電車が人身事故で止まり、タクシーで出社したら片道「8000円」! 上司には「会社で精算していいよ」と言われましたが、交通トラブルの費用はどこまで会社に請求してよいでしょうか?

電車が人身事故で止まり、タクシーで出社したら片道「8000円」! 上司には「会社で精算していいよ」と言われましたが、交通トラブルの費用はどこまで会社に請求してよいでしょうか?

2月4日(水) 22:30

電車が人身事故で止まり、やむなくタクシーで出社…… 特に料金が高くとなると、「会社に請求していいのかな?」と迷う方は多いでしょう。たとえ上司が「精算していいよ」と言ってくれても、後から経理で止まったり、前例がなくて気まずくなったりすることもあります。 交通トラブルの費用は、気持ちではなく“会社が判断できる材料”で決まります。そこで本記事では、タクシー代が認められるかを判断する基準(社内ルール・必要性・合理性)と、申請を通しやすくする具体的な動き方をまとめます。

交通費負担は会社の規程で決まる

追加の交通費が会社負担になるかどうかは、法律で一律に決まっているわけではなく、就業規則や通勤手当規程、旅費交通費規程など社内規程によって決まるのが一般的です。これらのルールが曖昧なままだと、同じ状況でも人によって扱いがバラつき、従業員間の不公平感やトラブルが生じやすくなります。
 
また、上司の「いいよ」という承認は大切ですが、最終的に経費精算をチェックして支払い処理を行うのは経理部門です。口頭OKだけでは経理のチェック段階で差し戻されることがあるので、きちんと申請書やワークフローに載せて、会社としての正式な判断を得ておくほうが安全です。
 

会社が判断するポイントは「必要性」と「合理性」

会社が見ているのは、タクシー代が「8000円だから高い・安い」という金額の話だけではありません。経理や上司は、会社のお金として払うだけの理由があるかを確認します。その判断で軸になるのが、次の2つです。
 
1つ目は、「必要性」です。つまり、“その日に、その時間に出社しなければ仕事が回らなかったか”という点です。
 
例えば、「朝一で顧客対応や会議の進行がある」「現場の立ち会いが必要」「担当者が自分しかいない」「遅れると取引先に迷惑が出る」といった事情があれば、“遅刻を避ける必要があった”と説明できます。反対に、始業に多少遅れても業務への影響が小さい日だと、会社としてはタクシー代まで負担する理由が弱くなります。
 
2つ目は、「合理性」です。これは、「タクシー以外の手段では現実的に間に合わなかったか」「他にもっと現実的な選択肢はなかったか」という点です。振替輸送や別路線が動いていたのに、単に早く着きたいからタクシーを選ぶと、会社からは“選び方がぜいたく”に見えてしまいます。
 
一方で、「運転見合わせで到着見込みが立たない」「入場規制で駅に入れない」「別ルートも大幅遅延で到着が読めない」「バスも渋滞で時間が読めない」といった状況なら、「タクシーが最も現実的だった」と説明しやすくなります。
 
要するに、必要性と合理性をセットで示せれば、金額が大きくても“会社として払う価値がある出費”として扱われやすくなります。申請書には、後で誰が見ても判断できるように、「遅れると何が困るのか」と「他の手段が難しかった理由」を簡潔に入れておくのがポイントです。
 

会社に認めてもらうために、その場でやるべきこと

精算をスムーズにするコツは、上司への連絡、領収書などの証拠、そして申請書(備考欄)の書き方です。
 
まず可能なら、タクシーに乗る前(難しければ乗った直後)に上司へ短く連絡します。「電車が止まり、代替も難しいためタクシーで向かいます。精算してよいですか?」と一言入れるだけで、後からの説明負担が減ります。
 
次に、領収書やアプリの利用明細を必ず残します。金額・日時・区間が分かる形だと説得力が上がります。さらに、運転見合わせの事実を示す材料もあると強いです。遅延証明が取れれば理想ですが、当日の運行情報の画面メモでも補強になります。
 
最後に、申請書の備考欄などに一文だけ事情を書きます。例えば、「人身事故で○○線が運転見合わせ。別ルートも入場規制で到着見込みが立たず、9時の顧客打ち合わせに間に合わせるためタクシー利用」というように、必要性と合理性が同時に伝わる形がベストです。
 

タクシー代を請求するなら、理由を説明できる形で申請しよう

タクシー片道8000円でも、業務上どうしても間に合わせる必要があり、他の手段が現実的でなかったなら、会社に請求できる可能性は十分あります。
 
ポイントは、社内ルールに沿って、上司に事前連絡し、領収書と運転見合わせが分かる資料を残し、理由を一文添えて、会社が判断しやすい形で申請することです。これを“型”として持っておくと、次に同じトラブルが起きても迷わず動けるようになるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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