バイトダンスのAI動画生成ツール「Seedance 2.0」をめぐり、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが新たに著作権侵害の停止を求める警告書を送付したと、米バラエティ誌が報じている。ディズニー、パラマウント、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)、Netflixに続く5社目の動きとなる。
ソニーの法務責任者ジル・ラトナーは警告書の中で、「ブレイキング・バッド」や「スパイダーマンスパイダーバース」シリーズといったソニー作品のAI生成動画がSNS上で拡散している事態を問題視した。ラトナーは「Seedance 2.0の出力の悪質さと、リリース時に著作権保護のガードレールが一切なかったことを踏まえれば、バイトダンスの侵害が意図的であったと結論せざるを得ない」と厳しい姿勢を示し、「中途半端な措置は許さない」と要求している。
バイトダンスは「知的財産の無断使用を防ぐためのセーフガード強化に取り組んでいる」と声明を出しているが、スタジオ側の怒りは収まっていない。アメリカ映画協会(MPA)は2月12日の時点でいち早くバイトダンスを非難しており、全米映画俳優組合やCAAも足並みをそろえている。
一方で、仮にスタジオ側が法的手段に踏み切った場合、実際の訴訟には大きなハードルがある。バイトダンスは中国に拠点を置いており、裁判書類の送達にはハーグ条約を通じて中国司法省を経由する必要がある。裁判所への提出書類によると、この手続きだけで18カ月から24カ月を要する可能性があるという。
Amazon、Apple、ユニバーサルはまだ個別の警告書を送付していないが、MPAを通じて抗議の姿勢は示しており、AI生成動画をめぐるハリウッドとバイトダンスの対立はさらに激しさを増していきそうだ。
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ソース: https://variety.com/2026/film/news/sony-seedance-protest-1236666951/
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スパイダーマンスパイダーバース
Photo by Jonathan Raa/NurPhoto via Getty Images