2月4日(水) 21:30
株式会社プロフェッショナルバンクが行った「高年齢者雇用に関する意識調査」によると、65歳以降も働きたいと回答したシニア世代は約7割、その中でも約8割は現在の職場での継続就労を希望しています。
定年後再雇用では、現役時代とは異なる雇用条件が提示されることが一般的です。「残業は原則なし」「業務量を抑える」といった説明は、再雇用者の体力や生活を配慮した内容としてよく見られます。
しかし、実際の配属先や業務内容は会社都合で決められる場合も多く、繁忙部署に回されることでフルタイムに近い働き方になることもあります。重要なのは、口頭での説明だけでなく、雇用契約書や就業条件明示書に何が記載されているかです。書面の内容と実態に大きな乖離がある場合、それは個人の我慢で済ませる問題ではありません。
「残業代が出ない」という説明があったとしても、実際に時間外労働が発生していれば、労働基準法上は原則として残業代の支払いが必要です。
再雇用であっても労働者であることに変わりはなく、法律の適用外になるわけではありません。管理監督者や裁量労働制など、例外的に残業代が不要となるケースもありますが、単に再雇用という理由だけで適用されるものではありません。
また、フルタイム勤務が常態化しているにもかかわらず「自由な働き方」と説明されていた場合、説明義務の観点からも問題が生じる可能性があります。まずは自分の労働時間や業務内容を客観的に整理することが大切です。
説明と実態が異なると感じた場合、会社に相談すること自体は決して悪いことではありません。むしろ、早めに話し合いの場を持つことで、配置転換や業務量の調整といった解決策が見つかることもあります。
相談の際は感情的にならず、「契約内容」「当初の説明」「現在の勤務実態」を整理して伝えることが重要です。それでも改善が見られない場合は、人事部や社内窓口、外部の労働相談機関を利用する選択肢もあります。再雇用はあくまで“継続して働く選択肢の一つ”であり、無理を前提に受け入れる必要はありません。
再雇用を検討する際は、賃金や勤務時間だけでなく、「業務内容」「配置転換の可能性」「繁忙期の対応」まで具体的に確認しておくことが重要です。特に口頭説明だけで判断すると、後から認識のズレが生じやすくなります。
今後も働き続ける意思がある場合は、更新時に条件を見直す相談をすることも一つの方法です。自分の体力や生活リズムを守る視点を持つことが、再雇用を無理なく続けるための鍵となります。
定年後の再雇用において、「自由な働き方」と説明されていたにもかかわらず、実際には毎日フルタイムで忙しい状況が続く場合、会社に相談することは十分に可能です。再雇用であっても労働者としての権利は守られるべきであり、説明と実態のズレを放置する必要はありません。
契約内容を確認し、冷静に現状を伝えたうえで話し合いを行うことが、納得できる働き方につながります。定年後の時間をどう使うかは人生設計にも関わる重要なテーマだからこそ、自分に合った働き方を選ぶ視点を忘れないようにしましょう。
株式会社プロフェッショナルバンク高年齢者雇用に関する意識調査(PRTIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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