2月13日(金) 20:10
地方での生活費は家賃が下がることが多い一方、車が必須になりがちです。車両代、保険、税金、車検、ガソリンは固定費に近く、移住後に想定より重く感じることがあります。雪国ならスタッドレスタイヤなども必要です。
住まいは、賃貸か持ち家かでリスクが変わります。中古住宅を買う場合、購入費が安くても修繕費が読みにくいです。水回りや屋根の補修はまとまった出費になりやすいので、家計に修繕積立の枠を作ると安心です。賃貸なら修繕リスクは減りますが、物件数が少なく選択肢が限られる地域もあります。
たとえば夫婦の年金手取りが月22万円、生活費が月25万円なら、赤字は月3万円です。この場合、年間36万円の取り崩しになり、単純計算で2000万円は約55年分の赤字を埋めます。もちろん物価や医療費の増加、突発費はあるので、この通りにはいきませんが、赤字の大きさが安全性を左右するのは変わりません。
逆に、年金手取りが月18万円で生活費が月26万円なら赤字は月8万円です。年間96万円の取り崩しになり、2000万円は約20年分。ここに車の買い替えや介護が重なると、余裕は小さくなります。移住の可否は、夫婦の年金額と生活費の差が月いくらになりそうかを、できるだけ現実に寄せて試算することが近道です。
地方は病院が遠い地域もあり、通院の交通費や時間が増えます。医療費そのものは高額療養費制度で上限が見えますが、移動や付き添い、介護サービスの空き状況など、生活のしやすさに差が出ます。移住候補地では、総合病院までの距離、休日夜間の体制、地域包括支援センターの場所を事前に確認しておくと、いざという時に慌てにくくなります。
また、移住後に地域のつながりができると、生活の安心感は増えます。反対に孤立すると、体調を崩したときに負担が跳ね上がります。自治会や趣味の場など、無理のない範囲で人間関係を作る視点も、家計と同じくらい大切です。
年金と貯蓄2000万円で地方移住が成り立つかは、毎月の赤字がどれくらいか、車と住まいのコスト、医療介護のアクセスで決まります。まずは候補地の家賃や車費用を入れて生活費を組み、年金との差を計算しましょう。そのうえで病院や支援窓口など生活インフラを確認できれば、移住は夢ではなく具体的な計画になります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
【関連記事】
【移住したい都道府県】3位「福岡県」2位「沖縄県」を抑え、1位になった地域にビックリ!“生活にかかるお金”はどのくらい? メリットや注意点もあわせて解説