3月8日(日) 3:10
高校無償化で実質無償となるのは、授業料です。2026年度以降は所得制限が撤廃され、公立高校は授業料として最大11万8800円、私立高校は最大45万7200円が支援されます。一方で、授業料以外は無償化の対象にはなりません。
私立高校も無償化の対象になると考え、教育資金を十分に用意せずにいると、実際に進学した際に費用が足りず困る可能性があります。必要な費用の目安が分からない場合は、学習費調査などを参考にするとよいでしょう。
文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査 2 調査結果の概要」によると、私立高校と公立高校では、授業料を除いた3年間の学校教育費は図表1のように異なります。
図表1
| 費用項目 | 公立高校 | 私立高校 |
|---|---|---|
| 入学金等 | 1万8027円 | 8万290円 |
| 修学旅行費等 | 3万6500円 | 6万2778円 |
| 学校納付金等 | 3万5630円 | 12万7346円 |
| 図書・学用品・実習材料費等 | 6万2284円 | 7万3312円 |
| 教科外活動費 | 4万9499円 | 6万3440円 |
| 通学関係費 | 9万7634円 | 13万6790円 |
| その他 | 6677円 | 9524円 |
| 合計 | 30万6251円 | 55万3480円 |
出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査 2 調査結果の概要」を基に筆者作成
授業料の負担がなかったとしても、学校の費用だけで私立高校のほうが24万7229円高い結果となりました。家庭によっては塾や習い事などの費用も加わるため、私立高校も選択肢として考えている場合は、余裕をもって教育資金を用意しておくようにしましょう。
できるだけ早いうちから、子どものための教育費貯金を始めることが重要です。子どもが生まれた時点で、長期的な資金計画を立てることが求められます。
子どもが公立、私立のどちらを選んでもよいように、教育資金専用の口座を作っておくとよいでしょう。
家計状況にもよりますが、高校の進学費用として児童手当をためておくのも一つの方法です。児童手当は中学校を卒業するまで支給されるため、全額を貯金に回すと約200万円の資金を作れます。
また、学資保険や新NISAの活用もよいでしょう。ただし、学資保険は設定した受け取る時期を間違えるとお金が必要な時期に引き出せません。新NISAを利用する場合、元本保証はないことも理解しておく必要があります。
安定した資金作りのためには、複数の方法を活用しましょう。
費用面も重要ですが、公立高校と私立高校の違いを知っておくことで、より子どもが自分に合っている学校を選びやすくなります。
公立高校のメリットは、地元からさまざまな学生が集まるため、多様性をはぐくみやすい環境が生まれる点です。地域によっては、国籍が違う人たちと同じ学校で学ぶことになります。さまざまな人とかかわることが求められる社会に向けて、必要なスキルを高校生活のなかで身に付けられるでしょう。
一方、私立高校のメリットは設備やフォローが手厚い点です。公立高校と比べて設備が充実している場合も多く、集中しやすい環境で学習できます。また、教員の異動が公立高校ほど多くない傾向にあるため、同じ教員から継続して受験対策や卒業までの学習サポートを受けやすいでしょう。
高校無償化により私立高校でも授業料が無償になりますが、それ以外の費用は無償化の対象になりません。そのため、授業料が無償になったとしても、かかる費用は私立高校のほうが高くなる可能性があります。文部科学省の資料によると、令和5年度時点で授業料を除く学習費は私立高校のほうが24万7229円高い結果でした。
子どもの進路に私立高校も検討している場合は、早い段階で必要な費用を調べて余裕をもった資金作りが大切です。また、実際に学ぶ子どもにとって合う学校へ進めるよう、公立高校と私立高校のメリットの違いも知っておきましょう。
文部科学省 大切なお知らせ 高校生の学びを支えます。 令和7年度版
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 2 調査結果の概要 2 学校教育費 (4) 高等学校(全日制)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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