クエンティン・タランティーノ監督が、女優ロザンナ・アークエットによる差別的表現の使用批判に対し、公開書簡で反論したと米バラエティが報じている。
タランティーノ監督の作品における黒人に対する差別的蔑称(英語圏では「Nワード」と呼ばれる)の使用は、長年にわたり議論を呼んできた。「パルプ・フィクション」(1994)では約20回、2012年の「ジャンゴ 繋がれざる者」では約110回使われている。タランティーノ監督自身は、表現を和らげることは歴史を美化することだとして一貫して使用を正当化してきた。「ジャンゴ 繋がれざる者」で主演したジェイミー・フォックスや、タランティーノ作品の常連であるサミュエル・L・ジャクソンも擁護する立場をとっている。
今回この問題に声をあげたアークエットは、「パルプ・フィクション」にエリック・ストルツ演じる薬物ディーラーの妻ジョディ役で出演した女優だ。英サンデー・タイムズのインタビューで自身のキャリアを振り返るなかで、同作について「多くの面で素晴らしい映画」と評価しつつも、タランティーノ監督の差別用語多用を批判した。
「個人的に、Nワードの使用にはうんざりしている。大嫌いだ。彼がフリーパスを与えられていることが我慢できない。あれはアートではなく、ただの人種差別で気味が悪い」
これに対しタランティーノ監督は、アークエットに宛てた公開書簡で即座に反論した。
「132ものメディアがあなたの名前を書き、写真を載せている。その宣伝効果は、私と、あなたが喜んで出演したはずの映画を侮辱するに値するものだっただろうか」
さらにこう続けている。
「今そう感じているのかもしれない。だが私が仕事を与え、あなたが報酬を受け取った後に、非常にシニカルな理由からけなすのは、品性の欠如であり、名誉に欠ける行為だ」
タランティーノ作品における差別用語の使用をめぐる議論は、30年以上にわたって繰り返されてきたが、収まる気配はなさそうだ。
【作品情報】
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ジャンゴ繋がれざる者
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