同居の親から「家賃15万円」を毎月受け取っています。友人に「税金がかかる」と言われましたが“一緒に住む家族”なら問題ないですよね? 税務署から「不動産所得」と判断されるリスクを確認

同居の親から「家賃15万円」を毎月受け取っています。友人に「税金がかかる」と言われましたが“一緒に住む家族”なら問題ないですよね? 税務署から「不動産所得」と判断されるリスクを確認

2月14日(土) 5:00

親と同居していれば、家賃として現金を受け取るケースもあるのではないでしょうか。しかし、税務上は親子の事情よりも「事実」が優先されるため、毎月15万円、年間で180万円という高額になると「不動産所得」と判断されてしまう可能性があります。 本記事では、所得税法に基づいた不動産所得に関する情報を整理し、親子間であっても注意すべき税務リスクと対策方法を解説します。

家族間でも家賃は不動産所得となる

二世帯住宅で親と同居している場合でも、受け取っているお金が課税を免れるわけではありません。国税庁の所得税法では、不動産の貸し付けによって得た収入は不動産所得に分類されています。
 
たとえ実の親であっても、それが部屋を貸す対価としての家賃であれば、事業として扱われるのです。年間180万円(月15万円)という収入は、一般的なアパート経営の1部屋分よりも高額であるため、十分な収入と認識されます。
 
もし、共用部分の水道光熱費や食費の分担として実費を精算している程度であれば、生活費の補填として非課税になる可能性はあります。しかし、定額を家賃として受け取っている場合は、税務署から収益事業であると判定されるリスクが高いでしょう。
 
特に完全分離型の二世帯住宅の場合、親の居住スペースを他人に貸すことも可能な構造であるため、より賃貸に近い物件として判断される可能性が高いでしょう。
 

確定申告が必要となる基準とは?

会社員など給与所得者の場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告の義務が生じます。年間収入180万円から経費を差し引いた金額が、20万円を上回るかどうか確認しましょう。
 
不動産所得の経費として認められるものには、固定資産税や建物の減価償却費、火災保険料、修繕費などがあります。建物の維持管理にかかる経費が年間100万円とした場合、賃料180万円から100万円を引いた「80万円」が課税対象の所得となり、この金額に所得税や住民税が課されます。
 
未申告が発覚した場合は、本来払うべき税金に加えて、利息にあたる延滞税や罰金にあたる無申告加算税が課されるため、注意してください。
 

現金渡しでも発覚する? 税務調査の危険性

「現金を手渡しでもらっているから記録に残らない」と考える人もいるかもしれません。しかし、税務調査は申告内容だけでなく、親の資産状況から行われるケースもあります。例えば、親の相続が発生した際には、税務署は過去数年分の銀行口座の動きを詳細に調査するのです。
 
口座から毎月一定額が引き出されているにもかかわらず、生活費としては多過ぎる、あるいは使途不明と判断されれば、調査対象となるでしょう。家賃として受け取っていたことが発覚すれば、過去にさかのぼって所得税を徴収されるだけでなく、重加算税の対象になることもあります。
 
また、確定申告で何らかの控除を受けようとした際に、親が「家賃を払っている」と伝えた場合にも発覚につながることがあります。このように、現金渡しであっても発覚の可能性はつきものです。
 

税務リスクを防ぐための方法と対策

今のまま「なんとなく家賃」として受け取り続けるのは、税務リスクが高い状態です。ここではリスクを防ぐための方法と、その対策を紹介します。
 

方針1:家賃として受け取る場合

親と賃貸借契約を締結し、毎年確定申告を行いましょう。この場合、建物の固定資産税や減価償却費を経費として計上すれば、納税額を抑えられます。
 
ただし、住宅ローン控除を利用している場合は注意してください。親に貸している面積分は「控除対象外」です。
 

方針2:生活費の実費分担として整理する場合

税金がかからない「生活費の分担」とするには、15万円が家賃(利益)ではなく、親の食費や光熱費、固定資産税の負担分など「立て替え払いに対する精算」である実態が必要です。
 
15万円を漠然と受け取るのではなく、かかった費用の明細を記録し、実費に近い金額でのやり取りに修正しましょう。
 

家族間でも申告が必要な「所得」になる可能性が高い

たとえ同居する親子間であっても、部屋を貸す対価として毎月15万円を受け取る行為は、税務上「不動産所得」とみなされるのが一般的です。年間180万円は高額なため、生活費の範囲を超えた収益と判断されてしまう恐れがあるでしょう。
 
そのため、経費を差し引いた利益が20万円を超える場合は、確定申告を行わなければなりません。
 
また、現金手渡しであれば税務署に把握されないと考えがちですが、相続調査などを通じて過去数年分の資金移動が明らかになるリスクがあります。適切に確定申告を行う、もしくは実費精算としての「生活費の分担」を証明して、金額を整理することをおすすめします。
 

出典

国税庁 税務大学校 所得税法(基礎編)令和7年度版
国税庁 No.1370不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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