2月1日(日) 23:10
銀行振り込みで受け取っただけで自動的に課税されるわけではありません。ただし、振り込みで受け取ったお金が「贈与」に当たるなら、贈与税の対象になりえます。贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。
逆に、同じ振り込みでも「借りたお金」で、あとから返す約束がはっきりしているなら、贈与ではなく借り入れとして扱われる可能性があります。ここで大事なのは言い方ではなく実態です。
たとえば、返す予定がないのに口だけで借りたことにすると、後で説明が苦しくなります。借り入れにしたいなら、金額、返済方法、返済時期を決めた書面を作り、実際に返済の記録も残すほうが安全です。
また、親があなたの代わりに住宅会社へ支払った場合でも、あなたが負担すべきお金を親が肩代わりした形になると、結果として贈与と同じ扱いになることがあります。受け取り方が直接振り込みかどうかより、だれのための支払いかで見られます。
贈与税には「年間110万円までなら基本的にかからない」という基礎控除があります。1月1日から12月31日までにもらった金額を合計し、110万円を超えた部分に税金がかかります。110万円以下なら、原則として贈与税の申告も不要です。
ここでよくある落とし穴があります。住宅資金は金額が大きくなりやすいので、110万円を超えるケースが多い点です。たとえば親から300万円の援助を受けたら、基礎控除を引いた190万円が課税対象の候補になります。
つまり、何もしないと贈与税が発生する可能性が高いです。心配なときは、まず「その年にもらった合計が110万円を超えたか」を確認するのが第一歩です。
住宅の購入や新築のための資金については、親や祖父母など直系尊属からの援助に使える「住宅取得等資金の贈与の非課税」という特例があります。
対象期間は令和6年1月1日から令和8年12月31日までで、一定の要件を満たすと、省エネ等住宅は1000万円まで、それ以外は500万円まで贈与税が非課税になります。 注意点もあり、代表的なのは次の3つです。
1つ目は要件です。受け取る人が18歳以上であることや、所得に上限があることなど条件があります。2つ目は期限です。贈与を受けた年の翌年3月15日までに、そのお金を住宅の新築や購入などに充てる必要があります。入居のタイミングにも条件があります。
3つ目が手続きです。この特例を使うには、贈与税の申告期間に、特例を使うことを書いた贈与税申告書を提出し、契約書の写しなどの書類を添付する必要があります。税金がゼロになる場合でも、申告を出さないと特例が使えない点が重要です。
また、家の名義にも気をつけたいです。たとえば親が多く出してくれたのに家の名義があなた100パーセントだと、資金の出し方と名義がずれて見えます。名義と負担割合をそろえることは、後で説明を求められたときの安心につながります。
銀行振り込みで受け取っただけで課税が決まるわけではありません。大切なのは、そのお金が返さなくてよい援助かどうかで、援助なら贈与として整理するのが基本です。
まずはその年にもらった合計が110万円を超えるかを確認し、超えるなら住宅資金の非課税制度を使えるかを検討しましょう。使える場合は、期限内の申告と書類の添付がカギになります。
振込明細や住宅の契約書など、あとから見返せる資料をまとめておくと安心です。金額が大きいと判断が難しくなりやすいので、少しでも迷うなら税務署の相談窓口や税理士に早めに確認すると、ムダな税金や手続きのやり直しを避けやすくなります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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専業主婦ですが、毎月「夫の口座」から「私の口座」へ、生活費として「30万円の送金」があります。友人から「贈与税」の心配をされましたが、納税する必要はありませんよね?