2月18日(水) 2:20
サービス契約において見積もりは、サービス内容と費用の合意の基礎となる重要な資料です。消費者契約法の考え方でも、事業者は契約の判断にかかわる重要な事項について誤認を与えてはならないとされています。
もっとも、見積もりが「概算」であることや、標準工事以外は別途費用が発生する可能性があると事前に説明されている場合には、追加費用が生じること自体は直ちに違法とはいえません。例えば、配管延長が必要になった、特殊な部材が必要になったなど、現場状況によっては追加工事が必要になるケースもあります。
独立行政法人国民生活センターは、引っ越しの際、当日になって追加費用を請求されるトラブルが発生していると注意喚起しています。特に問題となるのは、「見積もり時に追加費用の可能性について十分な説明がなかった」場合です。
事業者は、追加費用が発生し得る条件や金額の目安を事前に説明することが望ましいとされています。例えば、「配管の延長が必要な場合は別途○円」「壁の状況によっては追加工事が発生する可能性がある」といった具体的な説明がなければ、消費者は総額を正しく判断できません。
追加費用が妥当かどうかは、主に2つの観点で判断します。
ひとつは、見積もり書や契約書の記載内容です。「標準工事のみ含む」「追加工事は別途」といった条件が明示されているかどうかを確認します。
もうひとつは、追加費用の発生理由が合理的かどうかです。例えば、事前の現地確認を行わずに安価な見積もりを出し、当日になって高額な追加費用を請求するような場合には、説明責任が問われる可能性があります。
事前説明がなく、一方的に高額な追加請求を受けた場合には、消費者契約法上、重要事項の不告知や誤認に該当する余地も考えられます。ただし、実際に返金を求める際には、書面やメールなどの証拠が重要になります。
事業者との話し合いで解決しない場合には、最寄りの消費生活センターなどに相談することができます。請求に疑問がある場合は、まず見積もり書と当日の請求内訳を照らし合わせ、追加費用の根拠を具体的に確認することが第一歩です。
引っ越し当日のエアコン工事で追加費用を請求された場合、その請求が直ちに不当とは限りません。ただし、見積もり時に追加費用の可能性や条件について十分な説明がなかった場合には、問題となる可能性があります。
重要なのは、「追加工事が必要だったかどうか」だけでなく、「その可能性を事前に説明していたか」です。契約書や見積もり内容を確認し、納得できない場合には消費生活センターなどへの相談も検討するなど、冷静な対応が求められます。
独立行政法人国民生活センター 引越トラブルにご注意
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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