【ホラー】うつ状態だと霊も怖くない!?「恐怖は健全な身体に宿る」男のメンタル回復に努める怨霊【作者に聞く】

感情の死んだ男/画像提供:早々乃曜七(@kakesichi67)

【ホラー】うつ状態だと霊も怖くない!?「恐怖は健全な身体に宿る」男のメンタル回復に努める怨霊【作者に聞く】

3月11日(水) 18:00

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感情の死んだ男
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好きなゲームをしていても、心を動かされることがない。楽しいことを楽しいと思えなくなってしまった。「これが噂の鬱状態か」と男は、ため息をつく。その背後にはぴったりと怨霊が張り付いていて…?早々乃曜七(@kakesichi67)さんの創作漫画「感情の死んだ男」はわずか3ページという短編作品。であるにもかかわらず、一言もセリフがないキャラクターに大きな評価がつく。今回は、本作の制作の経緯や見どころを聞いた。

■恐怖よりも優しさが勝つ。怨霊と男性の不思議な関係
感情の死んだ男(1)

感情の死んだ男(2)

感情の死んだ男(3)

作者の早々乃さんは、創作漫画「君の死は」で「ダークな設定でも悲しくなりすぎないコメディ寄りの漫画を描くのが好きなのかもしれない」と語っていたが、その言葉どおり本作「感情の死んだ男」でもその持ち味が光る。怨霊が憑いているのに怖がる気力すらない男性という、ギャップを活かした設定が特徴である。逆転の発想について尋ねると、「鬱の始まりは、これまで楽しめていたことを楽しめなくなることだと聞き、恐怖も感情の1つなら怨霊も怖くなくなるのではと思った」と話す。ホラーを楽しめるのは心に余裕がある証拠だという考えが、作品の核になっている。

作中では怨霊はなんとかして男性を驚かせようと奮闘するが、空回りばかり。「健全なる恐怖は、健全な身体に宿る」というスローガンを掲げ、甲斐甲斐しく働く姿に「いい怨霊」「顔のわりにやってることかわいすぎて好き。もう悪霊じゃないだろ」と読者からツッコミが寄せられている。これについて早々乃さんは「狙い通りです」とうれしそうに明かし、「表情が読めないけれど愛嬌のあるキャラクターを描くのが好きで、思いついた漫画の1つです」と語る。

怨霊には一言のセリフもないが、健気でいい奥さんみたいと情が湧く存在である。呪いで有給休暇を取得したり、料理やマッサージのたびに衣装を着替えたりと、細かな設定も魅力だ。「相手を怖がらせる本分を忘れて、男性のメンタル回復に全力を注いでいます」と語るように、随所にこだわりが詰まっている。作品に込められたユーモアと温かさは、読んでみればこの魅力がきっと伝わるはずだ。

取材協力:早々乃曜七(@kakesichi67)

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