1月28日(水) 9:40
ふるさと納税のシミュレーション結果が異なる最大の理由は、計算時に用いられる「前提条件」がサイトごとに異なるためです。たとえば、年収を基準にした簡易シミュレーションでは、家族構成や社会保険料、各種控除が一律に仮定されているケースが多く、実際の税額とはズレが生じやすくなります。
また、住民税と所得税の控除割合の扱いや、復興特別所得税を含めるかどうかもサイトによって異なります。さらに、給与所得者向けなのか、自営業者も想定しているのかによっても計算式が変わるため、結果に差が出るのはある意味当然といえるでしょう。
ふるさと納税の控除額は、「所得税からの還付」と「住民税からの控除」の2つで構成されています。まず、寄附金額から自己負担の2000円を差し引いた金額が控除対象となり、その一部が所得税率に応じて還付されます。
残りが翌年度の住民税から控除されますが、住民税には「基本分」と「特例分」があり、特例分には上限が設けられている点が重要です。正確に計算するには、課税所得金額、所得税率、住民税所得割額を把握する必要があり、源泉徴収票や確定申告書をもとに確認することが欠かせません。
シミュレーションサイトを使う際は、「詳細条件を入力できるか」を必ず確認しましょう。年収だけでなく、配偶者控除や扶養控除、社会保険料、住宅ローン控除の有無などを細かく設定できるサイトほど、実際の控除額に近づきます。
また、複数のサイトで結果を比較し、大きく乖離がないかを見るのも有効な方法です。それでも不安が残る場合は、少し控えめな金額を上限として考えるのが安全です。シミュレーションはあくまで目安であり、最終的な控除額は個々の税務状況によって決まる点を意識しておきましょう。
会社員などでワンストップ特例制度を利用する場合も、シミュレーション結果の見方には注意が必要です。ワンストップ特例では所得税の還付は行われず、控除額の全額が翌年度の住民税から差し引かれます。
そのため、所得税と住民税を分けて表示するシミュレーションでは、実際の体感と数字が一致しないことがあります。また、医療費控除や住宅ローン控除で確定申告をすると、ワンストップ特例が無効になる点も重要です。制度の仕組みを理解したうえで寄付額を決めることが、失敗を防ぐポイントといえるでしょう。
ふるさと納税のシミュレーション結果がバラバラになるのは、計算条件や前提の違いによるものです。正しい控除額を知るには、所得税と住民税の仕組みを理解し、自身の課税所得や控除内容を正確に把握することが欠かせません。
シミュレーションは便利な目安ツールですが、過信は禁物です。複数サイトを比較しつつ、余裕を持った寄付額を設定することで、安心してふるさと納税を活用できるでしょう。
総務省税金の控除について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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