2月14日(土) 2:20
「金利が上がった」というニュースを耳にして期待していたのに、通帳に記帳された利息を見て首をかしげた方もいるかもしれません。
結論からいえば、300万円を預けて税引後の利息が約6000円という結果は、現在のメガバンクの標準的な金利設定を反映した「妥当な数字」といえます。例えば、メガバンク3行の普通預金金利は、2026年2月現在0.3%です。
しかし、ここで忘れてはならないのが「税金」の存在です。銀行預金の利息には、所得税・復興特別所得税15.315%と地方税5%を合わせた、合計20.315%の税金がかかります。仮に300万円を金利0.1%で1年間預けた場合、額面の利息は3000円ですが、ここから約609円が差し引かれ、手元に残るのは約2390円となります。
もし「6000円」の利息を受け取ったのであれば、これはおおむね年利0.25%前後の預金を利用した結果と考えられ、現在の銀行預金としては決して低すぎる数字ではないでしょう。
長らく「マイナス金利」が続いていた日本において、普通預金金利が0.3%になったことは大きな転換点といえます。しかし、預金者の実感として「増えた」という手応えが薄いのは、金利の絶対値が依然として低いためです。
かつてのバブル期には、一部の定額預金などで金利が6%を超えていた時期もありました。当時は300万円を預ければ、1年で18万円もの利息(税引前)がついた計算になります。それに比べれば、現在の水準はかなり低いと感じるかもしれません。
また、昨今の物価上昇(インフレ)も利息の少なさを感じさせる要因です。消費者物価指数が上昇している局面では、お金の価値そのものが目減りしています。利息で増えても、物の値段がそれ以上に上がっていれば、実質的な購買力は低下していることになります。
今の時代、預金は「増やす手段」ではなく、あくまで「安全に保管する手段」としての性格が強まっているのです。
もし、預金の安全性は保ちつつも少しでも利息を増やしたいのであれば、メガバンク以外の選択肢に目を向けるのも方法のひとつです。
店舗を持たない「ネット銀行」や、特定のサービスと連携している銀行では、メガバンクを上回る優遇金利を提供しているケースがあります。ネット銀行によっては、0.7%前後の金利で預金が可能な場合もあるようです。
仮に300万円を金利0.7%の銀行に預け替えた場合、1年間の税引前利息は2万1000円となります。メガバンクの普通預金と比較すると、受け取れる利息は倍以上の差になります。リスクをほとんど変えずに預け先を変えるだけで得られる成果としては、非常に効率的な資産運用といえるでしょう。
「300万円を預けても利息が6000円」という事実は、裏を返せば、今の日本において銀行預金だけで資産を有意に増やすことは難しいという現実を教えてくれています。しかし、これを悲観的に捉える必要はありません。この気づきこそが、より有利な資産運用へと踏み出すきっかけになるからです。
もし、300万円のうち当面使う予定のない「余裕資金」があるのなら、それをNISA(少額投資非課税制度)などを活用した投資に回すことも検討してみましょう。
仮に「余裕資金」100万円を年利3%で運用できれば、1年で3万円増える計算になります。もちろん投資には元本割れのリスクがありますが、預金と投資を組み合わせることで、家計全体の収益性は大きく向上するでしょう。
大切なのは「お金をどこに置いておくか」を自分自身で判断することです。賢く資産を守り育てるための前向きな一歩を踏み出していきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
【関連記事】
50代の親が貯金「1000万円」を銀行にずっと預けっぱなしでもったいなく感じます…例えば投資に回した場合と比べると、10年でどれくらい変わりますか?