【漫画】本作を読む
「ママー、ママどこぉ?」「やーだママ、ママーいやー」。泣き叫ぶ我が子を父は力いっぱい抱きしめる。「ごめんな。ママいなくて寂しいよな」「パパだって嫌だよ。ママに…ママに会いてぇよ!!」。父と息子は互いの体温を確かめ合うように泣き続ける。やがて、嗚咽する父を見た幼い息子が、そっと父へ手を伸ばす――。愛する妻を亡くし、遺された父子が向き合う悲嘆の瞬間を、真正面から描いたのが「晴がイチバン」である。
読者からは「生後3カ月の子がいる母だが涙腺が崩壊した」「泣いた。なんとしても先に逝くわけにはいかないと誓った」「公園で晴くんを見つけた場面の父の描写と『いいこね、よちよち』で号泣した。最後のシーンが心に残る」といった声が相次いだ。感情を抑え込まず、親子がそのままの痛みを生きる姿が、多くの読者の胸を打っている。
■父と子だけでも、こんなにも愛おしい
本作を描いた夏野ばな菜(@NatsunoBanana)さんは、妻を亡くしたシングルファザーを主役に据えた理由について、「こんなパパもいる。母親を亡くして父と子だけでも、愛情を持って接したらこんなに素敵なんだよ、ということを伝えたかった」と語る。父と子の愛情、支える周囲の人々、そして「残された者の思い」と「残して逝く者の思い」まで描き切りたかったという。
■賛否の声も、物語の一部として受け止める
扉絵をきっかけに「小さい子をバイクの後ろに乗せるとは何ごとか!」という厳しい意見も届いた。一方で、それに反論する声も上がった。夏野さんは「賛否両論があって当然。それを話し合い、自分の家庭ではどうするのが最善かを考えるきっかけになれば」と受け止める。作中の送迎シーンについては、安全対策と交通法規の遵守、そして子ども本人が嫌がっていないことを前提に成立している描写であると補足した。
■子供に「我慢しなさい」は通じない
特に見てほしい場面として挙げるのは、母親を求めて子どもが泣くシーンと、その思いを父が受け止める瞬間だ。「小さい子どもでも、つらい・寂しい気持ちはきちんとある。『お兄ちゃんだから』『お姉ちゃんだから、我慢しなさい』は通じない。つらいときには泣くし、叫ぶ」。その現実を、包み込むように描いた。
夏野さんは「ジャンプルーキー!」で「SSS」も連載。楽しい職場と愉快なサラリーマンたちのラブコメディから始まり、結婚や家族が増えるにぎやかな日常へと広がる物語だという。人の内面やつながりを描く点は「晴がイチバン」と通じており、本作が心に残った人にこそこちらも読んでみてほしい。
取材協力:夏野ばな菜(@NatsunoBanana)
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