『キルケーの魔女』どうだった?ガンダム上級者&初心者が『閃光のハサウェイ』を語り合う!「ガンダム好きの大きな夢が叶った」

ネタバレ注意!『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の魅力をたっぷり語る座談会/[c]創通・サンライズ

『キルケーの魔女』どうだった?ガンダム上級者&初心者が『閃光のハサウェイ』を語り合う!「ガンダム好きの大きな夢が叶った」

2月15日(日) 10:30

ファン待望のシリーズ第2章となる『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』(以下、『キルケーの魔女』)が大ヒット公開中だ。公開から11日間で興行収入15億円を突破し、観客動員数も91万を越えるという脅威的な数字を叩き出し、その映像クオリティの高さとドラマ性が話題となっている。MOVIE WALKER PRESSでは、そんな本作を分析すべく、ネタバレありで感想や見どころを語り合う座談会を実施!
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ガンダムシリーズ全般に詳しいライターの石井誠を進行役とし、近年のシリーズを中心に追っている『ガンダム』ライトファンとしてライターの阿部裕華と平尾嘉浩、第1章『閃光のハサウェイ』と『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(88)のみ鑑賞というハサウェイ最短ルートの編集部員・別所の4人で本作ならではの特徴、思い入れのあるキャラクターやシーンなどをたっぷり語ってもらった。

※本記事には、『キルケーの魔女』の核心に触れる記述を多数含みます。未見の方はご注意ください。

■「一見難しく感じるんですが、3人の関係性に絞ればすごくわかりやすい」

石井「まずは、みなさんの率直な感想から伺えればと思います。第2章である『キルケーの魔女』はいかがでしたか?」

阿部「登場人物が増えて背景も複雑、一見難しく感じるんですが、ハサウェイ、ギギ、ケネスの3人の関係性に絞ればすごくわかりやすいお話になっていたと思いました。ハサウェイは自分の使命を重要視しつつもギギに対する想いが強く出ていて、ギギはハサウェイに会うために行動してキルケー部隊をも利用する。ケネスはマフティーを見つけて倒すという使命があり、それを成功させるためにギギを傍に置いておきたい。これまでのガンダムシリーズのような群像劇要素がありつつも、3人の想いが交錯するという点ではすごくシンプルで、それだけを中心にしても楽しめる作品だと思います。もちろん設定面は難解な部分もありましたが…(苦笑)」
ハサウェイ、ギギ、ケネス、3人の関係性からだけでも読み取れるストーリーテリングが魅力


別所「私はそもそも『閃光のハサウェイ』で初めて『ガンダム』に触れたので、第1章を観た時は、想像していたロボットアクションではなく、ドロドロの人間ドラマなのに驚いていました。第2章では『キルケーの魔女』というタイトルの通り、ギギがキーパーソンになっていて、物語展開に女性がすごく重要な役割を担うのも予想しておらず、新鮮な気持ちでした」

石井「逆に『ガンダム』歴45年という僕の立場から感想を言わせてもらうと、これまでのシリーズ、特に宇宙世紀を舞台とした作品は、“戦記物”がある種のフォーマットとしてあって、お話の中心に戦争がありそこに少年少女が巻き込まれていく…というのが身に染みているんですが、『閃光のハサウェイ』はそうではない点が新鮮だなと感じています。純文学的というか、“マフティー”によるテロ戦争は物語の主軸というよりは人間ドラマの背景で、その戦いに引き寄せられてしまった人たちの話がメインなんですよね」

平尾「僕もそれまで抱いていた『ガンダム』のイメージとはまったく違う印象がありました。特に第1章は原作小説などの予備知識を入れず、まっさらな状態で観たので、そもそも主人公が反地球連邦政府運動のリーダーというのがかなり意外でしたし。第2章では前作での行動を踏まえて、ハサウェイが大きな闇を抱えて自分のなかで葛藤して自問自答している。そういうところは共感できるし、その悩みが自分のことのようでちょっと恥ずかしくなるところもあっておもしろかったです」
ギギの持つ不思議な洞察力と縁起を自軍のために積極的に活用するケネス


