【女子バレー】畑葵は就職活動をせずにトライアウトでアクアフェアリーズ富山に入団目指すは「体よりも頭が疲れるバレー」

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【女子バレー】畑葵は就職活動をせずにトライアウトでアクアフェアリーズ富山に入団目指すは「体よりも頭が疲れるバレー」

2月14日(土) 7:05

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『ハイキュー‼』×SVリーグコラボ連載vol.2(23)

KUROBEアクアフェアリーズ富山畑葵前編

日本大学時代の畑葵。トライアウトでSVリーグへの扉を開いたphoto by 松尾/アフロスポーツ

日本大学時代の畑葵。トライアウトでSVリーグへの扉を開いたphoto by 松尾/アフロスポーツ





【セッターをやりたかったはずが、チームのエースに】「もうちょっと考えてバレーをしろ」

KUROBEアクアフェアリーズ富山の畑葵(23歳)は、バレーボールを始めたばかりの小学2年生の自分に向かって、そう言ってやりたいという。考えることで見えてくる風景があり、飛躍できそうな感覚があるからだ。



「バレーを始めたばかりの頃は、あまり覚えていないんです。ボールを触るのが楽しかったのは間違いないですけどね」

高校までバレーをやっていた母親の"ママさんバレー"に連れていかれ、自然と興味を持った。習っていた器械体操をやめ、『近くのスポーツ少年団で何か違うスポーツをやりたい』というタイミングだった。

「小学校から中学2年の終わりまではセッターでした。もともと右利きだったんですが、チームに左利きのセッターがほしかったみたいで。オーバーハンドパスは一番飛びましたし、手首が強かったこともあって『やってくれ』となりました。プレーする時は左で、それ以外のことはすべて右でやっていましたね」

そう振り返る畑は、セッターの楽しさにのめり込んでいった。トスの配分、試合のシナリオを思い描いてプレーすることに面白さを見出した。ただ、中学2年の終わりから風向きが変わる。

「あまりチームは強くなかったんですが、私の身長が高かったこともあって『スパイクを打ってみろ』と言われて打ってみたら、そのままスパイカーになってしまいました(笑)。セッターをやりたかったので、クラブチームでセッターをやったりしていたんですが、そこでもスパイカーになってしまいました。

JOC(ジュニアオリンピックカップ。各都道府県の選抜チームで争われる全国大会)もセッターで呼ばれたのが、最終的にはスパイカーに......。クラブチームの監督に『お前がエースだ』と諭され、本格的にトライしてみることにしました」

【磨いていった"考えるバレー"】高校は静岡県内バレーの強豪、富士見高校に進学。コート20周走のタイムトライアルは厳しく、中止になった日はうれしすぎて、ほかの部員たちと一緒に体育館を走り回ったという。通学路ではみんなでコンビニに寄り、「Lチキ」を食べるのが日課だったという。

高校での日々が過ぎるのはあっという間だったが、高校1年で出場した春高バレーの最後が今も忘れられない。

「自分のサーブミスで終わったんです。でも、どんなミスだったかあまり覚えてなくて......。頭が真っ白になり、何も考えられなかったです。『すいませんでした』ってみんなに謝りましたね」

苦しい記憶だが、彼女はそれを"上書き"していった。3年連続で春高出場を果たし、3年時はゲームキャプテンで中心選手だった。その後、日本大学でもバレーを続け、ここで邂逅(かいこう)を果たした。

「大学では、より自分たちで考えながらバレーをするようになりました。選手同士でミーティングをして、作戦を練って、バレーIQも上がった気がします!」

畑は熱っぽく言った。大学では全日本インカレで5位になったが、SVリーグのクラブから声は掛からず、いくつかのクラブにトライアウトを申し込んだ。そして、アクアフェアリーズへの入団が決まった。

「トライアウトは緊張しましたね。合否は7月中旬には知らされる予定だったんですが、8月上旬まで伸びたので、合格通知が届いた時はうれしかったです」

大学4年の夏だったが、就職活動はしていなかったという。不退転の決意でバレーを続ける道に挑んだ。そして2025年3月には、大学生のうちにNECレッドロケッツ川崎戦でSVリーグデビューを飾っている。

「アクアフェアリーズに入ってから、監督にも『体よりも頭が疲れるバレーをしなさい』と言われています。何を考えてプレーをしたか、常に意図を持てるようになりました。

そのとおりできるわけではないんですが、続けていると状況判断力も上がってくるんです。今シーズンの埼玉上尾(メディックス)戦では、"考えるバレー"が少しできたかなと思います。ラリー中も、相手コートのどこが空いているかが見えたように感じました」

【他チームに対策されて「次の段階」へ】畑は成長の途上にある。ルーキーながら、2025-26シーズンは序盤から多くの得点を決めている。

「シーズン開幕当初は試合に多く出させてもらいました。たぶん、相手に対策されていなかったから決まっていたんだと思います。だんだん対策されて決められなくなってきているので、次の段階に進んでいるところです。

身長は低い(170cm)ので、武器がひとつだけではどうにもならないですし、いろんなことを試していきたいです。それで最終的には、"何でもできる器用な選手"になりたいです!」

畑はそう言って、若々しく黒い瞳を輝かせた。

(後編:【ハイキュー‼×SVリーグ】畑葵が選んだベストメンバーはバレーIQ高め胸に刺さった田中龍之介の名言も語った>>)

【プロフィール】

畑葵(はた・あおい)

所属:KUROBEアクアフェアリーズ富山

2002年12月7日生まれ、静岡県出身。170cm・アウトサイドヒッター。小学2年でバレーを始める。富士見高校時代は3年連続で春高バレーに出場し、3年時にはキャプテンを務めた。日本大学でも全日本インカレに出場するなど活躍。4年時にトライアウトを受け、KUROBEアクアフェアリーズ富山に入団した。

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