2月2日(月) 4:30
アドバイザーナビ株式会社が実施した「退職金に関する調査」によると、全体の約73%の方が退職金は2000万円未満という結果です。また、退職金を運用に回している方は全体の約47%、金融資産の半分以上を資産運用に回すと回答した方は2割程度という結果でした。
退職金運用をしている方の8割が、対面証券やネット証券で運用しています。運用先として6割以上の方が投資信託を、次点で日本株での株式運用が多い傾向となりました。資産運用する際、金融機関と取引を行うのが一般的ですが、退職金を運用している方の約4割がインターネット経由で金融機関と取引を始めています。
以上から、退職金を受け取った方の半分近くがそれを運用に回しており、退職金の運用先としては投資信託が優勢であることが分かります。
退職金の貯蓄と運用という需要を同時に満たす商品を提供している金融機関もあります。
例えば、大手銀行Aでは、退職者向けの特別プランとして、定期預金のみを対象とした金利優遇プランのほか、投資信託やファンドラップなどの投資商品と定期預金を組み合わせたプランが用意されています。
これらのプランでは、申し込み時期や条件によっては定期預金部分に高い特別金利が適用されるケースもありますが、金利は市場環境やキャンペーン条件に左右され、適用期間や預入金額の下限などが定められている点には注意が必要です。
また、投資商品とセットになったプランでは、預入総額の一定割合以上を投資信託やファンドラップに充てることが特別金利適用の条件となるケースが多く、その投資部分には元本割れのリスクがあります。そのため、定期預金のみの場合と比べて、必ずしも安全性が高いとはいえません。
前述のアドバイザーナビ株式会社の調査では、金融資産の半分以上を資産運用に回す人は2割程度にとどまっています。こうした点を踏まえると、積極的な投資を前提とした金利優遇プランについては、契約内容や投資商品のリスクを十分に確認したうえで検討することが重要といえるでしょう。
退職金をどの程度「投資」に回すかを考える際には、手元の資産を「いつ使う予定なのか」という視点で整理することが重要です。近い将来に生活費や支出として使う予定の資金は、預貯金など元本の変動が小さい形で確保しておき、一方で、当面使う予定のない資金については、リスクを理解したうえで運用を検討するという考え方が基本になります。
退職金額や年金額、再雇用で働くかどうか、給与水準、老後のライフスタイルなどを踏まえることで、生活費として備えるお金と運用資産を切り分けやすくなります。そのため、退職金の額だけで投資すべき金額を一律に判断することはできず、世帯構成や生活状況などに応じて資産配分を考えることが重要でしょう。
退職金は、老後の生活資金を考えるときに頼りになるまとまったお金です。掲題のように1500万円の退職金を受け取った場合でも、金利優遇プランの数字だけに惹かれて全額を投資に回すのはリスクが伴います。「使う時期」を意識し、生活防衛資金を確保したうえで、リスク許容度の範囲内で投資額を決定することが大切です。
アドバイザーナビ株式会社 退職金に関する調査(PR TIMES)
資産運用ナビ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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