【ピエール瀧の「萌え萌やしソバ探訪録」】18杯目「サンマーメン発祥の店で、もやしソバとサンマーメンの違いを考える!」

今回はサンマーメン発祥の店へ!

【ピエール瀧の「萌え萌やしソバ探訪録」】18杯目「サンマーメン発祥の店で、もやしソバとサンマーメンの違いを考える!」

3月7日(土) 12:00

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今回はサンマーメン発祥の店へ!

今回はサンマーメン発祥の店へ!





「もやしソバ」をこよなく愛するピエール瀧が、名店をめぐりながら、もやしソバとは何なのかを考えたり考えなかったりするこの連載。もやしソバとサンマーメンは何が違うのか?もしかしたら同じなのか?そんな疑問を解決するべく、サンマーメン発祥の店に行ってみました。その結果は......。

***

――今回は神奈川県横浜市伊勢佐木町の「玉泉亭」に来ています。サンマーメン発祥の店だそうです。

ピエール瀧(以下、瀧) なるほど、今回はサンマーメンの正解を食べることで、もやしソバとの違いを明確にしようってことね。じゃあ、行きますか。おじゃましまーす。

店長の井田愛子さん(以下、井田さん) いらっしゃいませ。

こちらのお店は、サンマーメンがおいしいということを聞きつけてやって来ました。

井田さん はい。うちの一番人気は「サンマーワンタンメン」(1000円)です。ほかに「バンメン」(1200円)や「イーフーメン」(1200円)もやっています。

バンメンってなんですか?

井田さん お肉や白菜、ニンジン、キクラゲ、シイタケなどを卵でとじたものがラーメンの麺の上にのっています。イーフーメンはパリパリしたかた焼きの麺が醤油スープの中に入っているものです。

ほほう。両方ともすごく興味が引かれますが、これはもやしソバを食べる連載なので、イチオシのサンマーワンタンメンをお願いします。

――自分はバンメンで!

井田さん 承知しました。

サンマーメン発祥の店、創業は大正7年とのこと!

サンマーメン発祥の店、創業は大正7年とのこと!





あ、メニューにはサンマー丼(970円)っていうのもあるんだ。

――サンマーメンの上にのっている具が、ご飯にかかってるんじゃないですかね。

井田さん お待たせしました。サンマーワンタンメンとバンメンになります。

「サンマーワンタンメン」(1000円)

「サンマーワンタンメン」(1000円)





――出てくるのがめっちゃ早いですね。5分もかかってないですよ。

ホントだよね、最高。これがサンマーメンね。豚肉に野菜はキャベツかな。それにもやし、ニンジン、キクラゲ、ホウレンソウ......。あとはワンタン。麺は細麺だ。とろみは思ったほど強くない。とてもベーシックな味。スープは醤油ベースかな。うまい!

井田さん スープは薄いんですけど豚骨ベースなんですよ。

あ、豚骨醤油なんですね。本当だ、あっさり豚骨醤油だ。ひと口目で「なんのスープだ?」って聞かれてもわからないと思う。スープのうまみが複雑に合わさっているんだけど、すごくあっさり仕上げてあるんだよ。

――へー。

それから、もやしとキャベツがけっこうシャキシャキしてる。上にのっている具は、このシャキシャキ感が主体かも。で、彩りとしてニンジンとホウレンソウがあるから食欲がそそられる。

サンマーメンは、もやしや キャベツがシャキシャキ!

サンマーメンは、もやしや キャベツがシャキシャキ!





――バンメンは、白菜やニンジン、タケノコを卵でとじてあります。

あれ?サンマーメンとバンメンのニンジンの切り方が違うのよ。サンマーメンは細切りだけど、バンメンはイチョウ切りみたいな形で大きく切ってある。ここには明確な意図があるはずだよね。

――それにサンマーメンはキャベツでバンメンは白菜を使ってますよね。普通、これだけ似てたら同じ食材を使いそうなものですけど。

ということは、もしかしたら麺の上にシャキシャキ野菜をのせて、とろみでちょっとまとめたものがサンマーメンなのかもしれないよ。

――ちょっとお店の人に聞いてみましょうか。すみませーん。



井田さん はい。

このお店がサンマーメンの発祥の地だと聞いたんですが。

井田さん うちは大正7(1918)年に創業しました。その当時からサンマーメンがあったかどうかは定かではないんですが、聞いた話によると、ここは海が近いので港で働いている人たちが最後まで温かくおいしく食べられるようにということで、とろみをつけたものを昔から出していたようです。食材も、もやしやキャベツなどの安価なものを使っていました。

やっぱり。あんまりお金を出さなくても、栄養のある温かいラーメンをいつでも食べられるようにと。失礼ですが、井田さんは店主さんの奥さまですか。

井田さん 私は創業者のひ孫になります。おじいちゃんが2代目なんです。そのおじいちゃんがやっていた頃には、もうサンマーメンはあったということです。

店長の井田愛子さん、 創業者のひ孫さんです

店長の井田愛子さん、 創業者のひ孫さんです





サンマーメンって、僕は昔、サンマの身がのっているもんだと勘違いしていたんです。だから、ニシンそばの仲間だと勝手に思ってました(笑)。

井田さん 横浜辺りの方ですと、サンマーメンがどんなものか知っている人が多いんですが、地方からいらっしゃるお客さまだと、サンマの粉末が入っていると思われる方もいるんですよ。

ところで「サンマー」ってどういう意味なんですか?

井田さん サンマーは広東語だと聞いています。広東語で「サン」は具材のこと。「マー」はのせるという意味を持っているそうです。

ということは「具のせ麺」がサンマーメンということですか。いろいろな具材をのっけている麺の種類の中では、これがプレーンだということなんでしょうかね。

井田さん そうですね。

で、これが人気になって、横浜を中心に広がっていったわけですね。

井田さん そう聞いています。

「横浜辺りだと、とろみのついたもやしソバのことをサンマーメンと呼ぶんだ」と勝手に思っていましたけど、味つけのことじゃなかったんだ。

井田さん 味つけのことではないです。

以前、この連載の取材で担々麺のお店に行ったとき、担々の意味はひき肉やゴマのことではなく、担いで売り歩いてたからと教えてもらったんですが、サンマーメンも同じような意味だったんですね。

井田さん そうですね。

いやー、いろいろ勉強になりました。本日はありがとうございました。

井田さん こちらこそ、ありがとうございました。

――まさかの展開ですね。

まあ、この連載はいろいろなもやしソバを探求するというのが目的だから、今回、懸案だったサンマーメンの正解が知れて良かったと思うよ。



***

■玉泉亭

神奈川県横浜市中区伊勢佐木町5-127

045-251-5630

※営業日時、メニュー、価格などは変更になる場合があります

※おいしいもやしソバなどの情報は 【moemoyashisoba@gmail.com】 まで

■ピエール瀧(ぴえーる・たき)

1967年生まれ、静岡県出身。ミュージシャン、俳優、声優、タレント。

「無駄こそ宝なり」が信条。好物はもやしソバ。

公式Instagram【@pierre_taki】



構成/TAKA-HO

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