2月3日(火) 3:00
30代の貯金額は、家族構成によって大きな差が出やすい年代です。
金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、30代世帯主の金融資産保有額は856万円ですが、子育て世代に限ると平均は下がる傾向にあります。これは、保育料や習い事、日々の生活費など、子どもにかかる支出が増えるためです。
また「平均値」は一部の高額貯蓄世帯に引き上げられている点にも注意が必要です。実際には、貯金300万円前後、あるいはそれ以下という家庭も決して珍しくありません。同年代の子育て世代と比べて、300万円だからといって極端に少ないとは言い切れないのが現実です。
子なし30代夫婦が1500万円を貯めているケースは、確かに珍しくはありません。子どもにかかる教育費や養育費がない分、共働きで収入をそのまま貯蓄に回しやすいからです。さらに、住宅を購入していない、生活水準を抑えているなど、貯金しやすい条件が重なっている可能性もあります。
一方で、子育て世代は「今は貯まりにくい時期」にあると考えることが大切です。教育費はこれから本格的にかかりますが、同時に子どもの成長とともに支出のピークや内容も変化します。単純に子なし夫婦と貯金額を比べて落ち込む必要はありません。
子育て世代にとって重要なのは、現在の貯金額そのものより「これからどう備えるか」です。教育費は、公立か私立か、大学進学の有無などで大きく変わりますが、早めに全体像を把握することで、必要以上に不安になるのを防げます。毎月少額でも積立を続けることが、将来の安心につながります。
また、教育費だけに目を向けすぎず、家計全体のバランスを見直すことも大切です。貯金が300万円あるということは、すでに一定の備えができている証拠です。収入の増加や支出の見直しを重ねることで、今後十分に挽回できる可能性は高いでしょう。
貯金額が気になるときは、金額そのものよりも「家計が回っているか」を確認することが大切です。毎月赤字になっていないか、ボーナスに頼りすぎていないかなど、家計の流れを把握するだけでも安心感は変わります。
また、生活防衛費として半年分程度の生活費が確保できていれば、急な支出にも対応しやすくなります。将来への不安は、見える化と計画によって軽減できるものです。
30代の子育て世代で貯金300万円という数字は、決して極端に少ない水準ではありません。子なし夫婦の1500万円と比べると差を感じますが、家族構成やライフステージが違えば貯まり方も異なります。
大切なのは、他人と比較しすぎず、将来必要なお金を見据えて計画的に備えていくことです。今後の収入や支出を整理し、自分たちのペースで着実に貯蓄を進めていきましょう。
金融広報中央委員会家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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