【シリーズ3作品が視覚効果賞を受賞】「アバター」が切り開く映像革命、何がすごいの?

【シリーズ3作品が視覚効果賞を受賞】「アバター」が切り開く映像革命、何がすごいの?

3月16日(月) 21:00

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第98回アカデミー賞(2026)の授賞式が現地時間3月15日、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、ジェームズ・キャメロン監督の「アバターファイヤー・アンド・アッシュ」が視覚効果賞に輝いた。

「アバター(2009)」「アバターウェイ・オブ・ウォーター」もそれぞれ第82回、第95回で視覚効果賞を受賞しており、これでシリーズ3作品全てが同賞に輝くという快挙を達成。これはピーター・ジャクソン監督の「ロード・オブ・ザ・リング」3部作以来の偉業となった。作品を追うごとに、新たな地平を切り開き続けるキャメロン監督の映像革命における【ここがすごい!】を紹介する。

●1.「アバター(2009)」

【作品概要】

22世紀、人類は希少鉱物を求めて地球から遠く離れた神秘の星パンドラで「アバター・プロジェクト」に着手。「ナヴィ」と呼ばれるパンドラの種族と人間のDNAを組み合わせた肉体=「アバター」を操ることで、人体に有毒な大気の問題をクリアし、鉱物を採掘することが可能になった。

車いすで暮らす元兵士ジェイク(サム・ワーシントン)はこの計画に参加し、パンドラの地に降り立ち、ナヴィの族長の娘ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と恋に落ちる。やがて、自分の任務がパンドラの生命を脅かすと気づくと、ナヴィと共に地球人と戦うことを決意する。第82回アカデミー賞で撮影賞、美術賞、視覚効果賞の3部門に輝いた。ディズニープラスで配信中。

【ここがすごい!】

当時、すでに存在していた、俳優の動きを読み取りCGキャラクターに反映させるモーションキャプチャーを進化させ、体の動きだけではなく、顔の動きや表情の変化を同時に記録する“パフォーマンスキャプチャー”の技術を開発。動作を捕捉するスーツを着用した俳優の繊細な演技を、複数台のカメラであらゆる角度から記録し、それらをナヴィのCGキャラクターに反映させる独自の技術を磨き上げた。これがCGアニメとの大きな違いであり、生身の俳優によるリアルな感情表現が、ナヴィに確かな生命力と躍動感を与えている。

●2.「アバターウェイ・オブ・ウォーター」

【作品概要】

パンドラをめぐる人類との戦いから16年後。人間の体を捨てて先住民・ナヴィになった元海兵隊のジェイクは、神秘の星・パンドラの森で、妻・ネイティリと家族を築く。優秀な長男・ネテヤム、長男に劣等感を抱く次男・ロアク、不思議な力をもつ養女・キリ、無邪気な末っ子・トゥク、そして人間の少年・スパイダー。やっと訪れた平和も束の間、再び地球人の侵略が始まり、ジェイクと家族は遥か彼方にある海の一族のもとに身を潜める。しかし、楽園のように美しい海にも敵の手が迫り、家族や仲間の絆の力が試される新たな戦いが始まる。ディズニープラスで配信中。

【ここがすごい!】

海が物語の舞台となった本作では、水中パフォーマンスキャプチャーを駆使し、俳優たちは巨大プールの中で、水の抵抗を感じたり、息を止めながら演技をし、そのデータがキャラクターに反映されている。そのため、海の民・メトカイナ族のロナルを演じたケイト・ウィンスレットは訓練の末、7分以上も潜水ができるようになった。

また、水面を境に上下を行き来するシーンも、リアルタイムで合成できるシステムを開発。徹底したシミュレーションによって、水しぶき、波や泡の動き、水面の揺らぎ、そこに射す光の屈折や反射、まとわりつく水滴、海中の透明度と奥行きといった、あらゆる水のコンテクストを完全再現し、観客に「本当にパンドラの海に潜っている」映像体験をもたらした。

●3.「アバターファイヤー・アンド・アッシュ」

【作品概要】

ジェイクの家族を襲った悲劇から数週間後。人間が再び海の種族メトカイナの集落を襲うことを避けるため、旅立ちを決意した彼らの前に、火山に住む敵対的なナヴィ、アッシュ族が立ちはだかる。噴火によって故郷が灰と化したアッシュ族は、パンドラの精霊であるエイワを元凶だと考え、強く憎んでいた。一方、人間は地球の危機を救うため、パンドラの天然資源を一刻も早く必要とし、クオリッチ(スティーブン・ラング)はジェイクへの復讐に燃えていた。アッシュ族の長・ヴァラン(ウーナ・チャップリン)は地球人と手を組んで、ナヴィ同士の“炎の決戦”を仕掛ける。

【ここがすごい!】

神秘の森、深遠なる海に続いて、最新作で「アバター」のVFXチームが取り組んだのが、題名にもなっている炎(ファイヤー)と灰(アッシュ)だった。あらゆるものを焼き尽くす炎と、宙を舞い景色を一変させてしまう大量の灰のベールが、美しくも恐怖を感じさせ、炎の決戦に神秘性と臨場感を息づかせる。

ニュージーランドに集結したスタッフの数は、1500人以上。視覚効果のショット数は3300を超え、視覚効果を含まないショットはわずか7ショット(合計約11秒)というこだわりぶりだ。本作には、大空を行き交う遊牧族も登場し、空を舞う新たな巨大生物や乗り物、青空をバックにした鮮烈なアクションシーンも繰り広げられる。過去最多となる536体のナヴィの大群衆が登場するシーンも圧巻だ。

【作品情報】
アバターファイヤー・アンド・アッシュ

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