【プロ野球】2026年版「もったいない選手」リスト きっかけひとつで主役へ駆け上がる15人

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【プロ野球】2026年版「もったいない選手」リスト きっかけひとつで主役へ駆け上がる15人

2月23日(月) 7:05

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プロ野球界には類まれなポテンシャルを秘めながら、その才能を眠らせている選手が大勢いる。筆者はそんな存在を「もったいない選手」と呼び、過去3回にわたり『web Sportiva』で取り上げてきた。

シーズン開幕を前に、2026年最新版の「もったいない選手」を紹介したい。選考対象は、高卒は入団5年目以上、大卒・社会人その他は入団3年目以上の野手としている。投手は実力さえあれば野手よりもチャンスが多い性質のため、除外している。

12球団もったいない選手2026早春編

笹川吉康(ソフトバンク)

秋広優人(ソフトバンク)

矢澤宏太(日本ハム)

来田涼斗(オリックス)

平良竜哉(楽天)

武藤敦貴(楽天)

仲三優太(西武)

和田康士朗(ロッテ)

森敬斗(DeNA)

山瀬慎之助(巨人)

田村俊介(広島)

石川昂弥(中日)

土田龍空(中日)

澤井廉(ヤクルト)

丸山和郁(ヤクルト)

プロ7年目を迎えたDeNA・森敬斗photo by Koike Yoshihiro

プロ7年目を迎えたDeNA・森敬斗photo by Koike Yoshihiro





【背水の陣で挑むプロ7年目】最初に取り上げたいのは、森敬斗(DeNA)だ。2024年シーズン後半に遊撃レギュラーを奪取し、ポストシーズンでも活躍。ブレークの兆しを見せたが、昨季は一転して出場数が28試合と激減した。7年目の今季は右ヒジのクリーニング手術明けということもあり、二軍キャンプスタート。中堅守備にも挑戦するなど、背水の陣を張っている。

2019年のドラフト時は、大船渡高・佐々木朗希(現・ドジャース)、星稜高・奥川恭伸(現・ヤクルト)、明治大・森下暢仁(現・広島)と有望投手がひしめいた。そんな状況下でも、DeNAは近未来の遊撃手候補として桐蔭学園高の森を単独1位指名。いかに期待が高かったかが伝わってくる。

しかし、DeNAはその後も毎年のようにドラフトで遊撃候補を獲得しているように、森が遊撃レギュラーに定着できていない「誤算」は育成戦略にも影響を及ぼしている。

森の魅力は、何と言ってもアグレッシブなプレースタイルにある。失敗を恐れず、常に前のめりな姿勢は高校時代から際立っていた。体は大きくなくともプレー姿に華があり、不思議な色気を漂わせる。

余談ながら、森の猪突猛進なプレースタイルは幼少期に原点があるのではと思い、本人に「今まで生命の危機を感じたことはありますか?」と聞いたことがある。森は爽やかに笑って、小学生時に崖から転落した話など九死に一生を得たエピソードを3つほど披露してくれた。

一軍でも際立つ強肩の持ち主ながら、送球難が課題としてつきまとってきた。森の攻撃的な特性を考えると、中堅は天職なのかもしれない。生死を分ける局面でこそ、森の真骨頂が発揮されるはず。野球人生の危機を乗り越えてもらいたい。

正捕手争いに挑む山瀬慎之助photo by Koike Yoshihiro

正捕手争いに挑む山瀬慎之助photo by Koike Yoshihiro





【昨季はファームで打率3割超え】森の入団した2019年ドラフト組は「もったいない選手」の宝庫だ。同年の巨人5位指名で入団した山瀬慎之助(巨人)も、球界各方面から「もったいない」という声が聞こえてくる。

昨季はイースタン・リーグ100試合に出場し、打率.302、3本塁打、24打点と結果を残した。だが、一軍出場はシーズン最終戦の1試合のみ。オフには出場機会を求めて契約更改で保留したことが、広く話題になった。

