定年退職を迎えます。同僚から「住民税の支払いのために30万円は必要」と言われたのですが、退職金の税金は後から請求されるのですか?

定年退職を迎えます。同僚から「住民税の支払いのために30万円は必要」と言われたのですが、退職金の税金は後から請求されるのですか?

1月30日(金) 21:00

退職後は毎月受給していた給与がなくなります。定期収入がなくなるため、課税対象額が少なくなり、税金の支払いが減るように思うかもしれません。 しかし退職後に多額の住民税の納付書が送られてくることがあります。すでに支払い済みだと思っていたのに、数十万円の支払いを命じられて驚く人もいるようです。 そこで本記事では、退職後の住民税の納付について、知っておくべきポイントを解説します。

住民税は前年の所得に基づいて税額が決まる仕組み

給与所得者の場合、住民税は原則、毎月給与から天引きされています(特別徴収)。ある年の1月~12月までの所得から税金額が計算され、翌年の6月~翌々年の5月にかけて支払う仕組みです。
 
例えば、2025年1月~12月に得た所得に対する住民税は、2026年6月~2027年5月にかけて払わなければなりません。
 
このように、住民税は対象期間と支払いのタイミングにズレがあります。その結果、退職後であっても、現役時代の給与額に基づいた多額の住民税が請求される場合があるのです。
 

退職する月によって住民税の支払いタイミングが変わる

退職する月によって、住民税を納めるタイミングに若干のズレが生じる場合があります。仮に1月~5月に退職する場合、最後に受け取る給与や退職金から、残りの住民税額をまとめて特別徴収されます。
 
例えば2026年2月に退職する場合、2024年度分の住民税の残りを、退職する2026年2月に一括で納付しなければなりません。一方、6月~12月の間に退職する場合、以下2種類の納付方法があります。


・残額を後日送られてくる納税通知書によって自分で支払う(普通徴収)
・残額を最後の給与や退職金からまとめて一括徴収してもらう

今回のケースで相談者が何月に退職予定なのかは分かりませんが、仮に6月~12月に退職するのであれば、後日普通徴収で支払うか、一括徴収してもらうかを会社と相談しておくとよいでしょう。
 

退職年の給与に対する住民税も意識しておく

退職年の給与に対する住民税は、退職翌年に支払います。そのため、退職後しばらくしてから、現役時代の給与に対する住民税を2回納付するケースがあります。
 
仮に、2026年の10月に退職する場合で考えてみましょう。2026年6月~10月までの間に、2025年分の住民税が給与から天引きされます。退職した10月以降は天引きされないため、後日まとめて普通徴収で住民税を納付する必要があります。支払い予定は、以下の通りです。


・2027年1月の納税通知書:2025年分の住民税の残り(2026年11月~2027年5月にかけて天引きされる予定だった分)
・2027年6月の納税通知書:2026年1月~10月分の所得に対する住民税

2025年分と2026年分の住民税額を支払うタイミングが異なるため、このように退職後しばらくしてから、2回にわたって請求が届く可能性があります。
 

退職金からあらかじめ納税資金を取り分けておく必要がある

退職後にまとめて一括で住民税を納付することになる場合、多額の請求に驚くかもしれません。
 
現役時代に得ていた所得が大きく、定年後に受給している年金額がはるかに少ない場合、納付に困ってしまうこともあり得ます。そのため、住民税の対象期間や支払いのタイミングなどをあらかじめ考えておくことが大切です。
 
例えば退職金が出る場合、将来支払うことになる住民税額をあらかじめ取り分けておくとよいかもしれません。
 

退職後に多額の住民税が請求されることがある

住民税は、ある年における所得が計算され、翌年~翌々年にかけて納めます。後日まとめて普通徴収で残額を支払う場合、退職後しばらくしてから、多額の納付をまとめて支払わなければならない場合があります。
 
現役時代の所得によっては、今回のケースのように数十万円の納付になるかもしれません。後日まとめて支払う場合は、「突然の出費」に戸惑わないよう、退職後の住民税納付の仕組みを理解し、事前に取り分けておくとよいでしょう。
 

出典

名古屋市 市民税・県民税・森林環境税の課税に関するQ&A よくある質問
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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