【写真】円(高松アロハ)に壁ドンする美鶴(山中柔太朗)
山中柔太朗(M!LK)と高松アロハ(超特急)のW主演によるヤンキー同士の新感覚ラブストーリー、映画「純愛上等!」が公開中。同作は七緒原作の人気BLコミックを原作に、紅桜高校のトップの円(高松)と、敵対する白岩高校のトップと囁かれる美鶴(山中)が徐々に惹かれ合っていく姿を描いている。このたびWEBザテレビジョンでは同作の監督を務めた八重樫風雅氏と脚本を担当した川崎僚氏にインタビューを実施。作品に込めた思いや実写化の苦労、ラストシーンの撮影秘話などについて語ってもらった。
■「繊細に優しく寄り添う関係性が素敵だなと思いました(八重樫)」
――まずは「純愛上等!」が実写化された経緯から教えてください。原作が連載された「BeSTAR comics(ビースターコミックス)」は実写化を想定したコミックレーベルなんですよね?
川崎:はじめに「こんなBLコミックを実写化を想定して作ってるんです」とお話いただいて、私が脚本を依頼された時は、原作コミックの原稿はまだ2話までしかありませんでした。通常漫画からの実写化は漫画として完成されたものを読んで映画というメディアに落とし込んでいくものなんですけど、漫画と実写化を並行してやっていきましょうという珍しい企画だったんです。とても特殊なケースで、例えばおばあちゃんの名前は原作に出てきていなかったので、私が脚本で梅子さんと書いたら、そのまま原作でも梅子さんになりました(笑)。
八重樫:僕が実写化の話をお聞きした時点では原作コミックの2話とあらすじのようなプロットと、脚本の初稿ができあがっていて、川崎さんはすごいなと思いながら楽しく読ませてもらいました。
――原作を読まれた第一印象はいかがでしたか?
八重樫:僕はそもそもBL漫画を読んだのは「純愛上等!」が初めてだったんですが、とても優しい世界だと感じたことと、“ヤンキーBL”というジャンルがとても新鮮に感じられました。川崎さんの脚本を読んだときは、王道と王道が掛け合わさっていて、可能性と広がりを感じました。2人とも過去のことや家族のことで感情に蓋をしてしまっているんですけど、それをお互い強引にこじ開けていくなどせず、繊細に優しく寄り添う関係性が素敵だなと思いました。
川崎:原作コミックを最初に読んだ時に、主役2人のキャラクターがとても魅力的だと感じました。喧嘩は強くいろんな葛藤を抱えているけど明るく振る舞う円と、クールだけど実は熱い美鶴が素敵で。円軍団のみんながわちゃわちゃしてる感じもすごくかわいらしくて、2話だけでしたが、キャラクターの魅力はしっかりと伝わってきて、脚本を書くときに不安は感じませんでした。
■「キーパーソンとなる貴明をただの悪役にはしたくなかった(川崎)」
――実写化にあたってとくに大切にしたポイントを教えてください。
川崎:原作2話とプロットだけでは、キーパーソンとなる貴明の背景がわからなかったのですが、ただの悪役という記号にはしたくないと思いました。育った環境が彼に与えた影響は大きいと思い、美鶴との関係性を短い登場シーンのなかでどうやって表現するかを悩みました。終盤の美鶴とのセリフは特にこだわった部分です。
八重樫:貴明のことは川崎さんとの最初のほうの打ち合わせでも、ただの悪役のラスボスにはしたくないと話し合いました。貴明も含めて、それぞれのキャラクターのマインドというか、どうしてそういう行動をとるか、このキャラクターならどうするか、1人1人の思いを大切にしました。キャストのみなさんにも、何かそのキャラクターの癖を作ってくださいとリクエストしたりしました。
――例えば、どんな癖がありましたか?
