2月6日(金) 4:20
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」では、一般事務を含む「総合事務員」について、企業規模別の賃金が公表されています。ここでは年収を「きまって支給する現金給与額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給与額」を加えたものとして算出します。
企業規模計(常用労働者10人以上)で見ると、「総合事務員」の年収は529万5900円となっています。一方、企業規模別に分けると差はより明確になります。常用労働者10~99人の企業では412万1100円、100~999人では501万5700円、そして1000人以上の企業では632万1500円とされています。
この数字から、同じ「事務職」であっても、企業規模1000人以上の大企業と、10~99人規模の企業とでは、年収に200万円以上の差が生じていることが分かります。
では、大企業の事務職は本当に「そんなに年収がいい」と言えるのでしょうか。前述の年収約632万円という水準は、日本全体の平均年収と比べても高めであり、可処分所得にも余裕が出やすいと考えられます。
例えば、年収400万円台前半の事務職と比べると、手取りベースでも年間で数十万円から100万円近い差が生じる可能性があります。
この差は、日常生活では実感しにくくても、旅行や趣味といった「裁量的な支出」に回せる余力として表れやすい部分と考えられます。月1回の海外旅行のような支出も、こうした余裕が背景にあるケースは少なくありません。
企業規模による年収差は、単に「大企業だから給料が高い」という一言で片付けられるものではありません。一般に、大企業では基本給が高めに設定されていることに加え、賞与の支給水準が高く、かつ安定している傾向があります。また、住宅手当や福利厚生など、現金給与以外の部分での差も存在する場合があります。
一方、中小企業では、賃金水準そのものが抑えられているケースも多く、同じ事務職であっても昇給ペースや賞与額に差がつきやすいとされています。統計に表れている年収差は、こうした複数の要素が積み重なった結果といえるでしょう。
月1回の海外旅行という行動だけを見ると、「よほど高収入なのでは」と感じるかもしれません。しかし、実際には年収差だけでなく、生活コストや価値観の違いも大きく影響します。実家暮らしで住居費がかからない人や、他の支出を抑えて旅行を優先している人もいます。
ただし、企業規模1000人以上の事務職であれば、統計上は年収600万円台がひとつの目安となるため、同じ事務職であっても、中小企業勤務の人と比べて、旅行や趣味に回せる余裕が生まれやすいのは事実でしょう。
厚生労働省の統計を見ると、一般事務を含む「総合事務員」の年収は、企業規模によって大きな差があることが分かります。特に、従業員1000人以上の企業では、年収が600万円台に達しており、10~99人規模の企業と比べると200万円以上の差が生じています。
そのため、同じ事務職であっても、大企業に勤めている場合、旅行や趣味に回せる余裕が生まれやすいのは事実といえるでしょう。ただし、年収差だけで生活の充実度が決まるわけではありません。統計を踏まえつつ、自身の働き方や価値観に合った選択を考えることが重要といえます。
e-Stat政府統計の総合窓口 厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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