「年収の壁」は103万円だけではない? “106万円・130万円”で何が変わる?まとめて確認!

「年収の壁」は103万円だけではない? “106万円・130万円”で何が変わる?まとめて確認!

3月17日(火) 0:40

「年収の壁」と聞くと、まず103万円を思い浮かべる人が多いかもしれません。ですが、実際には106万円や130万円といった別の壁もあり、それぞれ意味が違います。 しかも最近は税制改正もあり、103万円の考え方そのものも変わりつつあります。何となく数字だけ覚えていると、働き方の判断を間違えやすくなります。まずは、それぞれの壁で何が変わるのかを整理して理解することが大切です。

「103万円の壁」は税金の話

これまでよく言われてきた103万円の壁は、主に所得税に関係する目安です。給与収入だけの人は、給与所得控除と基礎控除を差し引いた結果、一定額までは所得税がかからないため、この数字が広く知られてきました。
 
ただし、国税庁によると、2025年の税制改正で基礎控除や給与所得控除が見直され、令和7年分からは「パート収入だけなら123万円以下であれば配偶者控除の対象になりうる」といった形に変わっています。
 

「106万円の壁」は社会保険の話

106万円の壁は、税金ではなく社会保険の話です。現在は、従業員50人超の企業などで働き、週20時間以上、月額賃金8.8万円以上、2ヶ月を超えて働く見込みがあるなどの条件を満たすと、短時間労働者でも厚生年金保険と健康保険に加入することになります。
 
この条件に当てはまると、給与から保険料が引かれるため、目先の手取りは減りやすくなります。その一方で、将来の厚生年金が増え、健康保険の給付も手厚くなるというメリットがあります。つまり、106万円の壁は「税金がかかる境目」ではなく、「扶養のままでいるか、自分で社会保険に入るか」に関わる目安です。
 

「130万円の壁」は、扶養を外れるかどうかの大きな基準になる

130万円の壁も社会保険に関係しますが、こちらは配偶者の健康保険の扶養に入っていられるかどうかの基準としてよく使われます。厚生労働省は、年収130万円以上になると、週20時間未満で働く場合でも、原則として配偶者の扶養から外れ、国民年金と国民健康保険などの保険料負担が発生すると案内しています。
 
ただし、最近は人手不足への対応として、繁忙期などで収入が一時的に増えただけなら、事業主の証明により引き続き扶養にとどまれる特例も設けられています。130万円を一度超えたらすぐ完全にアウト、というより、事情によっては例外もあると知っておくと安心です。
 

大切なのは、数字を覚えることより何が変わるか

103万円、106万円、130万円は、似ているようで意味が違います。税金に関係するのが103万円でしたが、現在は税制改正で考え方が変わりつつあります。106万円は勤務先の条件によって社会保険加入が決まる目安で、130万円は配偶者の扶養から外れるかどうかに関わる大きな基準です。
 
年収の壁を考えるときは、「この数字を超えると何が変わるのか」を分けて考えることが大切です。税金の壁なのか、社会保険の壁なのかで意味はまったく違います。数字だけに振り回されず、自分の勤務先や家族の扶養状況に合わせて見ていくと、働き方の判断がしやすくなるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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