1月30日(金) 6:30
タンス預金かどうかに関係なく、個人から財産を贈与された場合は贈与税がかかることがあります。
国税庁によると、贈与税が課せられるのは1年間に贈与を受けた財産の合計から基礎控除額である110万円を差し引いた部分です。つまり、1年間に受けた贈与の合計が110万円以下であれば、贈与税はかかりません。
今回は「タンス預金が目標額の500万円になったので、子どもに手渡しする」ということですが、一度に渡す場合110万円を超えているので、贈与税の課税対象になります。このままでは、タンス預金を受け取った子どもが贈与税を納めなければならなくなってしまうでしょう。
原則として、年間110万円を超える額の財産をもらった人が、翌年の2月1日から3月15日までの間に贈与税の申告と納税をしなければなりません。
贈与税の課税対象にもかかわらず忘れていて申告しなかった場合は「無申告加算税」がかかる恐れがあるので注意が必要です。
また、本来納めるべき税額よりも少ない金額で申告した場合は「過少申告加算税」、意図的に申告しなかったなど悪質なケースでは「重加算税」がかかる可能性があります。
今回のケースは「タンス預金」ということなので、税務署に知られることなく財産を渡せると思う人もいるでしょう。しかし、将来相続が発生した際などに過去の財産の流れを調査され、無申告で贈与があったことが知られてしまう可能性があります。
そのほかにも、生前に不動産を登記したときや保険金を受け取ったときなどに贈与税の無申告に気づかれてしまうかもしれません。
贈与税が発生しないように500万円を贈与するには、1年間で110万を超えない金額ずつ渡すようにするとよいでしょう。
例えば、毎年100万円ずつ渡すようにすれば、5年間かけて非課税で全額を贈与することは可能です。ただしこの場合、定期贈与とみなされないために、毎年その都度の贈与契約として「贈与契約書」を作成するなどの対策をとると安心です。
また、国税庁によれば「夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの」であれば、基礎控除を超えていても贈与税の課税対象にはなりません。
例えば、治療費や学費などに直接充てるためのお金として、必要になる都度支払う形であれば、生活費・教育費として非課税とされる可能性が高いとされています。
そのほかにも、父母や祖父母など直系尊属から住宅の購入資金やリフォーム資金として贈与を受ける場合、一定の要件を満たせば「住宅取得等資金の贈与税の非課税」の特例により、所定の非課税限度額までは贈与税がかからない制度があります。
このような方法を活用することで、贈与税の負担を抑えながら資金を移転することが可能になるでしょう。
個人から1年に110万円を超える金額の贈与を受ける場合、贈与税の課税対象になります。そのため、コツコツ貯めてきたタンス預金500万円を一度に子どもへ贈与した場合、受け取った子どもが贈与税を納めなければなりません。
「タンス預金だから税務署に気づかれないだろう」と申告せずにいると加算税が発生する恐れがあるので注意が必要です。タンス預金を贈与した場合は相続発生時などの税務調査で発覚する可能性が考えられます。
500万円を非課税で贈与するには、1年間で110万円を超えないように複数年に分けて少しずつ行う方法のほか、扶養義務者から生活費や教育費として渡したり、「直系尊属から受ける住宅取得等資金の贈与税の非課税制度」などを活用して渡したりするとよいでしょう。
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4405 贈与税がかからない場合
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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