2月9日(月) 5:00
NHKの受信契約は、放送法第64条に基づいて定められています。同条では、NHKの放送を受信することのできる受信設備を設置した者、またはNHKの配信の受信を開始した者は、NHKと受信契約を締結しなければならないと規定されています。
さらに、NHKによれば、放送法に基づき総務大臣の認可を受けて定められた「日本放送協会受信規約」において、受信契約を締結した場合には、受信料を支払う義務があることが明記されています。したがって、受信契約と受信料の支払いは、法律と認可を受けた規約に基づく制度上の義務と位置づけられています。
このため、NHKの放送を受信できるテレビなどを設置している場合や、スマホやパソコンなどでNHKの配信の受信を開始した場合には、受信契約を結び、受信料を支払う必要があります。
NHKでは、2025年10月1日から、インターネットを通じて番組などを配信する業務が、テレビ放送やラジオ放送と並ぶ「必須業務」として位置づけられています。この改正により、NHKの放送とインターネット配信はいずれも放送法の枠組みの中で扱われることになりました。
こうした背景から、「インターネット配信が必須業務になったのであれば、スマホやパソコンを持っているだけで受信契約が必要になるのではないか」と不安に感じる人もいるかもしれません。
しかし、スマホやパソコンを所有しているだけでは、受信契約の対象にはなりません。NHKの公式説明でも、「スマホやパソコンを持っているだけでは受信契約の対象にはなりません」と明記されています。
受信契約の判断基準となるのは、前述の通り、「NHKの放送を受信できる受信設備を設置しているか」、または「NHKの配信の受信を開始しているか」という点です。テレビについては、放送を受信できる状態で設置されていれば、原則として受信契約の対象となります。
一方で、スマホやパソコンについては、配信サービスの利用にあたり、受信契約が必要であることを確認し、利用者の意思に基づいて一定の操作を行い、配信の受信を開始した場合に限って、受信契約の対象になるとされています。
つまり、インターネット配信が必須業務となった後も、受信契約の要否はスマホやパソコンなど端末の有無ではなく、NHKの配信を実際に受信する行為が行われているかどうかによって判断される仕組みです。
NHKのインターネット配信サービス「NHK ONE」を世帯で利用する場合、最初に「ご利用にあたって」と題した画面が表示されます。この画面では、サービス内容や受信契約に関する説明が示され、利用者が内容を確認したうえで、「用途」や「地域(放送局)」を選択し、サービスの利用を開始する流れになっています。
この手続きを経て配信の受信を開始した場合には、受信契約の対象となります。一方で、世帯としてすでに地上契約や衛星契約を結んでいる場合には、「NHK ONE」を利用しても、別途の受信契約を結ぶ必要や、追加で受信料を支払う必要はありません。
NHKの受信契約は、放送法第64条に基づき、NHKの放送を受信できるテレビなどの受信設備を設置した場合や、NHKの配信の受信を開始した場合に対象となります。スマホやパソコンについては、端末を所有しているだけでは受信契約の対象にはなりません。
一方で、インターネット配信サービスを利用する際に、受信契約が必要であることを確認し、一定の操作を行ったうえで配信の受信を開始した場合には、受信契約の対象となります。
制度を踏まえると、テレビの有無だけで判断するのではなく、自身がNHKの放送や配信をどのように利用しているかを整理したうえで、受信契約の要否を確認することが重要といえるでしょう。
日本放送協会 NHK よくある質問集 受信料制度について 受信料の支払いは義務なのか
日本放送協会 NHK インターネットと受信料について 2025年10月から改正放送法が施行されたが、今後スマートフォン(スマホ)を持っているだけで、受信料を支払わないといけなくなるのか
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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