別所「なるほどです!私は設定を深く理解していない分、丁寧な人物描写だったり、モビルスーツ戦の映像に圧倒されたり、ビジュアルや美麗な作画に注目していました」

石井「複雑に構築された社会的、政治的な背景もすごくおもしろいけど、人間模様がメインなので背景を完全に理解しなくても楽しめる。もちろん、設定を理解すればより深く楽しめる。シリーズとしての新しい構図が、高いクオリティで映像化されたところが長年のファンとしてはおもしろいというか、感慨深いです」

■「この作品は『ガンダム』好きとしては大きな夢が叶っている作品」

石井「そして人間模様だけでなく、ガンダムシリーズのファンが唸るような軍事的な表現もこだわっています。シリーズの魅力であるミリタリー描写は、どう感じましたか?」
迫力あるモビルスーツ戦は前作以上に激しいものに


平尾「戦闘シーンは大興奮でした!『シビル・ウォー アメリカ最後の日』のような戦場の臨場感のある映像で、リアルなモビルスーツの戦場はこういうふうに見えるんだとワクワクするところもありました」

別所「コックピットの中から見た映像が多くて、そこもおもしろかったです。もっと外側から見た、モビルスーツ同士がぶつかるシーンをイメージしていたので。だから、今回はどちらかというと“モビルスーツ戦を見ている”というよりも“体感している”という感じがありました」

阿部「確かに、自分が乗っているような感じは強かったです!ただ、そのリアリティがある分、“この戦闘でなにが起きているのか?”が一度ではわからないところもありました」
“マフティー”が使用しているのは、「ギャルセゾン」と呼ばれるサブ・フライト・システム


石井「そもそも、Ξ(クスィー)ガンダムがなぜ強いのかが、劇中での説明が少ないですもんね。ちょっと解説すると、『閃光のハサウェイ』の世界では普通のモビルスーツは空を長時間飛べないんです。だから、メッサーやグスタフ・カールのような量産機が移動する時には、ベース・ジャバーと呼ばれる機体にモビルスーツを乗せて飛行するんです。ただ、ハサウェイやレーンの乗っているガンダムタイプの特別な機体は、新しい技術によって長時間の飛行ができる。この機体による違いをしっかりと描き分けているので、『ガンダム』好きとしては満足度が高い描写だったりします」

阿部・平尾・別所「なるほど!」

石井「もう一つお話すると、この作品は『ガンダム』好きとしては大きな夢が叶っている作品でもあります。それは、徹底したリアルなミリタリーものとしての『ガンダム』をきちんと描いているから。キャラクターと同化するようなケレン味があるモビルスーツ戦も『ガンダム』の魅力の側面ではありますが、一方で本物の兵器のように扱われるモビルスーツをきちんと見てみたいという想いがあって。

圧倒的強さを見せつけるΞ(クスィー)ガンダム。標準的なモビルスーツよりかなり大型

それこそ、我々が自衛隊の戦闘機が空を飛んでいるとちょっと珍しいと思っても“そこにあってしかるべきもの”としてさほど驚かない。でも実際に運用されるのを間近で見ると“怖い”存在なわけです。自衛隊の総合火力演習を実際に見にいったことがあるんですが、遠くから戦車が砲撃する音の迫力とかを感じると、カッコイイ以上に“怖い”んです。そのリアル感が出ている。戦い方も高度なセンサーとかが反応する戦いは、モビルスーツ同士のぶつかり合いは無くて、ちょっと引いた報道カメラ的な見せ方になる。そうした空気感の見せ方も含めて“こういうのが観たかった”って思わせてくれました。45年経って、『ガンダム』の戦場表現もここまで来たのかという感慨も深かったです」

■「ハサウェイはギギと同じように超然的なところを感じる」

石井「ここからはストーリーの中心となるキャラクターを深堀りしていきたいなと思います。みなさんは主人公のハサウェイ・ノアにどんな魅力を感じていますか?」
前作以上にハサウェイの内面が描かれた『キルケーの魔女』


阿部「ハサウェイは自分を表に出さない、抑制している感じがあって、なにを考えているかわからないというか掴み所がないように感じます。特に第2章では顕著ですが、彼がどんな行動原理があってなにを思っているのかを、考えれば考えるほど気になっていく。それが劇中のキャラクターにも通じる、ハサウェイを“知りたくなる魅力”なのかなと思いますね。
ただ私はケネス派です(笑)。ケネスのほうが行動原理もわかりやすいし、自分の感情もしっかり出してくれる。大人なんだけど素直というところが魅力的ですね。ハサウェイは“わからない”タイプなので、女性は振り回されてしまって危険な男感はありますね」

別所「私もケネス派です(笑)。絶対危険ですよね、ハサウェイ。私はギギと同じように超然的なところを感じました。ケリアが回想シーンで、組織にとってハサウェイの存在が大きくなっていくのを引いた感じで見ているところがありますが、彼女と同じ想いを感じたのかなと」
すべてをそつなくこなすケネスは完璧人間すぎる?