八重樫:例えば円でしたら立っているときにポケットに手を突っ込むだとか、美鶴の鞄の持ち方とか細かいものです。ほかにもみんなにノートを渡して、演じるキャラクターが小学生のときにどんなことがあったか、ヤマとネギシはどうして仲良くなったか、自由に書いてみてくださいとお願いもしました。登場人物の関係性と彼らの空気感はこの作品の個性の一つだと思ったので、深く作り込みたいと思ったからです。
■「原作から抜け出たみたいにぴったりだなと思いました(川崎)」
――美鶴を山中さん、円を高松さんが演じられていますが、キャスティングについて感じたことを教えてください。
川崎:私が依頼をいただいた時点でキャスティングはお2人に決まっていて、原作から抜け出たみたいにぴったりだなと思いました。
八重樫:僕も本当に役のイメージに合っているなと思いました。円は達観した大人っぽい面もあるけれど、好きな人の前では不器用になるところがかわいくて、美鶴は打算がなく、複雑なものを抱えていてもあまり表に出さないタイプです。ただ、山中さんはクールな方かと思ったら、演技への情熱など熱い方だということがわかりました。体作りの増量もまったく弱音を吐かずにストイックにチャレンジされていて、挨拶も気持ちよくハキハキとしてくれました。アロハさんは、印象のまんまで、明るくて太陽みたいにキラキラしていて、目が印象的だなって最初にお会いしたときに思いました。目をアップで撮りたいっていう衝動に駆られましたね。
――撮影現場はどんな雰囲気でしたか?
川崎:私は屋上シーンの見学に行ったんですが、脚本を書いているときに想像しているよりももっと秘密基地感があって、やっぱりスタッフの方のスキルはすごいなと思わされました。山中さんやアロハさん、みんなでドーナツをわいわい食べていてかわいらしかったです。
八重樫:休憩中もわちゃわちゃしていて、映画の中の軍団そのまんまな空気感でしたね。本番のときもその空気感をそのまま活かしました。下手に色をつけるのじゃなく、等身大のままがいいなと感じました。
■「僕と山中さんとアロハさん、3人で話し合いながらラストシーンを考えました(八重樫)」
――クールな美鶴が貴明に対して感情を爆発させるクライマックスは強く心に残りましたが、山中さんからあの演技を引き出す撮影時の苦労などあれば教えてください。
八重樫:1度撮らせてもらって、やっぱりもう1テイクやらせて欲しいとお願いしたときに、「今から2人で初めての喧嘩をしてください」と伝えたんです。それが本編に使われているシーンですが、彼らがああいうエモーショナルな芝居に引き上げてくれました。シンプルな伝え方だったんですが、深く考えてくれたんだと思います。
川崎:この作品は二人の関係性も1つのテーマになっていると思ったので、私もセリフにこだわったシーンでした。2人の歴史が滲むといいなと思って書きました。
――また、この作品はラブストーリーとしても胸を打つ作品ですが、美鶴と円のラストシーンにも特別なこだわりがあったのではないでしょうか?
八重樫:僕と山中さんとアロハさん、3人で話し合いながらラストシーンを考えました。「上等だ」というセリフを言ってもらうのがあって、本編のような形になったんです。僕が代わりに入って、こうやってみようかとテストしてみたり、楽しかったです。
川崎:私は直前まで見学していて、ラストシーンは遠慮して退出したんですが、まさかそんなに楽しく撮っていたと思わず、今聞いてびっくりしました(笑)。
八重樫:そうでしたね。みんな気をきかせて少人数にしてくれました。
川崎:「上等だ」というセリフは入れて欲しいとプロデューサーの方からリクエストがあったのと、一番盛り上がるラストシーンに入れたいと思いました。あと円をフェンスに押し付けるような描写にしたくて、思い描いた通りのシーンが観客の方に届けられて嬉しかったです。
八重樫:フェンスの「カシャーン」っていう音は、やっぱりヤンキー映画との相性が良かったですし、それを恋愛のシーンと掛け合わせたいと思って撮りました。いろんな「カシャーン」を3人で試したんですよ。楽しかったですね。
■「彼らが背中を押すような姿として映っていれば嬉しいです(八重樫)」
――最後にこれからこの作品を見る方にメッセージをお願いします。
川崎:美鶴と円、登場人物の皆さんをとても魅力的に撮っていただいているので大きいスクリーンで純粋に楽しんでいただいて、たくさんキュンキュンして、感動してもらえたら嬉しいなと思っています。
八重樫:僕もエンタメとして楽しんでいただきたいということが一番だと思ってます。その中で、美鶴も円も仲間たちもすごくまっすぐに感情を持っていて、それを相手に示していきます。今ヤンキーを撮ることでどんなメッセージ性を作れるかと思った時に、人と向き合うことは怖い部分もありますけど、彼らが背中を押すような姿として映っていればいいなと思いました。山中さんもアロハさんもしっかりと体現してくださっているので、見る方に届くと嬉しいです。
◆取材・文=牧島史佳
※高松アロハの高の正式表記は「はしごだか」
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