2月17日(火) 23:10
文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、中学生の学習費総額(1年あたりの平均)は、公立が54万2450円、私立が156万359円です。
ただし、ここに寮の費用が入ると話が変わります。例えば、全寮制の学校の募集要項では、授業料等が年間約123万円に加え、寮費が約126万円、食費が約46万円という例が示されています(初年度は入学金・入寮費も別途)です。
学校によって、寮費や食費の仕組みは異なります。例えば、別の学校の寮では、寮費が年間約70万円で、朝夕食費は1日約1200円という形で、食費が日額計算になっています。
つまり、学費だけ見ていると見落としがちですが、寮に入ると寮費や食費などの生活に関する費用が大きく加わるため、年間の総額は学校ごとにかなり変わります。
家計的に無理が出やすいのは、教育費が高いことそのものよりも、毎月の給料だけでは支出をまかなえず、赤字が続く状態になることです。赤字をボーナスや貯蓄で補い続けると、急な出費があったときに家計が崩れやすくなります。
寮生活では、学費・寮費・食費のほかに、帰省の交通費、スマホ代やお小遣い、衣類や日用品、教材端末の買い替え、部活や行事の費用などが継続的に発生します。ここが想定より膨らむと、「頑張れば払えるけれど、家計の余裕が消える」状態になりやすいです。
目安としては、学校が出している費用一覧を使い、「年額+初年度費用」を足し、さらに“見落としやすい費用”も上乗せして、年間総額を出してみてください。金額が分かると、家計に対して負担が大きいのか、調整すれば実現できるのかが判断しやすくなります。
寮生活の費用は、工夫次第で抑えられる余地があります。本章では、検討を始めた段階で取り組むと効果が出やすい3つの工夫を紹介します。
1つ目は、学校選びの段階で「寮費と食費の出し方」を比較することです。年額で固定の学校もあれば、食費が日額で変動するところもあります。 ここを比べるだけで、年間負担が大きく変わります。
2つ目は、学校独自の減免制度や給費生制度を必ず確認することです。条件を満たすと、食費以外の学納金等が免除になる制度を用意している学校もあります(免除範囲や条件は学校ごとに違います)。
3つ目は、「入学前に貯める額」を決めておくことです。初年度は入学金や入寮費などのまとまった支払いが出やすいので、生活防衛費(急な出費に備えるお金)を削らずに済むよう、先に準備できると安心です。
世帯年収600万円で中学生から寮生活をさせることは、不可能とはかぎりません。ただし、寮費・食費が加わると、私立中の平均的な学習費(年間約156万円)より大きく膨らむ例もあり、学校選びで差が出ます。
まずは志望校の費用一覧を並べ、年間総額(できれば3年分)を算出し、見落としやすい費用も含めて家計に当てはめてみてください。
そのうえで、学校の比較・制度の確認・入学前の貯蓄といった費用設計を組めれば、「無理そうだから諦める」ではなく、「わが家に合う形に調整して実現する」判断がしやすくなるでしょう。
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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