美和さんの夫・直樹さんは、非常に教育熱心なパパです。「偏差値が何より大事だ」という強い信念を持っており、遊びの時間よりも習い事を優先、友人との遊びは勉強の妨げになると考えていました。
しかし、そんな勉強漬けの日々に、悠斗くんの心と体は疲れ切ってしまいます。変わり果てた息子の姿を見かねた美和さんは、意を決してパパと話し合うことにしました。
その結果「努力を続けて結果が出れば、勉強が楽しくなるはずだ」というパパの考えを尊重し、『まずは1カ月、全力で頑張らせてみる』という約束を交わしたのです。
勉強の目標はテストで80点を取ること。達成すれば、ご褒美として動物園に行く約束をしています。
しかし約束の1カ月が過ぎても80点には及びません。動物園に行きたい悠斗くんは、もう少し勉強を頑張ることにしました。パパから悠斗くんの復習のサポートやスケジュール管理を任されていた美和さんも、なんとか結果を出そうと指導に熱が入ります。
そんなある日、悠斗くんがすべり台から落ちて怪我をしてしまいました。さらに、幼稚園の先生から「最近様子がおかしい」と言われ、医師からも「強いストレスを感じていないか?」と指摘を受けてしまいます。
点数ばかりを追うあまり、一番大切な息子の気持ちを見落としていた──。美和さんはその事実に打ちのめされ、激しい後悔に襲われました。
夫が手のひら返し!








悠斗くんの異変に気付けなかったことに対し、パパは美和さんをチクリと責めます。これまでの献身的なサポートや努力を一切認めることなく、「母親失格」の烙印を押したのです。
しかし、落ち込む美和さんが夫の「教育計画」を見つけたことで事態は一変。悠斗くんがどれだけ身を削って努力しても80点に届かなかったのは、夫が意図的に組んだ「作戦」だったのです。
その事実に、美和さんは悲しみを通り越し、強い怒りを覚えたのでした。
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いくら努力しても結果が出ない苦しみは、大人でも耐え難いものです。ましてや小さな子どもにとっては、想像を絶するストレスだったに違いありません。
そして、悠斗くんのSOSに気付けなかった責任は、決してママだけのものではありません。「ママに気付けないことでも、パパなら気付ける」。逆もまた然りです。
責め合うのではなく、複数の目でカバーし合い、大切なわが子を一緒に守っていく姿勢が大切ではないでしょうか。
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著者:マンガ家・イラストレーター はたけ
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