巨人は岸田行倫と甲斐拓也が正捕手を争い、さらに正捕手経験のある大城卓三、小林誠司も控える捕手激戦区。ファームで結果を残しながら昇格チャンスすら与えられない状況は、モチベーションを維持するのも難しいはずだ。2022年より始まった「現役ドラフト」は、本来は山瀬のような選手を救済すべき制度のように感じる。

とはいえ、巨人編成陣が今季で25歳と若い山瀬を次期正捕手候補として評価していることも確かだろう。高校時代から武器にする爆発的なスローイングに加え、パンチ力のある打撃は確実性も伴ってきた。あとは数少ないチャンスを死に物狂いでものにするしかない。

【一軍定着を目指す4人の逸材】今季の大ブレークが期待できる選手としては、矢澤宏太(日本ハム)と笹川吉康(ソフトバンク)を強く推したい。

矢澤は投打二刀流として2022年ドラフト1位で入団したものの、昨季から外野手に専念。代走など途中出場が中心だったが、86試合に出場した。昨秋のCSファーストステージ・オリックス戦では、フランミル・レイエスの右越え打で一塁から長躯生還。無駄の削ぎ落されたベースランニングは、芸術的ですらあった。

4年目の今季はキャンプから打撃好調で、順調にアピールを重ねている。力感のない構えから引っ張ってよし、流してよしと対応力が際立っている。

日本ハムの外野陣は万波中正、水谷瞬、五十幡亮汰と爆発力のある選手が揃っている。矢澤がレギュラー争いに食い込めば、さらなるチーム力向上につながるだろう。

笹川は身長194センチ、体重97キロという巨躯を誇るロマン型外野手。全身を振り絞るようにフルスイングする背番号44は、若手時代の柳田悠岐と重なる。

昨季はウエスタン・リーグで92試合に出場し、打率.266、12本塁打、64打点。本塁打と打点の二冠王となり、一軍でも自己最多の63打席を経験した。

ソフトバンクの外野陣は柳田、近藤健介、周東佑京、柳町達と層が厚い一方、故障者も多い。きっかけひとつで、とてつもないモンスターへと変身しても不思議ではない。

一方で停滞ムードを振り払ってもらいたい存在としては、中日の石川昂弥と土田龍空をピックアップしたい。

石川は2019年のドラフト組で、当時は3球団競合の末に地元・中日が当たりくじを引き当てた。2023年に121試合に出場して13本塁打をマーク。飛躍のきっかけをつかんだかに見えたが、その後は失速。昨季はわずか22試合の出場数で、打率.139に終わっている。今季は10キロ近い減量をしてキャンプに臨み、体にキレを出している。バンテリンドームに新設された「ホームランウイング」も追い風にしたい。

土田は伸びやかなフィールディングを武器に、2023年に114試合に出場。だが、課題の打撃面が伸び悩み、以降はファーム暮らしが長くなっている。とはいえ、まるで公園で遊んでいるかのような軽やかな遊撃守備は、魅力たっぷり。常時一軍で見たいパフォーマンスだ。

【「もったいない選手」を卒業した男たち】最後に過去に「もったいない選手」として紹介したなかで、見事「卒業」を果たした選手たちを紹介したい。

▼2020年

愛斗(西武)

松本剛(日本ハム)

淺間大基(日本ハム)

関根大気(DeNA)

▼2021年

三森大貴(ソフトバンク)

宗佑磨(オリックス)

岸田行倫(巨人)

細川成也(DeNA)

廣岡大志(ヤクルト)

▼2023年

小幡竜平(阪神)

中村奨成(広島)

太田椋(オリックス)

藤原恭大(ロッテ)

海野隆司(ソフトバンク)

西川愛也(西武)

※所属は掲載当時。愛斗は現ロッテ、松本は現巨人、三森は現DeNA、細川は現中日、廣岡は現オリックス

かつて「もったいない」と言われた選手であっても、のちにチームを代表する選手にのし上がっているケースもある。きっかけをつかめば、大爆発の可能性がある。それも「もったいない選手」の魅力なのだ。

今回紹介した選手が閉塞感を打破し、ひとりでも多く「もったいない選手」から卒業することを願ってやまない。

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