1月29日(木) 9:00
住民税は、1月1日時点で住んでいる自治体が課税し、前年1年間の所得をもとに翌年の税額が決まります。
会社員から独立した直後は、前年が会社員として比較的収入が多かったり、退職や独立のタイミングで一時的に所得が増えていたりすると、その分が住民税として翌年に来ます。いまの売上が落ち着いていても、通知は過去の所得に反応しているので、体感として高く感じやすいのです。
また会社員時代は給与天引きで目立たなかったのに、フリーランスになると納付書や口座振替で支払う普通徴収になり、金額がはっきり見える点も驚きの原因になります。
住民税は、所得割と均等割の合計です。所得割は所得に応じて増減しますが、均等割は一定額がかかります。さらに令和6年度から森林環境税が導入され、個人住民税の均等割の枠組みで年1,000円が課税されます。所得割が小さくなっても、均等割や森林環境税は残るため、体感の下がり方が鈍くなりがちです。
それに加えて、経費は何でも落とせるわけではありません。事業と関係が薄い支出や、家事と混ざる支出は按分が必要になり、思っていたほど必要経費にできないことがあります。たとえば自宅家賃や通信費、車の費用などは、事業利用分だけを合理的に計算して経費化するのが基本です。結果として、帳簿上の利益が想定より残り、住民税も残りやすくなります。
住民税の通知書を見たら、最初に合計額だけで判断しないのがコツです。所得割がいくらで、均等割がいくらかを分けて確認すると、下がりにくい理由が見えます。
加えて、前年の所得からどんな所得控除が引かれているかも大切です。社会保険料控除や生命保険料控除、扶養の状況で税額は変わります。独立後に国民年金や国民健康保険を払っていても、控除として反映されるのは申告内容が正しく入っている場合が前提なので、確定申告書の控除欄と、住民税決定通知の計算の元になった所得を見比べましょう。
住民税が高いと感じたら、今年の利益を早めに見積もることが現実的な対策になります。住民税は翌年に来るので、月次で利益を把握し、納税用に別口座へ取り分けるだけでもショックが減ります。
また、普通徴収の住民税は年4回の分割納付が一般的で、資金繰りに影響しやすいです。口座振替の設定や、納付月の資金計画を立てておくと安心です。制度の仕組みを理解して準備すれば、独立初年度の「高すぎる」はコントロールしやすくなります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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