3月6日(金) 22:10
タンス預金とは、自宅などで保管されていた現金のことを指します。銀行口座に預けられていないため見落とされがちですが、被相続人(亡くなった人)の所有であった現金は、原則としてすべて相続財産に含まれます。したがって、金額の多少にかかわらず、相続税の計算対象となる点に注意が必要です。
相続税には「基礎控除」があり、「3000万円+600万円×法定相続人の数」までは課税されません。例えば相続人が2人であれば、基礎控除額は4200万円です。
遺産総額がこの範囲内であれば、相続税の申告自体が不要となるケースもあります。ただし、他に不動産や預貯金などがあり、総額が基礎控除を超える場合は、タンス預金も含めて正確に申告しなければなりません。
「生活費として少しずつ使ってしまった」という場合でも、相続が発生した時点で財産を取得したとみなされます。そのため、相続税の申告が必要なケースでは、使ってしまったかどうかに関係なく、本来は相続財産として計上する必要があります。使用済みであっても、申告義務が消えるわけではありません。
相続税の申告期限は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。もし申告が必要であるにもかかわらず期限を過ぎている場合、無申告加算税や延滞税が課される可能性があります。
ただし、悪意がなく、単に制度を知らなかった場合であれば、早めに自主的に申告することでペナルティが軽減されることもあります。気付いた時点で速やかに対応することが重要です。
まずは、タンス預金の100万円を含めた遺産総額が、相続税の基礎控除額を超えているかどうかを確認しましょう。預貯金、不動産、有価証券、生命保険金など、すべての財産を合算して判断します。基礎控除内であれば、原則として相続税の申告は不要です。
一方で、遺産総額が基礎控除を超えている場合は、速やかに税務署や税理士へ相談することをおすすめします。すでに使ってしまった事実も正直に伝えたうえで、修正申告や期限後申告の手続きを進めることになります。税務署から指摘を受ける前に自主的に申告すれば、加算税が軽減される可能性があるため、放置せず早めに行動することが大切です。
父のタンス預金100万円も、原則として相続財産に含まれます。すでに生活費として使ってしまった場合でも、相続税の申告が必要なケースでは申告義務は残ります。
まずは遺産総額が基礎控除内かどうかを確認し、必要であれば速やかに期限後申告を行いましょう。自主的な対応はペナルティ軽減につながる可能性もあります。不安な場合は税理士や税務署へ早めに相談することが、後々のトラブルを防ぐポイントです。
国税庁No.4152相続税の計算
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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