平尾「逆に僕はハサウェイの心情、すごく理解できてしまうんですよ。体制に対して思うところがあって、行動を起こすけど上手くいかない。さらにそんな状況のなかでも女性のことでウジウジしている。仕事とか学校とかに状況を置き換えると、多かれ少なかれ感じたことがあると思うんですよね。だからハサウェイには等身大な印象があるんです。純朴な青年が過激な思想に感化されてどんどん変わっていくというのは、いわゆる学生運動的なところに近いような感じがあって、そこは洋画の主人公像的な雰囲気なのかなとも思いましたね。でもカッコよさはなくて、青臭さみたいなところを感じます」

石井「行動が正しいのかどうかわからないけど、みんなに期待はされていて、でも本当にこのままでいいのか悩む。自分とあまり変わらない、共感性羞恥を感じるような存在ではありますよね。むしろ個人的にはケネスのほうがわからない。すごくデキる大人の男性で、ハサウェイも直感的に“この人には勝てないかも”というなにかを感じていて。キャラクターとしても身のこなしがスマートで、人間関係も仕事もきちんとこなせて組織からも評価されて、女性にもモテる。そのデキる男の気持ちはなかなか理解できないし、ケネスの態度もハサウェイに対して完全に上から目線で、そこにも越えられない大人の壁みたいなものを見せてくるんですよね。ある種の社会の縮図みたいなものを感じさせる存在でもあるなと」

平尾「ハサウェイがギギに対する欲望を排除しようとするところとか、そういう“性”に対して潔癖なところも理解できる。興味はあるけどそこには行けないみたいな。ケネスは逆ですよね」
前作でギギを見捨てることができなかったハサウェイ


石井「ケネスは余裕がある男なんですよ。ハサウェイは“マフティー”を続けることで精一杯で色恋に気持ちを振ったらブレる、ブレて失敗したら後悔する。でもすごく魅力的な、そして過去の女性を払拭させてくれそうなギギは気になるみたいな」

阿部「ハサウェイはモノローグ的に自分の考えは言うけど、口には出さない。だから自分がハサウェイと話をしたら“この人、なにも言ってくれない人だな”ってなるような気がします。だからあまり理解できないところがあるんですかね。ケネスは考えと行動がほぼ一緒だから『この人は嘘をついてないだろう』って思えるところに魅力を感じるんだと思います」

別所「第2章でのケネスは、レーンに対して厳しくてちょっと引いてしまったところはあるんですが…。オンの時の指揮官として仕事をこなす厳しいところと、オフの遊び人な雰囲気の切り替えがしっかりしていて、そのわかりやすさがいいなと」

阿部「そういえば、一見するとレーンくんのほうがわかりやすい、ロボットものの主人公タイプですよね」
視点を変えると実はレーンが主役?


石井「大人の都合でガンダムに乗せられて、聞きたくもない命令で戦わされて、失敗すると怒られる。だから“ちくしょう、大人なんてクソ野郎ばっかりだ”って思っているのが、いままで観てきた『ガンダム』シリーズの主人公的な要素と被って見えますね」

別所「ケネスに対して、上官だから面と向かってはちゃんと従うけど、陰ではめちゃくちゃ文句を言っていますよね。そこがかわいいなと思って観ていました」

阿部「ケネスにもハサウェイにも、そしてギギにも一番振り回されているんじゃないかな(笑)。だからこそ応援してあげたい」

別所「ケネスに褒められているところ見たいです(笑)」

阿部「ケネスに叩かれて、叱られているところもなんとなくアムロに近いですよね」
まさかマフティーが観光地にいるとは…


石井「わざとキャラの構図を変えているようにも感じますね。リアルなミリタリーものとして『ガンダム』を描くとなると、モビルスーツを上手く扱える若者が実際に軍隊に入ると、レーンのように軍組織のなかで上官の命令に従わなくちゃならない。もしかしたら、アムロのような少年から兵士になるキャラを、きちんと軍隊に当てはめてリアルに描くとレーンのようになるよという、ある種のカウンターとして描いているのかなとも思うんですよね」

