1月28日(水) 2:30
前記のとおり、去年の年末に金の小売価格が初めて2万5000円を越え、ニュースで大々的に取り上げられました。2026年1月には、2万7000円を越えており、連動しやすい銀やプラチナも最高値圏で推移しています。
金が値上がりし続けているのは、グリーンランドをめぐるアメリカとヨーロッパの対立が背景にあります。国際情勢の警戒感が強まる一方で、安全資産とされる金が買われており、小売価格を押し上げているのが実情です。
昨今、金の価格が上がり続けていますが、2025年1月に100万円の金を買っていたとしたら、現在どのくらいの価値になっているのでしょうか。田中貴金属工業のサイトによると、2025年1月の金の小売価格は、1グラムあたり1万3676円(平均)です。
2026年1月末の金の小売価格は1グラムあたり2万7000円を越えているため、約2倍になっていることが分かります。つまり2025年1月に金を100万円購入していたとすると、倍の200万円以上の価値になっていることになります。「1年で倍になるんだったら買っておけばよかった……」と考える人もいるでしょう。
現在は金の価格が急上昇していますが、金の価格は今後どうなるのか気になる人もいるでしょう。アメリカがトランプ政権になり、ベネズエラへ軍事侵攻し、グリーンランド領有に意欲を示したことから、地政学リスクが高まっています。また、中東情勢の不安定さも重なり、安全資産の金への需要が高まっているのが実情です。
金は、採掘量に限りがあり、工業用としての需要も高まっていることから、長期的に見れば価格が上昇していくと考えられています。ただし、国際情勢の緊張が薄れ、経済的に安定してきた場合、金の価格が急落する可能性は十分にあるでしょう。
経済的な不安や地政学リスクは、さまざまな要因が重なって起こるため、予測するのは難しい側面があります。よって、金の今後の価格を予測するのも難しいといわざるを得ません。
とはいえ、金の価格は20年で約10倍、50年で約100倍になっており、今後もこの流れは続きそうとの見方もあります。金への投資方法は、現物を買う、純金積立をするなどのほかに、金関連の投資信託やETF(上場投資信託)を購入する方法もあります。NISAの非課税枠も利用できるため、資産運用の1つとして検討するのもよいでしょう。
2025年12月に金が初めて2万5000円を越え、2026年1月も値上がりを続けています。トランプ政権のベネズエラ侵攻、グリーンランドをめぐる対立などを背景に、金の小売価格は上がり続けており、今後の価格推移が注目されています。
資産形成でリスク分散をしたいと考える場合は、現物や投資信託などで金を所有するのも選択肢の1つです。すでに金を持っている、または購入を検討している人は、今後の国際情勢や金の価格に注目しましょう。
田中貴金属工業株式会社 金価格推移
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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