無職の50代娘と同居しています。「年金」で養っていますが、親がいなくなったときを考えると不安です。同居でも「生活保護」を受けさせることは可能なのでしょうか?

無職の50代娘と同居しています。「年金」で養っていますが、親がいなくなったときを考えると不安です。同居でも「生活保護」を受けさせることは可能なのでしょうか?

1月30日(金) 5:10

年金暮らしのなかで無職の50代の娘と同居しており、「私たち親がいなくなったあと生活できるのだろうか」「娘だけ生活保護を受けさせられるのか」と不安になる方もいるでしょう。 今は何とか支えられていても、年齢を重ねるにつれ、体力や収入への心配は現実味を帯びてきます。 本記事では、同居している娘は生活保護を受けられるのかに加え、世帯分離などについて解説します。

同居している無職の50代娘は生活保護を受けられる?

生活保護は、生活に困っている方に対し、最低限度の生活を保障しながら自立を支援する制度です。ただし、無職というだけで必ず受けられるわけではありません。
 
受給の対象となるのは、預貯金や活用できる資産がほとんどなく、就労や年金、各種手当などを利用しても生活費を賄えない状態である場合です。働ける場合は、その能力に応じて就労に向けた取り組みが求められます。
 
また、生活保護の受給資格は世帯単位で判断されます。親と同居している場合は、娘個人ではなく、親の年金収入も含めた世帯全体の収入が最低生活費を下回っているかが基準になります。そのため、娘が無職でも、世帯全体の収入が最低生活費を上回ると受給は難しくなるでしょう。
 
一方で、親の年金収入だけでは生活費が足りず、世帯として最低生活費を下回る場合には、生活保護を受けられる可能性があります。
 

娘だけ生活保護を受けさせたい場合は世帯分離をする必要がある

娘にだけ生活保護を受けさせたい場合、世帯分離が認められるかがポイントです。生活保護における世帯分離とは、住民票を分けることではなく、生活保護上の世帯認定から切り離すことを意味します。
 
生活保護は原則として世帯単位で判断されるため、同居して家計が一体であれば、親の年金収入も含めた世帯全体で最低生活費との比較が行われます。したがって、娘が無職でも、世帯として基準を上回れば受給は難しくなります。
 
一方で、同居のまま一律に同一世帯とすると保護の趣旨にそぐわないと判断されるケースでは、例外的に世帯分離が検討されることがあります。ただし、受給のために任意で選べる制度ではなく、収入状況や生活の実態などを踏まえて、福祉事務所が必要性を総合的に判断します。
 
例えば、娘を同一世帯に含めることで、年金暮らしの親も含めて世帯として審査対象となるケースでは、世帯分離を検討する余地が生まれます。
 

生活保護を受けるまでの流れ

生活保護を受けたい場合、お住まいの地域を管轄する福祉事務所へ相談しましょう。制度の説明を受けながら、年金や各種手当、生活福祉資金など、ほかに利用できる支援がないかを確認します。
 
申請を行うと、生活保護が必要かどうかを判断するための調査が行われます。調査で調べられるのは、家庭訪問による生活状況の確認や、預貯金・不動産などの資産、年金や収入の有無、扶養による援助の可能性、就労の可否などです。
 
支給が決定すると、最低生活費から収入を差し引いた金額が毎月支給されます。受給中は収入の申告が必要で、福祉事務所のケースワーカーが定期的に生活状況を確認します。
 
申請時には、原則として申請書を提出しますが、事情があれば書類がなくても申請は可能です。通帳の写しなど、収入や資産が分かる資料の提出を求められることがあります。
 

同居している無職の50代娘だけ生活保護を受けられる可能性はある

条件を満たせば、同居している無職の50代の娘だけが生活保護を受けられる可能性があります。
 
ただし、生活保護の受給資格は個人ではなく世帯単位で判断されるため、親の年金収入や世帯全体の生活状況が大きく影響するでしょう。
 
娘にだけ生活保護を受けさせたい場合には、世帯分離が認められるかどうかが重要なポイントになります。娘だけが生活保護を受けられるか知りたい場合は、まずは福祉事務所で相談し、制度の仕組みや選択肢を正しく知ることが大切です。
 
早めに情報を集めておくことが、親にとっても娘にとっても、安心につながる第一歩となるでしょう。
 

出典

厚生労働省 生活保護制度
厚生労働省 生活保護制度に関するQ&A
厚生労働省 2.生活保護法による保護の実施要領について(昭和 36 年 4 月 1 日厚生省発社第 123 号厚生省事務次官通知)【改正案】 3.生活保護法による保護の実施要領について(昭和 38 年 4 月 1 日社発第 246 号厚生省社会局長通知)【改正案】 4.生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて(昭和 38 年 4 月 1 日社保第 34 号厚生省社会局保護課長通知)【改正案】 15~17ページ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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ファイナンシャルフィールド

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