阿部「だから主人公っぽい雰囲気があって、みんなが“レーンくん、がんばってほしい”って思うところがあるのかもです」

平尾「いまの話を聞くと、従来の『ガンダム』ならレーンが主人公で、ハサウェイがシャアのような立場で描かれたのかもしれないですね」

石井「ケネスはブライトのような立場になりますね」

平尾「レーン視点での『閃光のハサウェイ』も観てみたいです!」

■「上田麗奈さんの“魔性の女”のような生っぽいお芝居が魅力的でした」

石井「そんなハサウェイとケネスに対するギギは、ちょっと間違えるとエキセントリックなだけのわかりにくいキャラクターになってしまうので、ギギがすてきじゃないとこの作品は成立しないくらい、いかに魅力的な女性に見せるかが重要なのかと思います」
ギギの衣装にも注目!


阿部「上田麗奈さんの声の求心力も強いですよね。アニメのキャラクターの声というよりは、人の声に聞こえて生っぽい感じのお芝居。魔性の女のような感じがすばらしくて、すごく魅力的でした」

石井「ギギは心の機微に対しての鋭さが人よりも秀でていて、超然的な子なのかと思ったら、意外と経験の浅さや精神的に弱いところもあって普通の女の子のような魅力もある。ハサウェイが第1章で見捨てられなかったのは、そういう守ってあげたい感じがあるからなのかなと思いましたね」

平尾「でも、ギギはわりと人を振り回すキャラクターですよね。いまの年齢になれば、ギギの魅力はわかるんですが、劇中のギギと同世代だったらちょっと苦手かも…と思いましたね(笑)。そういうバランスもおもしろいです」

別所「私はギギに対してはもうアイドル的な感じで、“かわいい〜”という気持ちしかないです(笑)」
ハサウェイが組織に参加するきっかけを作ったケリア


阿部「あそこまで完璧だと、憧れというか別次元のアイドルを見ているみたいな気持ちですよね。むしろ、ケリアのほうには共感性羞恥みたいなものを感じました。彼女は普通の女の子なので、この子を見ているのはつらいな…って。ものすごく女性的だなと思いましたね。ハサウェイに対する感情は、もはや母性に近いものだったのかなと思います。だからこそ、別れるところは子離れするような感じで、恋人から離れるというよりも、自分が見ていなくても大丈夫だろうと。そんな構図に見えて悲しいというか、切なくなりましたね。単に恋人同士の痴情のもつれではない、もっと深い感情が彼女にはあったのかなと思いました」

別所「組織のリーダーのパートナーとしての選択をしたという。そういう達観した感じには見えましたね」

石井「ケリアが髪を剃るシーンは、その決意の表れだと思いますね。髪を切った自分に対してハサウェイがどんな反応を見せるのかを知りたかった。なにか気にしてほしかったけど、気にしてくれなかったから、別れるしかないと決断したんじゃないかと」
出撃前のハサウェイに声をかけるが…


別所「ハサウェイに見せつけるのではなく、“私もそういう選択をしたのよ”ということだとするなら、理解できる気がします」

平尾「ただ、ハサウェイにとっては、“マフティー”としての大義を優先して、さらにギギのこともあって抱え込んでいる時に、母親的にいろいろ言われたら鬱陶しい存在になってしまったのかなと」

阿部「ケリアの咀嚼音を強調するシーンがありましたよね。あれは、ハサウェイの心が離れたからああいう音が気になってしまったのかなと」

平尾「薬を飲んだかというやり取りあたりで、気持ちが離れているのはわかりますよね」

別所「咀嚼音を含めて、リアルさを感じる演出でした」

石井「でも、ケリアはキャラクターとして不憫だなと思うんですよね。登場した時点でハサウェイの心が離れているので、魅力は減じている形でしか描かれていない。より魅力的な子と出会った結果離れる存在として描かれているので。ある種、ハサウェイのダメなところを映し出しているんですよね。そういう意味で、男女の距離感の絶妙さを描く存在だったのだと思います」

