【漫画】本編を読む
歩いているだけで動物に囲まれてしまう男・半田。犬や猫どころか、スズメやカモまで吸い寄せられるように集まってくるその様子は、もはやモテの域を超えた“動物ストーカー現象”である。NANNO(@nanno_koresiki)さんが描く『動物にモテるサラリーマンの受難』は、想像の斜め上をいく懐かれ具合と細やかな表情描写が話題となり、SNS連載を経て書籍化されたコメディ作品だ。読むたびにクスッとさせられ、気づけば癒やされている…そんな不思議な魅力が詰まっている。
■なんでこんなにモテちゃうの!?
一般的に「動物に好かれる」と聞くと、犬が寄ってきたり猫が膝に乗ったり…そんな微笑ましい光景を思い浮かべるかもしれない。しかし半田の場合はレベルが違う。公園で考えごとをしていただけなのに、気づけば周囲の動物がぐるりと包囲網を形成。まるで人気アイドルの囲み取材ならぬ“動物囲み取材状態”である。
読者からも「紙媒体として保管しておきたい」「トイレで読みたい」といった声が寄せられ、日常の合間に何度も読み返したくなる作品として支持を集めている。かわいい動物たちが背後で自由に動き回る様子も見どころで、ページの隅々まで眺めたくなる細やかさが光るのだ。
■念願の書籍化、その裏側にあった3年の積み重ね
ウォーカープラスでも話題となった“転勤編”などを経て、本作はついに書籍化。作者は「とっても嬉しいのですが、正直あんまり実感が湧きません(笑)。それくらい出版は人生目標でしたので」と率直な心境を明かしている。
一方で、細部までこだわって制作した1冊が形になった達成感は大きかったそうだ。連載は2018年12月頃にスタートし、留学や別作品の制作で中断期間を挟みながらも合計3年ほど続いたという。誰に頼まれたわけでもなく描き続けた日々を振り返り、「よくそんな長い期間黙々と1人で描き続けたな、と我ながら思います(笑)」と語る姿からは、コツコツ型クリエイターの粘り強さが伝わってくる。
■紙ならではの楽しみと“残像”に注目の推しシーン
もともとはデザイナーや商業イラストレーターとして活動していた作者が、「誰にも頼まれていない自分発信の作品を作りたい」と考えたことが制作の始まりだった。漫画制作は練習の一環として始めたものの、投稿を続けるうちに作品は多くの読者に届いていったという。
書籍版では見開きページなど紙ならではの表現に加え、カバー下のおまけにもこだわりを詰め込んだそうで、「いつか自分が本を出す際には絶対カバー下にオマケを載せたい!」という長年の夢も実現。お気に入りのシーンとしては「遅刻カモー!」の疾走感や、単行本描き下ろしで登場する“残像”がヒントの場面を挙げており、思わず二度見したくなる躍動感にも注目したいところだ。
■続編は人気次第!? 動物たちの“感情演技”にも注目
物語はまだ続いていくものの、2巻の行方は人気次第とのこと。「ぜひとも、再び皆様のお力を借りたいです…!」と笑いを交えて呼びかけている。動物の造形だけでなく“感情”の描写にもこだわっており、メインキャラが話している裏で動物たちがそれぞれの行動を取っている点も見逃せない。「動物の気持ちを想像しながら読んでいただくと、より面白いかもしれません」とコメントするNANNOさん。書籍化は読者の応援があって実現したと語り、「半田くんとカモちゃん達を応援してもらえたら嬉しいです!」と感謝の言葉を添えた。
たくさんの受難に巻き込まれながらも、動物たちと共に日常を生きる半田の姿は、SNSでは「エグいほどのマイナスイオン」と評されるほどの癒やし力を放っている。仕事に遅れそうでも、カモに追われても、どこかゆるくて憎めない――そんな“動物モテ無双コメディ”をぜひ楽しんでほしい。
取材協力:NANNO(@nanno_koresiki)
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