大学受験から入学までにかかる費用は「200万円」を超える? 世帯年収400万円、子どもの大学進学に向けていくら備えておけばいいですか?

大学受験から入学までにかかる費用は「200万円」を超える? 世帯年収400万円、子どもの大学進学に向けていくら備えておけばいいですか?

1月28日(水) 8:30

大学進学にあたっては、受験対策にかかる費用だけでなく、受験料や交通・宿泊費、合格後の入学金や授業料など、複数の段階で支出が発生します。 こうした費用を合計すると、「大学受験から入学までに200万円以上かかる」といわれることもあるようですが、実際の金額は進学先や受験方法などによって異なります。 本記事では、大学受験から入学までに必要となる費用をデータに基づいて整理したうえで、世帯年収400万円の家庭ではどの程度の備えが想定されるのかを具体的に考えます。

受験準備から入試までにかかる費用の考え方

大学受験に向けた支出は一時的なものではなく、高校生活を通じて段階的に発生する点が特徴です。
 
受験準備の段階では、学習塾や予備校への通塾、模擬試験の受験、参考書や問題集の購入などが想定されます。進学方針や学習スタイルによって差はありますが、高校3年間で100万円~300万円程度かかるケースもあるようです。
 
模擬試験の受験料は複数回受けることで合計額が膨らみやすく、教材費も毎年一定額がかかります。さらに、受験対策として塾や予備校を利用する場合には、講座数や受講期間によって支出が大きく変動します。
 

受験時に発生する費用と注意点

受験直前から当日にかけては、大学ごとに定められた入学検定料が必要になります。
 
大学入学共通テストや国公立大学の個別試験、私立大学の一般選抜では、それぞれ受験料が発生し、複数校を受験する場合には合計額が増える点に注意が必要です。
 
また、受験会場が遠方の場合には交通費や宿泊費がかかることもあります。特に地方から都市部の大学を受験する場合、1回の受験で数万円規模になるケースもあり、受験校数によって家計への影響が大きくなる可能性があります。
 
参考までに、東京地区私立大学教職員組合連合の「私立大学新入生の家計負担調査 2024年度」によると、自宅外通学者の受験費用は27万3800円、自宅通学者の受験費用は25万1700円という結果になっています。
 

入学時に必要となる初年度費用

大学合格後の入学手続きでは、入学金と授業料を中心とした初年度費用を支払う必要があります。
 
文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」(令和5年度)によると、国立大学では入学料が28万2000円、授業料が年間53万5800円とされています。公立大学では、地域外からの入学者の平均として、入学料が約37万4000円、授業料が年間約53万6000円となっています。
 
私立大学では、入学料が約24万円、授業料が年間約96万円とされており、国公立大学に比べて初年度の学費負担が大きくなる傾向があります。これらの費用は学部や専攻によって差が生じる可能性がありますが、多くの大学で入学手続き時に納付が求められる点は共通しています。
 
さらに、自宅外通学を選択する場合には、これらの学費とは別に、入学前後に住居関連の費用が発生します。
 
具体的には、賃貸住宅の敷金・礼金や仲介手数料、引っ越し費用のほか、家具・家電など生活用品の購入費が必要になるケースがあります。これらの初期費用は住居条件や地域によって差がありますが、数十万円単位の支出となることも少なくありません。
 
前述の東京地区私立大学教職員組合連合「私立大学新入生の家計負担調査 2024年度」によれば、自宅外通学者の場合、受験費用に私立大学の初年度納付金、入学時の住居費を加えると、受験から入学までで合計200万円以上かかるとされています。
 
自宅外通学を想定している場合には、入学時の学費だけでなく、生活環境を整えるための費用も含めて資金計画を立てることが求められます。
 

世帯年収400万円の場合、どれくらい備える必要があるか

ここまで見てきたように、大学受験から入学までに必要となる費用は、進学先や通学形態などによって大きく異なります。このため、世帯年収400万円の家庭で「いくら備えれば足りるのか」を一律に示すことは難しいのが実情です。
 
ただし、費用が発生するタイミングや制度上の支出構造を踏まえることで、備え方の目安を考えることは可能です。
 
例えば、入学手続き時には、入学金と初年度授業料を中心に、短期間で数十万円から100万円を超える支出が発生することが一般的です。
 
これに受験費用や受験時の諸費用が重なることを考えると、世帯年収400万円の家計では、少なくとも数十万円から数百万円単位の自己資金を用意しておく必要がある場面が生じると考えられます。一方で、自宅外通学や私立大学進学を選択する場合には、必要額がさらに大きくなる可能性もあります。
 
もっとも、こうした金額をすべて自己資金でまかなう必要があるとは限りません。高校在学中からの積立や、奨学金の予約採用制度、大学進学後に利用できる給付型・貸与型奨学金などを組み合わせることで、入学時や在学中の家計負担を分散させることができます。
 
そのため、「最終的にいくら必要か」だけで判断するのではなく、どの時点で、どの程度の資金が必要になるのかを見通したうえで備えることが、世帯年収400万円の家庭にとって現実的な考え方といえるでしょう。
 

まとめ

大学受験から入学までにかかる費用は、進学ルートなどによって差はあるものの、受験費用と初年度学費、家賃などを合わせると200万円以上になるケースもあります。特に入学時には、短期間でまとまった資金が必要になる点が特徴です。
 
世帯年収400万円の家庭では、費用の総額だけで判断するのではなく、支出のタイミングや利用できる制度を踏まえ、計画的に備える視点が重要と考えられます。
 

出典

東京地区私立大学教職員組合連合 私立大学新入生の家計負担調査 2024年度 第1章 2024年度調査のエッセンス 表2「受験から入学までの費用」の推移と各費目の構成比(8ページ)
文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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