定年後の働き方として「週5日フルタイム」or「週3日パート」で迷っています。年収にして「50万円」以上差が出ますが、年金はどれくらい減るのでしょうか?

定年後の働き方として「週5日フルタイム」or「週3日パート」で迷っています。年収にして「50万円」以上差が出ますが、年金はどれくらい減るのでしょうか?

2月14日(土) 23:00

定年後も働き続けたいと考える人が増える中、「収入を優先して週5日フルタイムで働くか」「体力や時間を重視して週3日パートにするか」で悩むケースは少なくありません。特に気になるのが、働き方による年収差と年金への影響です。年収で50万円以上の差が出る場合、年金はどの程度減ってしまうのでしょうか。 本記事では、在職老齢年金の仕組みを踏まえながら、定年後の働き方と年金の関係を分かりやすく解説します。

定年後も働く人が増えている背景

近年、定年後も何らかの形で働き続ける高齢者は増加傾向にあります。内閣府によると、60代後半の男性の6割以上、女性の4割以上が就業しているという結果がでています。その背景には、年金だけでは生活費が不安という経済的理由に加え、健康維持や社会とのつながりを保ちたいという意識の変化があります。
 
特に60代前半は体力的にも働ける人が多く、再雇用やパート勤務を選択する人が目立ちます。一方で、働き方によって収入や年金額がどう変わるのかを正確に理解していないまま選択しているケースも少なくありません。
 

「週5日フルタイム」と「週3日パート」の年収差

週5日フルタイムで働く場合、月収は20万円前後になることも珍しくなく、年収にすると240万円程度になるケースがあります。一方、週3日パートでは月収が10万円前後となり、年収は120万円程度にとどまることが多いでしょう。
 
このように働き方の違いによって、年収で50万円以上、場合によっては100万円以上の差が生じることもあります。ただし、収入が増える分だけ年金が減額される可能性がある点には注意が必要です。
 

在職老齢年金の仕組みと減額の目安

60歳以上で年金を受け取りながら働く場合、「在職老齢年金」という仕組みが適用されます。これは、賃金と老齢厚生年金の合計額が一定額を超えると、年金の一部または全額が支給停止される制度です。
 
例えば、フルタイムで働き月収が高くなると、年金が月数万円単位で減額されることもあります。一方、週3日パートで収入を抑えていれば、年金がほとんど減らない、もしくは全額支給されるケースも多いのが実情です。
 

年収差50万円は本当に「損」なのか考える視点

年収だけを見ると、週5日フルタイムのほうが明らかに有利に見えますが、年金減額分を差し引いた「手取りベース」で考えることが重要です。仮に年金が年間20〜30万円減ったとしても、なおフルタイムのほうが総収入は多くなる可能性があります。
 
ただし、働く時間が増えることで自由時間や体力への負担が大きくなる点も無視できません。収入と生活の質のどちらを重視するかが、判断の分かれ目になります。
 

社会保険料や税金も含めて最終判断を

定年後の働き方を選ぶ際は、年金だけでなく社会保険料や税金の負担にも目を向ける必要があります。フルタイム勤務になると厚生年金保険料や健康保険料の自己負担額が増え、手取り収入が想定より伸びない場合もあります。
 
一方、パート勤務であっても一定の収入を超えると社会保険の加入対象になることがあります。年収・年金・保険料・生活リズムを総合的に比較し、自分に合った働き方を選ぶことが重要です。
 

定年後の働き方は「収入+年金+生活」のバランスで考える

定年後の働き方を考える際は、年収差だけでなく、在職老齢年金による減額や生活スタイルへの影響を総合的に見ることが大切です。
 
週5日フルタイムは収入面で安心感がある一方、年金が減る可能性があります。週3日パートは年金を維持しやすい反面、収入は抑えめになります。自分にとって無理のない働き方を選ぶことが、定年後の安定した生活につながるでしょう。
 

出典

内閣府令和6年版高齢社会白書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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