1月30日(金) 2:40
厚生労働省によると、令和4年10月1日から「紹介状なしで受診する場合等の定額負担(選定療養費)」のルールが見直され、徴収対象となる病院が拡大されました。
それに伴い、初診では5000円以上(歯科は3000円以上)から7000円以上(歯科は5000円以上)へ、再診では2500円以上(歯科は1500円以上)から3000円以上(歯科は1900円以上)へ引き上げられました。
具体的な金額は医療機関ごとに異なりますが、通常の医療費とは別に全額自己負担となるため、知らずに受診すると負担が大きく感じられるでしょう。
医療機関には、診療所から大学病院までさまざまな役割があり、「とりあえず大病院を」と受診すると、外来患者の集中や待ち時間の長期化など、弊害が生じます。
このため、厚生労働省は医療機関の機能分化を推進しており、一定規模以上の病院では、紹介状なしで受診した場合、通常の自己負担とは別に「特別の料金」が徴収される仕組みが設けられています。
対象となるのは、特定機能病院、一般病床200床以上の地域医療支援病院・紹介受診重点医療機関です。国は、まずは地域の身近な医療機関を受診し、必要に応じて紹介状を書いてもらう流れを推奨しています。
政府広報オンラインでは、原則として救急患者を、大病院受診時にかかる選定療養費の徴収対象から除外しています。しかし、一部の自治体では、緊急性がない・軽症などの場合は選定療養費を徴収するケースがあります。
例えば、茨城県では、緊急性が認められない救急搬送について、令和6年12月2日から一部の大病院において選定医療費を徴収しています。これに先立ち令和6年10月に判断基準を示したガイドラインが公表され、救急車の有料化ではないことや、命に関わる場合はためらわず要請してほしい旨が説明されています。
また、三重県松阪市では令和6年6月から同様の制度を導入しています。翌年の令和7年9月に公表された「一次二次救急医療体制あり方検討について(第四次報告)」では、医療機関の適正受診や救急車出動件数の減少など、持続可能な救急医療体制の整備に一定の成果が確認できたとする見解が示されています。
こうした動きを踏まえると、今後ほかの自治体でも同様の制度が検討される可能性は十分にあるでしょう。
紹介状なしで大病院を受診した際にかかる「選定療養費(特別の料金)」は、大病院への患者集中を防ぎ、地域医療の役割分担を進めるための制度です。このため、今回のように年末年始や夜間の急な受診で予想外の出費となるケースは少なくありません。
しかし、この制度はあくまで安易な受診を抑制するためのものです。お子さんの症状を見て「命に関わる」と感じた場合や緊急時は、迷わず救急外来や救急車を利用しましょう。
政府広報オンライン 紹介状なしで大病院を受診すると特別の料金がかかります。診療所や病院を適切に使い分けましょう。
厚生労働省 医療機関の機能・役割に応じた適切な受診を行うようお願いします。
厚生労働省 紹介受診重点医療機関について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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