2月4日(水) 5:00
キュンパスは、JR東日本が期間限定で販売する特別企画きっぷです。
キュンパスは「1万円でJR東日本のフリーエリア(新幹線や一部の他社路線を含む)を移動できる」点が魅力ですが、利用方法に制限があります。キュンパスの利用条件は次のとおりです。
発売期間:利用開始日の1ヶ月前から14日前まで
利用期間:2026年2月12日~3月12日(土日祝日を除く平日限定)
有効期間:利用開始日から1日間または連続する2日間
発売価格:1日間用 1万円、連続する2日間用 1万8000円
新幹線での利用:普通車指定席・自由席が対象(グランクラスは対象外)
また、指定席には利用回数の上限(1日間用は2回、2日間用は4回まで)が設けられており、何度でも利用できるわけではありません。繁忙期を避けた企画のため、混雑する時期や列車では希望通りに座れない可能性もあります。
このように、キュンパスは、自由度の高いフリーきっぷというよりも、「利用条件を正しく理解し、行程を組める人がお得になる商品」といえるでしょう。
ここでは、キュンパスを使わずに通常の新幹線を利用した場合と比較してみます。金額は2026年1月時点のおおよその指定席運賃です。
東京~仙台(東北新幹線・指定席)は、片道で約1万1000円です。往復すると、単純計算で約2万2000円になります。この時点で、往復するだけでキュンパス(1万円)の金額を大きく上回るため、日帰りで東京~仙台を往復する行程であれば、金額面では十分に元が取れます。
東京~新潟(上越新幹線・指定席)は、片道で約1万円です。往復すると約2万円となり、キュンパス1日用を利用すれば、半額程度になります。さらに、東京→新潟→別の都市→東京といった複数区間を組み合わせると、割引効果は一層大きくなります。
金額だけを見ると非常にお得に見えるキュンパスですが、すべての人に向いているわけではありません。
1日で長距離を移動する人や、東京~地方都市を往復する人は、通常運賃との差が大きくなるため、元が取りやすい傾向があります。平日に休みが取れる人や、観光目的で時間に余裕がある人には相性が良いきっぷといえます。
一方、片道のみの利用や、移動距離が短い場合は注意が必要です。出張などで「この列車のこの時間に必ず乗りたい」といった予定があるときにも、指定席制限がネックになることがあるかもしれません。
その場合、通常の割引きっぷや早割を利用するのがおすすめです。例えば、新幹線eチケットの割引きっぷ(トクだ値1、トクだ値14)は、乗車前日~14日前までの購入で5~30%の割引が適用されます。東京~仙台・新潟は片道7000円台で購入可能です。
キュンパスをお得に使うためには、当日の移動ルートや乗る列車を事前に決めておくことが重要です。ただし、当日の混雑や指定席の確保状況によっては、予定通りに移動できない可能性もあります。
さらに、直前の日程変更ができず、列車や座席にも制限があるため、天候不良やダイヤの乱れが発生した場合に予定を立て直しにくい点も理解しておく必要があります。「使えたらラッキー」ではなく、「この行程なら確実に使い切れる」と判断できてから購入することが、後悔しないためのポイントです。
キュンパスは、東京~仙台や東京~新潟といった長距離を日帰りで往復するような行程であれば、通常運賃と比べて大幅に交通費を抑えられるお得なきっぷです。
しかし、平日限定や乗車できる列車・座席といった制限があるため、誰もが無条件でお得になるわけではありません。大切なのは、自分の予定がキュンパスの利用条件に合っているかを確認することです。条件を理解したうえで利用すれば、キュンパスは交通費を大きく抑えられる、家計にやさしい移動手段といえるでしょう。
東日本旅客鉄道株式会社 旅せよ平日!JR東日本たびキュン 早割パス
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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