「オルカン」「S&P500」が“安牌”と聞いて「月1万円」で始めたNISA、「海外投資は税務調査の標的」という噂を聞いて戦々恐々。大した資産もないのに調査に入られるの…?

「オルカン」「S&P500」が“安牌”と聞いて「月1万円」で始めたNISA、「海外投資は税務調査の標的」という噂を聞いて戦々恐々。大した資産もないのに調査に入られるの…?

2月1日(日) 5:00

NISA口座内で金融商品に投資し、運用を行う人は近年増加しています。なかでも、海外株式に幅広く投資できる「オール・カントリー(オルカン)」や「S&P500」に連動する投資信託は、NISAでも人気です。一方で、NISAとは別に、海外の証券口座を使った取引や海外不動産投資など、投資先を海外に広げる人もいます。 では、これらの投資は税務調査の対象になるのでしょうか。本記事では、NISAを使った海外投資が調査対象になるかを解説します。

国際取引の税務調査では「海外投資」も調査対象に

国税庁によると、令和6事務年度における海外投資等(海外投資、輸出入、役務提供、その他を含む)を行っている個人への実地調査の件数は2666件でした。そのうち、申告漏れ等の非違件数は2360件で、調査対象の9割近くで申告漏れ等の非違が認められたことになります。
 
実地調査の件数のうち、海外投資(海外投資のみ)を対象としたものは1036件(38.9パーセント)でした。一方、海外投資等を行っている方を対象にした調査では、1件あたりの追徴税額は866万円とされています。所得税の実地調査全体(1件あたり299万円)と比較すると、2.9倍と高額になっていることがわかります。
 
国税庁は、調査対象の選定にAIを活用するなど、資料情報の収集・分析を踏まえて効率的かつ的確に調査等を行っているとしています。そのため、申告漏れ等が疑われるポイントに着眼した、狙いを定めた形で調査が実施されやすいと考えられます。
 

「S&P500」「オルカン」の運用益が調査対象となる可能性は低い

海外投資と聞いて、全世界を対象としたオルカンや、アメリカを主とするS&P500といった、NISAの安牌としてよく挙がる投資先を想起する方もいるかもしれません。
 
国税庁によると、海外投資の1件当たりの申告漏れ所得金額は4567万円とあります。一方、NISA口座内で得た運用益は非課税であり、制度上も年間投資枠(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)や非課税保有限度額(1800万円)といった上限があります。
 
このため、掲題のようにNISAで投資信託を保有して運用しているだけで、直ちに税務調査の対象になる可能性は高くないと考えられます。ただし、NISA以外の口座での取引益や配当等がある場合は、申告漏れがないか注意が必要です。
 

会社員の資産形成が「税務調査」の対象になりやすいケースとは?

注意すべきなのは以下のようなケースです。
 
・NISA以外の株やFX
給与所得者は、給与・退職所得以外の所得が年間20万円を超える場合、原則として確定申告が必要です。株式の譲渡益や配当、FXの利益などは課税関係が分かれやすいため、申告漏れに注意しましょう。
 
・海外投資や不動産投資
海外口座での取引益や配当、海外不動産の家賃収入などを申告しない場合、申告漏れとして確認が及ぶ可能性があります。
 
・仮想通貨取引
暗号資産の売却益や交換益などは原則として雑所得に区分され、総合課税の対象となります。
 
・インターネットを利用した副業
広告収入やアフィリエイト、物販、業務委託の報酬などは課税対象です。経費を差し引いて所得が出る場合は申告漏れに注意しましょう。
 

まとめ

税務調査は国内投資か海外投資かを問わず、申告内容に不自然さがある場合などに確認の対象となり得ます。国税庁は、調査対象の選定にAIを活用するなど、資料情報の収集・分析を踏まえて効率的かつ的確に調査等を行っているとしており、申告漏れ等が疑われるポイントに着眼して確認が行われやすいといえるでしょう。
 
一方、NISA口座内で得た運用益は非課税で、制度上の投資枠や非課税保有限度額もあります。そのため、掲題のようにNISAでオルカン/S&P500に連動する投資信託を積み立てているだけであれば、直ちに税務調査の対象になる可能性は高くないと考えられます。
 
ただし、NISA以外の口座での取引益や配当、海外口座・海外不動産の収入、副業収入などがある場合は、申告漏れがないか確認しましょう。
 

出典

金融庁 NISA NISAを知る
国税庁 令和6事務年度における所得税及び消費税調査等の状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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