TikTokの親会社バイトダンスが公開したAI動画生成ツール「Seedance」をめぐり、ハリウッドの大手スタジオが一斉に動き出している。ディズニー、パラマウントに続き、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)とNetflixもバイトダンスに対して著作権侵害の停止を求める警告書を送付したと、米デッドラインが報じている。
Seedanceは、バイトダンスが2月に公開したAI動画生成ツールで、テキストや画像から映画のような品質の動画を生成できる。しかし公開直後から、バットマンやスーパーマン、ダース・ベイダー、マーベルのキャラクターといった著作権で保護されたキャラクターのAI生成動画がSNS上で急速に拡散し、大きな問題となっている。
WBDの法務責任者ウェイン・M・スミスは、バイトダンスの法務責任者ジョン・ロゴビンに宛てた書簡で「バイトダンスはスーパーマンやバットマンといった有名なキャラクターを白昼堂々と侵害している」と非難した。とりわけ注目されるのは、ロゴビンが2022年までWBで法務責任者を務めていた人物だという点だ。スミスは「あなたが長年にわたり守ってきたまさにその作品を、バイトダンスが侵害している」と、かつての同僚に直接突きつけている。
さらに同日夜、Netflixもバイトダンスに警告書を送付した。Netflixの訴訟責任者ミンディ・ルモワンは書簡の中で、「ストレンジャー・シングス」の最終回をAIで再現した動画、「イカゲーム」の「だるまさんがころんだ」のセットや人形の再現、「ブリジャートン家」シーズン4の仮面舞踏会シーンの無断生成など、具体的な侵害事例を列挙した。Netflixは「バイトダンスが我々の貴重な知的財産をフリー素材のように扱うのを黙って見ているつもりはない」と強い姿勢を示し、3日以内にAI生成を停止し、学習データからNetflix作品を削除するよう要求している。
バイトダンスは一部のプロンプトをブロックする措置を講じ始めており、「知的財産の無断使用を防ぐためのセーフガード強化に取り組んでいる」と声明を出している。しかしWBD側は「なぜリリース時にガードレールがなかったのか」と疑問を呈しており、スタジオ側の怒りは収まる気配がない。
CAA、アメリカ映画協会(MPA)、全米映画俳優組合もスタジオ側と足並みをそろえている。Amazon、Apple、ソニー、ユニバーサルはまだ動いていないが、AI生成動画をめぐるハリウッドの包囲網はさらに広がりそうだ。
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Photo by Jonathan Raa/NurPhoto via Getty Images