1月30日(金) 4:00
東京都福祉局が実施した「東京都福祉保健基礎調査」の令和4年度「東京の子供と家庭」によると、世帯年収が1000万円以上の割合は31.1%でした。これは「1000~1200万円未満」が12.7%、「1200~1500万円未満」が8.8%、「1500万円以上」が9.6%と積み上げた結果です。
「約3割の世帯が年収1000万円以上」という数字は、東京都民の経済水準の高さを示すものといえます。一方で、年収が500万円未満の世帯も22.7%と一定数存在しており、すべての世帯が高収入というわけではありません。
ではこの数値は全国と比べて多いのでしょうか。厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、全国の世帯で年収1000万円を超える割合は12.6%とされています。
つまり、東京都の31.1%に対して全国では12%程度であり、東京都の高所得層の割合は全国を大きく上回っていることが分かります。
このように、東京都では高所得世帯の割合が大都市圏の中でも高く、周囲で「年収1000万円以上」の家庭がありふれているように感じられる背景には、この統計的な事実があるといえるでしょう。
「世帯年収1000万円以上」と聞くと、多くの人が高所得だと感じるはずです。しかし、東京都の生活費や住居費を考えると、感覚はやや異なる側面もあります。
まず厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より、世帯年収の全国平均値を確認すると、全国の平均所得金額は536万円、中央値は410万円です。つまり、世帯年収1000万円は全国平均の約2倍に相当し、一般的には「高所得」といえる水準です。
ただし、東京都内では物価や住宅費が高い傾向にあり、高所得でも生活に余裕があるとは限りません。例えば、東京都心部では家賃や住宅ローンが高く、住宅費が家計を圧迫することもあるため、年収1000万円でも慎重な資金計画が必要です。
また世帯構成によっても実態は大きく変わります。共働きであれば年収が1000万円を超える割合は片働き世帯よりも高くなりますが、子育て世帯では教育費や生活費などで支出が増えるため、高収入でも家計に余裕があるとは限りません。
東京都では、世帯年収1000万円以上の割合が約3割と、他の地域に比べて高所得世帯が多い傾向にあります。全国の世帯で年収1000万円を超える割合が12%程度であるのと比べると、東京都民が「お金持ちが多い」と感じる背景には、この統計的な事実があるといえるでしょう。
ただし、東京都は物価や住宅費が高いという実情もあり、世帯年収1000万円だからといって必ずしも豊かな生活が保証されるわけではありません。特に住宅ローンや教育費が重くのしかかる子育て世帯では、収入と支出のバランスを意識した資金設計が欠かせません。
東京都福祉局
厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況 II 各種世帯の所得等の状況 2 所得の分布状況(10ページ)
厚生労働省 2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況 II 各種世帯の所得等の状況 2 所得の分布状況(10ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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