【サッカー日本代表】ロス五輪世代のアジア制覇に、セルジオ越後「結果を出したのに、報道が少ないのは残念」「僕が選ぶMVPは...」

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【サッカー日本代表】ロス五輪世代のアジア制覇に、セルジオ越後「結果を出したのに、報道が少ないのは残念」「僕が選ぶMVPは...」

2月1日(日) 6:45

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セルジオ越後の「新・サッカー一蹴両断」(25) U23アジアカップに、日本は21歳以下、しかも海外組を欠くメンバー構成で臨みながら、危なげない戦いぶりで優勝photo by Hiroyuki Sato

U23アジアカップに、日本は21歳以下、しかも海外組を欠くメンバー構成で臨みながら、危なげない戦いぶりで優勝photo by Hiroyuki Sato





サウジアラビアで開催されたU23アジアカップ(1月6日~24日)、大岩剛監督が率いる日本は2年後のロサンゼルス五輪を目指す21歳以下の選手たちで臨み、見事に優勝を遂げた。おなじみのご意見番、セルジオ越後氏に収穫と課題を聞いた。

【A代表よりもミドルシュートに積極的】どんな大会でも、優勝はすばらしい。(U-21日本代表の)若い選手たちがやってくれた。地上波の中継がなかったのは仕方ないけど、最高の結果を出したのにメディアの報道が少ないのは残念だ。

日本の戦いぶりを振り返ると、苦戦したのは、PK戦までもつれこんだ準々決勝のヨルダン戦(1-1)と準決勝の韓国戦(1-0)の2試合。ヨルダンはA代表がワールドカップ初出場を決めて勢いがある。韓国は日本戦でいつも頑張るし、そもそも"2歳上"のチームだ。いずれも厳しい試合展開だったけど、かといって、ずっと押されていたわけでもなく、しっかり勝ち上がった印象だ。

ウズベキスタンやイランといった"やっかいな相手"との対戦がないなど、組み合わせに恵まれた面もあったけど、前述のヨルダン戦、韓国戦以外は、すべて楽勝だった。決勝の中国戦(4-0)も相手に歯応えがなく、得点を決めた選手の喜び方も抑えめだった。大岩剛監督も負けることはないと確信していたのだろう。終始、落ち着いていた。

今回の日本は、塩貝健人(ヴォルフスブルク)、後藤啓介(シントトロイデン)、小杉啓太(フランクフルト)といった海外組を招集できなかった。それでも、こういう結果を出せたのは、選手の平均的なレベルが上がっていると言えるし、チームの底上げにつながった。

相手のレベルがそれほど高くないこともあって、特に攻撃面のよいところがたくさん目についたけど、なかでも僕がすばらしいと思ったのは、選手たちのミドルシュートへの意識だ。A代表よりも積極的に打っていたね。

試合を観ていて、「そこはパスじゃなくてシュートだろ」「なんで打たないの?」といったストレスを感じることがほとんどなかった。ヨーロッパのトップリーグの試合を観ればわかるように、ペナルティエリアの外からでもどんどんシュートを打つのが今のサッカー。今後もその意識を忘れないでほしい。

個人的にMVPを選ぶなら、アンカーに入った小倉幸成(法政大)だね。どの試合でも、中継画面に一番たくさん映っていた。それだけ守備でも攻撃でも仕事をしていた証拠だ。高さはないけど(167cm)、運動量が豊富で、守備時の1対1では負けない。攻撃ではパスも出せるし、シュートも打てる。何よりよく声を出して、チームを仕切っていたのがよかった。

例えばA代表の佐野海舟(マインツ)などと比べれば、まだまだ差はあるけど、将来が楽しみな選手だ。大学でプレーするのはもったいない。早くJリーグで観たいよ。

ほかにも、GKの荒木琉偉(ガンバ大阪)は毎試合安定していて、危ないシーンでのファインセーブも光った。大会MVPと得点王を獲得した佐藤龍之介(FC東京)はすでにA代表にも呼ばれているだけあって、さすがにこのチームでは目立っていた。

【早くA代表に呼ばれ、定着してほしい】この世代が目指す2年後のロス五輪、男子サッカーの出場国はそれまでの16から4チーム減って12となる。アジアの出場枠は3.5から2に減る。ワールドカップよりも本大会出場のハードルははるかに高い(※北中米ワールドカップのアジア枠は4.5)。

しかも、アジア予選での海外組の招集が難しい。今回のメンバーでも、主将を務めた市原吏音(RB大宮アルディージャ)が帰国後すぐにクラブを離れ、オランダのAZと契約を結んだ。A代表でプレー経験のある佐藤と大関友翔(川崎フロンターレ)の海外移籍も時間の問題だろう。

オリンピックの位置付けが昔とは変わってきて、アジア予選はおろか本大会ですらベストメンバーで臨むのは難しくなりつつある。実際、ヨーロッパにはオリンピックを重要視していない国も多い。でも、日本はオリンピックが大好きな国民性だし、そこに出てメダルを獲ればサッカー人気が盛り上がる。だから、日本サッカー協会には、海外組も招集できるよう、地道にロビー活動を頑張ってもらうしかない。

一方で、この世代の選手たちに求めたいのは、早くA代表に呼ばれ、定着してほしいということ。厳しいことを言えば、今年のワールドカップに出られる選手はいないだろう。塩貝も佐藤も難しいと思う。試す時間もない。選手の平均レベルは年々上がっていて、誰がプレーしてもある程度は計算が立つ。それは頼もしいことだけど、A代表でポジションを奪えるほど突き抜けたものを持っている選手はまだ見当たらない。そこは明確な課題だ。

歴代の五輪代表を見れば、A代表と両方でプレーしている選手が何人もいた。6月開幕のワールドカップには間に合わないにしても、その後の新体制ではこの世代からひとりでも多く選ばれるようになってほしいね。

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