ファンの間で議論の的になるだろう」と指摘している。

昨年の授賞式では、「太陽がいっぱい」「サムライ」のアラン・ドロンも追悼コーナーから除外されており、フランスでは2年連続の「事件」として受け止められている。ドロンもまた極右的な政治発言で物議を醸した人物だった。仏大衆誌パリ・マッチは「アカデミーは、1950~60年代にフランス映画が君臨した事実をまだ受け入れられないのだろうか」と皮肉を込めている。

アカデミーは除外の理由を公表しておらず、公式サイトにはバルドーを含むより包括的な追悼リストが掲載されている。政治的見解が選考に影響したかどうかは不明だが、SNS上では映画の功績と政治信条は分けて評価すべきだという声も上がっている。Xの人気古典映画アカウント「DepressedBergman」は「バルドーもドロンも政治的な理由で除外されたのだろうが、アカデミーの仕事は映画への貢献を記憶することだ。政治的意見は考慮すべきではない」と投稿している。

【作品情報】
素直な悪女

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写真:Moviestore Collection/AFLO
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