1月30日(金) 4:20
自動車の資産価値を示す指標である「リセールバリュー(残価率)」とは、新車購入から一定期間が経過した後の再販価値を意味します。アルファードとランクルは、価値が下がりにくく、リセールバリューの高い車として知られています。
アルファードの特徴は、日本国内での高い人気に加え、アジアを中心とした海外輸出の需要が安定している点です。ファミリー層からの支持も多く、日常使いのしやすさも評価されています。
一方のランクルは、オフロード走行を含む過酷な環境下での高い性能から、世界中で根強い需要があります。この「グローバルな需要」が、高いリセールバリューを支える大きな要因です。
現在の市場相場を見ると、アルファードの5年後の残価率は、走行距離や車両状態が良好であれば80%程度を維持する傾向にあります。対してランクルは、5年経過後も新車価格の80~90%であるようです。
ただし、ランクルはモデルによっては購入価格と同等、もしくはそれ以上の価格で取引されることもあります。このように、車両本体の価値の残り方という点では、ランクルに優位性があるといえるでしょう。
ここからは、5年間所有した場合の支出額を実際に試算してみましょう。
アルファードは、人気の高い車両本体価格が555万円のグレード「Z」(ガソリン2.5リットル)を選択したと仮定します。5年後の残価率を80%と想定すると、売却価格は444 万円となる見込みです。
この場合、5年間の車両価値の減少分は111万円となり、1年あたり22万2000円のコストを支払っている計算になります。
次にランクルの場合、人気の高い車両本体価格が773万6300円のグレード「ランドクルーザー300 ZX」(ディーゼル3.3リットル)を選択し、5年後の残価率を85%と想定します。その場合の売却価格は657万5855円となる見込みです。
車両価値の減少分は116万445円となり、1年あたりのコストは23万2089円です。購入時の価格はランクルのほうが約219万円高く、5年間の実質的な負担額ではアルファードのほうがやや少ない結果となりました。
排気量に応じて課される自動車税を比較すると、アルファードのガソリン2.5リットルモデルは年間4万3500円ですが、ランクルの3.3リットルモデルでは年間5万7000円の負担が必要です。年間の差額は1万3500円で、5年間では6万7500円の差となります。
次に、燃料代です。アルファードの燃費は1リットルあたり10.6キロメートル、ランクルはディーゼル車で、1リットルあたり9.7キロメートルです。
経済産業省が発表した2026年1月19日時点での石油製品価格調査の結果(レギュラーガソリンは1リットルあたり154.7円、軽油は143.0円)を元に、月で1000キロメートル走行した場合を試算すると、アルファードは1万4594円、ランクルは1万4742円となり、燃料代に大きな差はありません。
ただし、走行距離や選択するグレードによって差が生じるため、自身の使用状況に合わせた試算が必要です。
リセールバリューを意識して車を乗り継ぐには、売却のタイミングと車両状態の維持が重要です。アルファードもランクルも、海外輸出の規制や関税のルール変更によって相場が急変するリスクがあります。
また、輸出先によっては年式規制もあり、登録から一定年数を超えると輸出ができなくなる国が存在します。そのため、5年ちょうどではなく「4年10ヶ月」といったタイミングで売却することで、高値を狙える場合もあるでしょう。
ホワイトパールやブラックなど定番色のボディカラーを選ぶことも、高い残価率を維持するポイントの1つです。
5年後の売却を前提に実質的な負担額を比較すると、車両価格の下落幅や維持費を含めた総合面では、アルファードのほうがやや家計に優しい結果となりました。
一方、車両本体の価値が残りやすく、売却時の安心感を重視するのであれば、ランクルは依然として魅力的な選択肢です。数値だけでなく、使い勝手やライフスタイルも踏まえたうえで、自分に合った1台を選んでください。
東京都主税局 自動車税種別割
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査調査の結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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