2月6日(金) 4:40
住宅ローンの金利タイプは、大きく「固定金利」と「変動金利」に分かれます。固定金利は、借入時に決まった金利が一定期間、もしくは返済終了まで変わらない仕組みです。返済額が変動しないため、将来の家計を見通しやすい一方、変動金利と比べて金利水準は高めに設定される傾向があります。
一方、変動金利は、一般的に半年ごとに金利が見直されます。金利が低い局面では返済額を抑えられるメリットがありますが、金利が上昇すれば返済額も増える可能性があります。
また、変動金利かつ元利均等返済を選択した場合、多くの金融機関では「5年ルール」「125%ルール」といった仕組みがあり、急激な返済額の増加を一定程度抑える工夫がされていますが、金利上昇分そのものが消えるわけではありません。
今回のシミュレーションでは、次のような前提を置きます。
・借入額:3800万円
・返済期間:35年(元利均等返済)
・当初金利:年0.7%(変動金利の一例)
・上昇後金利:年1.2%(0.5%上昇した場合)
実際の適用金利や返済条件は金融機関や契約内容によって異なるため、あくまで家計への影響をイメージするための目安としてご覧ください。
まず、年0.7%で3800万円を35年返済した場合、毎月の返済額はおおむね10万2000円前後となります。
年間では約122万円の返済となり、比較的負担感を抑えた返済水準といえるでしょう。この水準で家計を組んでいる場合、毎月の住宅ローン返済は、手取り収入の中で一定の割合に収まっているケースが多いと考えられます。
次に、金利が年1.2%に上昇した場合を見てみます。同じ条件で計算すると、毎月の返済額はおおむね11万円前後になります。金利が0.5%上がることで、毎月の返済額は約1万円増、年間の返済額は約11万円増となるイメージです。
一見すると「1万円程度」で済むようにも見えますが、家計にとっては無視できない金額です。例えば、教育費や貯蓄に回していたお金を調整する必要が出てくる家庭もあるでしょう。
月々の増加額が約1万円でも、それが長期間続けば影響は大きくなります。単純計算でも、10年間で約120万円、20年間で約240万円といった差になります。
ただし、変動金利の場合、金利がずっと同じ水準で推移するとは限りません。将来的に金利が下がる可能性もあれば、さらに上昇する可能性もあります。
そのため、「0.5%上がったら必ずこの負担が続く」と断定することはできませんが、金利上昇時にどの程度の余力があるかを確認しておくことは重要です。
金利が上昇した場合の影響を見て、「やはり固定金利にすべきか」と考える人もいるかもしれません。ただし、固定金利と変動金利のどちらが正解というわけではありません。
変動金利は、金利が低い局面では返済負担を抑えられるメリットがあります。一方、固定金利は返済額が変わらない安心感があります。重要なのは、金利が上がった場合でも、家計が大きく崩れないかどうかです。
借入3800万円・35年返済の住宅ローンで、金利が0.5%上昇した場合、今回の試算によれば、毎月の返済額はおおむね1万円前後増える可能性があると考えられます。短期的には小さな変化に見えても、長期で見ると家計への影響は決して小さくありません。
変動金利を選択している場合は、金利が上がった場合の返済額を一度シミュレーションし、現在の家計にどの程度の余力があるかを確認しておくことが大切です。数字を把握したうえで、自身の生活設計に合った金利タイプを検討することが、将来の不安を抑える一助になるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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