【画像】血まみれ…ロモン衝撃の姿とある特殊能力を持つ一家が極悪非道な犯罪者たちにショッキングな方法で制裁を加えていく――。2024年の韓国スリラー「家族計画」が、3月23日(月)からCS放送「衛星劇場」で日本初放送される。映画「リンダ リンダ リンダ」(2005年)の“ソンさん”役などで日本でもよく知られるペ・ドゥナや「ムービング」(2023年)のリュ・スンボム、「ブランディングイン聖水洞」(2024年)のロモンら注目のキャストによる、謎めいた“家族”のブラックユーモアあふれる活躍がクセになる本作、その見どころに迫る。
■何かがおかしい…5人家族の日常
「家族計画」は、とある“家族”が、彼らを脅かす極悪非道な犯罪者たちを制裁していくスリラー。2024年11月に韓国の新興デジタル配信サービスCoupang Playで配信され、歴代Coupang Playシリーズの初週視聴数等の記録を塗り替えた話題作だ。
“幸せな都市”クムス市に、動物病院を営む一家が引っ越してきた。両親と高校生の双子、祖父の5人家族なのだが、この家族、何かがおかしい。母親のヨンス(ペ・ドゥナ)は引っ越しの道中で事故を起こし、相手の男性に罵られる。怒ってポケットから何かを取り出そうとした男性に危険を感じ、父親のチョルヒ(リュ・スンボム)がとっさに一撃を食らわせて気絶させる。その男性はその後、衝撃の運命をたどることに…。

一方、双子の息子ジフン(ロモン)と娘ジウ(イ・スヒョン)は新しく通い始めた学校で不良に目をつけられ、ヨンスに助けを求める。同じ頃、街では“ケバル”と呼ばれる集団の手口とみられる失踪事件が発生。一家は、街を騒がす極悪非道な犯罪者の制裁に乗り出す。そして、そのすべてを祖父ガンソン(ペク・ユンシク)が冷静に眺めていて――というストーリーが描かれる。
■「切るのは得意だけど縫うのは苦手なの」
一見幸せそうなごく普通の5人家族だが、注意深く聞いていると言葉の端々に不穏な空気が漂っているのがわかる。
ガンソンが「子どもたちも大きくなったし、いつまでも隠し通せない」と意味深な言葉を投げかければ、ヨンスもチョルヒに「子どもたちはいい子よ。“問題”は私たちでしょ」と念を押す。この“家族”には、知られていない大きな秘密があるようだ。一体彼らの秘められた過去とは…。

中でも最も異様な存在感を放つのは、母ヨンス。彼女は、相手の脳や精神、感情を掌握して記憶を自在に操る特殊能力“ブレイン・ハッキング”の持ち主。その力を使った “儀式”で犯罪者に強烈な制裁を加えていく。
診察台にターゲットの体を縛り付け、その体にメスを突き立ててぐりんっとえぐるシーンは直視できないほどにグロテスクだ。だが一方で、“儀式”の最中にミスに気づいて「どうしよう、切るのは得意だけど縫うのは苦手なの」とうろたえ、照れ隠しにニヤリとほほ笑むチャーミングな一幕も。ブラックユーモアあふれる痛快かつ残酷な制裁シーンが展開する。

■韓国版“貞子”でデビューしハリウッド進出…人気女優ペ・ドゥナ
そんな本作は、キャストの顔ぶれもかなりホットだ。最も異様な雰囲気を放つ母ヨンスを演じるペ・ドゥナは、ワールドクラスのクリエイターからラブコールを受けてきた実力派。ポン・ジュノ監督の「ほえる犬は噛まない」(2000年)や「グエムル -漢江の怪物-」(2006年)、パク・チャヌク監督の「復讐者に憐れみを」(2002年)といった韓国の名だたる監督作品だけでなく、「#アイ・アム・ヒア」(2019年)でフランス映画にも挑戦。「クラウド アトラス」(2012年)でハリウッドデビューも果たしている。
スクリーンデビューは「リング」韓国版の“貞子”役で、日本映画とも縁がある。「ベイビー・ブローカー」(2022年)など是枝裕和監督作品にも出演したほか、2025年には主演作「リンダ リンダ リンダ」公開20周年を記念した4K版公開の舞台あいさつのため来日。前田亜季や香椎由宇、関根史織、松山ケンイチと再会したことが大きく話題になった。「家族計画」では、何を考えているのかわからないミステリアスな“母”ヨンスを怪演している。
■「ムービング」リュ・スンボム、注目新人イ・スヒョンも
父チョルヒを演じるのは、映画を中心にキャリアを重ねてきた実力派リュ・スンボム。大ヒットした「ムービング」(2023年)で約10年ぶりに連続ドラマに出演し、超能力者たちを一人ずつ暗殺していく謎の宅配業者フランクを演じた。“指令”に忠実に、不死身かと思えるほど執拗に標的を追い回すフランクは、「ムービング」前半最大の強敵。ブラジル伝統武術カポエイラを取り入れた目を見張るほどの壮絶アクションも強烈な印象を残した。

息子ジフンを演じるロモンは「今、私たちの学校は…」(2022年)や「ブランディングイン聖水洞」(2024年)で注目を集めてきた若手俳優。Instagramのフォロワーはすでに670万人超(2025年3月現在)というライジングスターで、今年は「今日から“ニンゲン”に転身しました」で九尾狐と恋に落ちるイケメンサッカー選手を演じ、アスリート並みの肉体も披露。「家族計画」では、母思いの高校生を爽やかに演じている。

そして娘ジウ役のイ・スヒョンは、今作が俳優デビューという原石だ。アイドル練習生、モデルを経て、オーディションでジウ役を掴んだ。強烈な目力と抜群のスタイルで存在感は抜群。ドゥナをはじめ実力派俳優陣の中に入ってもまったく気後れすることなく、負けん気の強いジウを堂々と演じている。さらに、ジウが心を開いている祖父ガンソン役を「根の深い木」(2011年)の太宗役や「ホジュン~伝説の心医~」(2013年)のホジュンの師ユ・ウィテ役などのベテラン俳優ペク・ユンシクが務め、安定感ある演技でシーンを引き締めている。
実力派俳優陣と勢いあるライジングスターが織りなす、一風変わったアクションコメディ「家族計画」。俳優陣が作り出すシュールな会話劇と予想のつかない制裁がクセになる快作だ。
◆文=酒寄美智子
【関連記事】
・
【動画】ペ・ドゥナが恐ろしい“儀式”を…「家族計画」予告映像・
91歳で逝去した生涯現役俳優、イ・スンジェ氏の遺作ドラマ「犬の声」は、人の言葉を話す犬と殺人事件を解決する異色ミステリーコメディー・
「Brand New Musical Concert」1夜限りのクリスマス公演をテレビ初放送過去公演も一挙放送の衛星劇場3月おすすめ番組・
ケムリ研究室のロマンティック・コメディ「ベイジルタウンの女神」初演&再演一挙放送再演はテレビ初放送・
対照的な「逃避行」が与えてくれる“行動”の意味配信もパッケージ化もされていない2つの名作を“いまこそ”見るべきワケ