■「ガンズ・アンド・ローゼズの『スウィート・チャイルド・オブ・マイン』には驚きました」

石井「そんな『キルケーの魔女』で、ほかによかったシーンなどはありましたか?」

別所「私はギギのおしゃれな日常がすごくよかったです」

阿部「わかります!」

別所「急に海外ドラマみたいなシーンが始まって、すごく印象的でした」
ニュー・ホンコンの伯爵別邸へ旅立つギギ


石井「ギギがただの外見的に魅力的な女子ではなく、ある種の才女であり、伯爵の愛人をこなせるポテンシャルを秘めていることがわかりますよね。でも、それを捨ててハサウェイのもとに行きますという部分で、彼女の女性らしい一面も際立っていました」

阿部「ギギのお着替えも印象的でした。衣装の数がすごく多くて水着も毎回違う。彼女のおしゃれな部分や女の子としての魅力は、今回すごく描かれていたと感じました」

石井「映像的にギギの気分と衣装はすごくリンクしているというのもおもしろかったですね」

平尾「僕はモビルスーツの違いは気づくのに、キャラクターの衣装にはあまり目が行ってませんでした…。人によって全然視点が違うんですね」

別所「カラーチップを比較しながら、部屋の模様替えとかもしていくところは、彼女のクリエイティブな部分が見えましたね」

阿部「YouTubeのルックブック的な女子がおしゃれな服を交換している画に近いので、すごく現代的な表現だなと。最後のシーンの黄色いドレスも、青い空と荒涼とした砂漠に映えるデザインを持ってきているところにもこだわりを感じました」

平尾「そこで最後に流れる音楽が、ガンズ・アンド・ローゼズの『スウィート・チャイルド・オブ・マイン』というのにも驚きました。ギギとハサウェイの2人が一緒にコックピットに入っていくところは、曲とピッタリ合っていて美しいなと思いました」

石井「ガンズも大サプライズでしたが、その直前の戦闘も原作にはない映画オリジナルの部分で興奮しましたね。小説ではハサウェイの内面部分が書かれているんですが、映像ではそうしたモノローグは排除されている演出になっていて。映像作品だからこそのサプライズと補完を、『逆襲のシャア』を踏まえて、アムロを幻視して自分の想いをぶつける形で表現している。本当にすごい」

阿部「あのシーンは『逆襲のシャア』をしっかりと見直して、もう1回挑みたいと思いました」

■「第3章は原作通りなのか?オリジナルの展開になるのか?」

石井「おそらく話のネタはまだまだ尽きないのですが、そろそろまとめに入りたいと思います。今回の座談会を踏まえて、もう一度鑑賞する際に注目したいポイントを教えてください」

別所「お話をするなかで、作品への解像度がグッと上がりました。そこを知れたのでもう1回劇場に行きたいです。今後の物語への期待としては、ハサウェイとギギが再会を果たしたことで、ケネスがどう動くのか…3人の関係がどう結末を迎えるのか気になりますね」

平尾「今回いろいろ話を聞いて、細かいところでのキャラクターの心情の変化に理由付けがされていることをより深く知れたように思います。レーンを主人公として観た時というのも意識するとおもしろそうとも感じたので、次に見る時はそういう細かいところにも注目していきたいなと思いました。僕は原作小説の結末は知っているのですが、アニメの結末は原作通りなのか?はたまた今回のようにオリジナルの展開になるのか?そこも楽しみになりました」
『キルケーの魔女』のラストシーンで、第3章への期待がさらに高まった


阿部「私は最後の戦闘シーンは、最初に観た時は理解が追いつかない感じだったのですが、話を聞くなかでモビルスーツ戦闘の理屈とかもわかり、さらに演出の意図も理解できたので、もう一度そうした部分に着目して観たいですね」

石井「鑑賞後にすごく話したいことが膨れ上がってくる映画なので、話をしたくてウズウズしていたんですが、お話をしていろんな角度の解釈を聞くことができたのでものすごく楽しかったです。特に女性視点での意見には感心することが多かったので、色々な年代の方にもオススメして解釈を聞きたくなりました。そして、体感型の映画ということを感じたので、今後はドルビーシネマや4DXなんかのラージフォーマットでより没入して楽しみたいと思います。

というわけで、みなさん、ありがとうございました!」
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』は公開中!


取材・文/石井誠






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